| トップページ | RDBについて | RDBカテゴリー | 検索 |

フサヒゲルリカミキリ
コウチュウ目カミキリムシ科
Agapanthia japonica Kano
岩手県:情報不足        環境省:絶滅危惧TA類

形態 体長15〜17mm。円筒形で剛毛に被われ一様に暗灰色、紫藍〜緑藍色の金属光沢がある。橙褐色の触角は体より長く各節の端は黒色、第1及び3節端に房状の毛を密生する。色彩と触角の毛房が独特で、他種からの判別は容易である。
分布の概要 雫石町から記録されている。国内では北海道南部と本州に分布し、過去の採集記録は関東・中部地方と中国地方が主であった。東北地方は岩手県のみ。日本固有種。
生育状況 県内では1936年に雫石町仙岩峠から1例が報告されたのみ。カミキリムシ類の調査は山林中心に行われており、高地草原における生息情報は不足しているが、70年以上もの間再発見されないので極めて希少なことは確かであろう。
生存に対する脅威 草地の環境改変。
特記事項 長く再発見されていないため本種を岩手県の動物相目録から除くことがあったが、形態が特異であり複数の標本確認者があることから、初記録は誤報ではないと判断される。
文献 四戸秀一(1939)採集雑記.岩手蟲乃會時報, 2(2):25-26.
平野修一・樋渡宏一(1940)岩手県産天牛追加(其ノ二).岩手蟲乃會時報,3(3):1-4.
槇原 寛・伊達 功・鈴木一生(1997)岩手県のカミキリムシ類. 岩手蟲乃會會報 特別号, 1:59-78.
写真