形態 |
体長7.5〜11.5mm内外、円筒形で淡灰色、暗色紋が広がる。同属のエグリトラカミキリや別属のホソトラカミキリに似るが、上翅端外郭が刺状にならないことや暗色紋の形状が異なる。 |
分布の概要 |
盛岡市、宮古市川井、岩泉町の北上高地から記録があり、奥羽山脈側では八幡平市で確認されている。国内では北海道と本州北部に分布するが、局所的である。 |
生育状況 |
早池峰山北麓が多産地として知られていたが、その周辺の北上高地にも比較的広く分布することが明らかになっている。奥羽山脈側では県北の一部に限られるが、隣県の産地と連続していると推測される。山地はいずれも比較的標高が高く、自然度の高い森林が周囲にある環境であるが、二次林やカラマツ林に混在する保護樹帯等でも得られている。記録の多くはノリウツギ等に訪花していたものである。 |
生存に対する脅威 |
広葉樹林や人工林内の保護樹帯等における寄主であるヤマブドウの衰退。 |
特記事項 |
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文献 |
槇原 寛・伊達 功・鈴木一生(1997)岩手県のカミキリムシ類. 岩手蟲乃會會報 特別号, 1:59-78.
伊達 功(2002)岩手県におけるカミキリムシの分布記録.昆虫と自然,37(2):29-32.
伊達 功(2013)いわてレッドデータブックに掲載されたカミキリムシの記録.岩手蟲乃會會報,40:17-20 |
写真 |
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