形態 |
体長11〜17mm。頭部は小さく著しく縦長、円錐状の前胸と共に黒色、橙褐色の上翅に左右5対の黒点紋がある。脚は黒色、雄の後腿節は太く脛節は強く曲がる。県内に紛らわしい種はない。 |
分布の概要 |
久慈市、普代村、一戸町、葛巻町、岩手町、八幡平市(松尾地区及び安代地区)、盛岡市、岩泉町、宮古市(川井および新里地区)、山田町から記録されている。国内では北海道、東北地方北部(青森県・岩手県・秋田県)、中部山岳から福島県南部の3地帯に分布し、本州では岩手県以外には少ない。 |
生育状況 |
早池峰山周辺から北上高地中北部に産地が多く、個体数も少なくない。沿岸部では少ないものの、北部から中部まで比較的広く生息している。奥羽山脈側では北部の安比高原や田山付近での生息が確認されているが、中・南部では記録がない。ミズキやカンボク等に訪花中の個体や伐採跡地で広葉樹の枝条に飛来した個体が確認されている。産地はミチノクケマダラカミキリと重複する場所が多い。 |
生存に対する脅威 |
生息環境と推測される比較的成熟した広葉樹林の伐採等による改変。 |
特記事項 |
現在も広く生息していることが明らかであるため、CランクからDランクに変更した。 |
文献 |
槇原 寛・伊達 功・鈴木一生(1997)岩手県のカミキリムシ類. 岩手蟲乃會會報 特別号, 1:59-78.
伊達 功(2013)いわてレッドデータブックに掲載されたカミキリムシの記録.岩手蟲乃會會報,40:17-20 |
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