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モリトンボ
トンボ目エゾトンボ科
Somatochlora graeseri Selys
岩手県:Dランク        環境省:なし

形態 成虫は腹長35〜41mm、後翅長34〜38mm。全身が金緑色を呈し、タカネトンボに良く似る。翅の基部が黄色を呈すが、タカネトンボにも黄斑が出現することもあり、同定には慎重を要する。
分布の概要 唯一久慈市(朝比奈, 1968)から記録されており、これが南限の記録となる。青森県内においては古くから記録があり、東通村、六ヶ所村、七戸町、三沢市、八戸市などで確認されている。国内では北海道、青森、岩手に分布する。
生育状況 2〜3年1世代で、平地から山地の樹林に囲まれた池沼に生息する。
生存に対する脅威 開発による池沼の消滅。
特記事項 宮古市から幼虫の記録があるが、中齢で同定に問題があることから、本種の記録としては除外して考えるべきである。翅の基部に黄斑が出る個体は亜種aureola(キバネモリトンボ)とされてきたが、変異が連続すること、DNA解析でも明瞭な差がない(尾園ほか, 2012)ことから採用しなかった。本種の南限になることから、情報不足からDランクに変更した。
文献 朝比奈正二郎(1968)陸中の蜻蛉類の記録. 国立科学博物館専報, 109-114
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