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ホンドワラジムシ
ワラジムシ目ナガワラジムシ科
Hondoniscus kitakamiensis Vandel
岩手県:Bランク        環境省:絶滅危惧U類

形態 成体は体長3mm。平たい卵形、純白色で眼は退化する。第2触角は短く倒L字状、腹脚に偽気管を欠く。山形県産の同属近縁種であるモガミワラジムシとは雄の第1腹肢と第2腹肢の形状により区別できる。
分布の概要 岩泉町龍泉洞からのみ検出されている。岩手県北上高地の固有種。
生育状況 生息場所は洞穴の洞口近くの浅い支洞の底であり、石灰岩の破片や有機物が積もっていた。1968年の発見時には複数個体が採集され、他の洞穴性動物も共存していた。その後、開削工事により生息地の支洞が通気したため洞内環境が乾燥化などの変化を生じ、小動物が全く生息しなくなった。しかし、洞内の他の支洞に生息に適している場所があり、今後の探索が期待される。
生存に対する脅威 観光事業に伴う洞穴内の改変工事。
特記事項
文献 Nunomura, N.(1983) Studies on the terrestrial isopod crustaceans in Japan, I. Taxonomy of the families Ligiidae, Trichoniscidae and Olibrinidae. Bull. Toyama Sci. Mus., 5:23-68.
布村 昇・上野俊一(2006)ホンドワラジムシ.改訂・日本の絶滅のおそれのある野生動物クモ形類・甲殻類等(環境省編):46
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