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ベニカメノコハムシ |
コウチュウ目ハムシ科 |
Cassida murraea Linnaeus |
岩手県:Dランク 環境省:なし |
形態 | 体長7.0〜8.7mm、体色は背面では明赤褐色で、体下面、触角、肢などは黒色である。上翅背面には多数の明瞭な黒紋を装う。前胸背は弱い小点刻を装い、上翅は点刻列を具えるが、部分的に疎密がある。第2間室は後方会合線に沿いくぼむ。背面は明らかな微細刻印を有する。 |
分布の概要 | 奥羽山脈、北上山地ともかなり広範囲に生息している。国内では本州に分布する。 |
生育状況 | 山間の湿原でミズギクを食草として生活しているほか、山間渓流沿いの路傍、土手などに生育しているヤブタバコにも生息している。成虫で越冬し、6月ころから食草の葉裏に産卵する。幼虫は背面に糞塊を付けている。生息に適する広い湿原は少ないが、各地の林道沿いなどのヤブタバコ群落に生息し、生息密度が高い場合もあることが判明した。山地湿原あるいは人為的かく乱の少ないやや多湿な草原〜林縁の指標種。 |
生存に対する脅威 | 大規模な森林伐採やダム工事などの環境改変。小規模な人為的かく乱はむしろ食草のヤブタバコの生育環境を維持し、本種の生存に有利に働く場合もあろう。 |
特記事項 | 千葉武勝・奥 俊夫(1987)早池峰山タイマグラ付近および八幡平大湯沼湿原で採集された数種の注目すべき甲虫類.岩手虫乃會會報,14:7-10 長谷川勉・佐竹邦彦(1995)春子谷地湿原の昆虫および小動物.岩手県滝沢村文化財調査報告書29:1-48. 滝沢村教育委員会 加藤武夫(1935)ベニカメノコハムシCassida murraea ussriensis Spaethに就いて二三. 岩手虫乃會會誌,1(1):36-37 小林 尚(1965) Cassida murraea ussriensis Spaethベニカメノコハムシの生態. 東北昆虫,3:3-4 大野正男(1982b)日本の重要な昆虫類の分布(全国版):127-128 奥 俊夫(2006)ベニカメノコハムシの異常発生.岩手虫乃會會報,33:28 |
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