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ニセマグソコガネ
コウチュウ目コガネムシ科
Aegialia nitida Waterhouse
岩手県:Cランク        環境省:なし

形態 体長3.5o〜4.5o。体型は長卵形で背面は強く膨隆する。体色は光沢の強い黒から黒褐色。頭部の前半は弱い顆粒状。前胸背板は基部で幅広く、直線状に前方へ狭まり、微小点刻を散布する。上翅条溝は浅いが明瞭。後翅は退化し飛翔不能。
分布の概要 山田町、大槌町、陸前高田市で記録されている。国内では北海道、本州、九州の海浜に生息している。日本固有種。
生育状況 自然環境が良好な砂浜海岸に生息する。各種イネ科植物の根際などの砂中に潜み、砂の粒度が細かく、枯れた植物などが混じらない部分に多い。県内では8月を除く5月から10月まで記録されている。産地での個体数は比較的多いが、発見される場所は条件の良い部分に局限される。県内では砂浜があまり発達しておらず、産地は極めて局地的である。
生存に対する脅威 海浜の環境改変。
特記事項 東日本大震災に伴い生息地が消滅した。既産地のうち震災後確認できたのは山田町、陸前高田市の2ヶ所のみ。今後の震災復興事業(防潮堤の復旧、嵩上げ等)によっては、他の生息地の消滅も懸念される。
文献 高橋泰美(1997)広田海岸一日採集記, 岩手蟲乃會會報,24:9-10
砂田比左男(2011b)砂浜海岸で採集した砂地性マグソコガネ類の記録.岩手蟲乃會會報,38:14-16
岡島秀張治・荒谷邦雄(2012)日本産コガネムシ上科標準図鑑.学習研究社
川井信矢・堀 繁久・河原正和・稲垣正志(2005)日本産コガネムシ上科図説 第一巻食糞群.昆虫文献六本脚
塚本桂一・稲垣正志・河原正和・森 正人(2009)ふんコロ昆虫記−食糞性コガネムシを探そうー.トンボ出版
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