形態 |
開張60mm。前後翅共に橙黄褐色の地色に黒色の小紋が多数散在する。裏面は淡色。後翅基部半分は暗黄緑色で褐色の波状の黄線が数本ある。外半部は淡黄色で五個の濃褐色紋がある。外縁に沿う青色の帯が不明瞭なのが特徴である。 |
分布の概要 |
遠野市より北部に分布する。本種は国内では北海道、本州に分布する。 |
生育状況 |
年一回7月中旬頃に羽化する、食草のナガボノシロワレモコウの育つ渓流や湿原の周辺や日当たりのよい草原に見られる。食草の葉裏に産卵する、孵化した幼虫は葉を摂食して、二、三令で越冬する。翌春さらに摂食し食草の地際に降りて蛹化する。 |
生存に対する脅威 |
河岸の整備、湿地の耕地化や宅地化等でナガボノシロワレモコウの生育地が狭められていること。 |
特記事項 |
2010年代の調査で新産地が知られる等があったので、BランクからCランクに変更した。北海道と東北地方の個体および関東地方と中部地方の個体は別亜種とされており、北日本亜種の模式産地は二戸市、滝沢市、宮古市である。 |
文献 |
加藤武夫(菅原寛夫)・宮慶一郎(1933)盛岡地方蝶類目録.盛岡中学校博物同好會誌,1:5-18
Okano,M(1951)A new subspecies of Brenthis dephane from Japan.Tohoku Biological
Reseach,2(1):1 |
写真 |
|