形態 |
体長16mm〜24mm。体色は黄色で、長大な3本の尾毛を有する。前翅の前縁部は黄色を帯びる。同属のガガンボカゲロウに酷似するが、体色が乳白色であることから容易に区別できる。 |
分布の概要 |
大船渡市と住田町から記録されている。最近、本県以外に秋田県大仙市でも生息が確認された。 |
生育状況 |
幼虫は河川源流部の細流のみに生息する。成虫は発生地の渓流沿いの低草本の葉に静止しているのが見られる。分散力は極めて小さく生息場所は孤立している。住田町の生息地は大股川上流に流入する細流で、生息密度は比較的高い。同様な環境の探索により、今後新たな産地が見つかる可能性がある。河川源流部の指標種。 |
生存に対する脅威 |
生息地の渓流が砂防ダムの建設などによりかく乱されること。 |
特記事項 |
日本産のガガンボカゲロウ科は1属1種であったが、 2種目として2002年に大船渡市盛川上流で採集された個体に基づき本種が記載された。 |
文献 |
Tojo, K. and K. Matsukawa(2003)A description of the second species of the family Dipteromimidae(Insecta, Ephemeroptera), and genetic relationship of two dipteromimid mayflies inferred from mitochondrial 16S rRNA gene sequences. Zoological science, 20:1249-1259.
Morii Y. and Tojo, K.(2009)Reporting the newly located habitat of a dipteromimid mayfly Dipterominus flavipterus(Ephemeroptera, Dipteromidae). New Entomol.,58:79-82
岩手県沿岸広域振興局土木部・津付ダム建設事務所/株式会社 ネクサス(2010)平成21年度 津付ダム希少野生動植物調査業務委託 報告書. |
写真 |
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