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ヒメキイロマグソコガネ
コウチュウ目コガネムシ科
Aphodius sturmi Harold
岩手県:情報不足        環境省:準絶滅危惧

形態 体長3o〜4.3o。体型は細長く両側は平行。体色は光沢のある黄褐色で頭胸背や上翅会合部は赤身をおびる。頭部にはやや不明瞭な3つのコブ状突起をもつ。頭部会合線後方、前胸背板前縁の点刻は荒い。前胸背板は大小の点刻を散布する。小楯板の基部両側は平行。上翅条溝は細く明瞭で、点刻は間室を侵さない。間室は平滑で小点刻を散布する。
分布の概要 一関市に記録がある。国内では北海道、本州、九州に分布。近年激減し、北海道に局所的な産地が残るのみで、絶滅の危機にある。
生育状況 放牧地などの牛糞から得られ、3月から11月にかけて現れる。県内の記録は1960年代までに平地の放牧地で記録されたものであり、近年の記録はなく、現在の生息状況は不明である。
生存に対する脅威 個体数の増減を裏付けるほどの記録の蓄積は無いが、全国的に激減しており、本県の場合もそれに準ずるものと考えられる。牛の飼養形態の変化、放牧地の質的な変化が要因と考えられるが不明である。
特記事項 すでに絶滅の可能性もあるが、全県的な調査はされていないため情報不足として新規に選定した。
文献 早川博文・千葉武勝(1983)岩手県立博物館所蔵の糞虫類(Geotrupidea,Scarabaeidae)目録, 岩手蟲の會會報,10:17-23
岡島秀張治・荒谷邦雄(2012)日本産コガネムシ上科標準図鑑.学習研究社
川井信矢・堀 繁久・河原正和・稲垣正志(2005)日本産コガネムシ上科図説 第一巻食糞群.昆虫文献六本脚
塚本桂一・稲垣正志・河原正和・森 正人(2009)ふんコロ昆虫記−食糞性コガネムシを探そうー.トンボ出版
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