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ニホンアミカモドキ
ハエ目アミカモドキ科
Deuterophlebia nipponica Kitakami
岩手県:Cランク        環境省:絶滅危惧U類

形態 幼虫は終齢で体長3〜4mm。幼虫の腹部第1〜7節は側方に伸び、腹面先端部には多数のかぎ爪が環状に並ぶ。成虫の体長は2〜4mm。翅は幅広く翅脈が退化し、網目状のしわがある。
分布の概要 葛巻町馬淵川、岩泉町安家川、盛岡市簗川から記録があるほか、宮古市の閉伊川水系に生息地がある。国内では北海道、本州、四国、九州から記録があるが局所的である。
生育状況 本県では標高500〜600mの山地に生息する。幼虫、蛹は河川上流部の急流中の礫表面に吸着している。県内における成虫の採集記録はない。詳細な調査が行われると、北上高地の河川上流域で新たな産地が見つかる可能性は高いと思われる。河川の環境指標として重要。
生存に対する脅威 県外では水質悪化、河川改修工事等により個体数が減少している地域もあるが、本県の生息地においては、護岸工事や砂防工事、森林伐採等による土砂の流入が脅威となる。
特記事項 アミカモドキ科は1科1属で、日本産は1種のみである。本県では馬淵川上流で2002年に初めて採集された。
文献 中村 学(2003)馬淵川水系の底生物相及び生物学的水質.岩手県立博物館研究報告,21:7
中村 学(2007a)安家川水系及び普代川水系の底生動物相.岩手県立博物館研究報告,24:3
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