形態 |
開張40mm。翅は赤橙色、前翅の外縁に黒色帯がある、後翅の外縁の前の方が黒色。裏面は褐色味が強い。外縁に沿って2列の白色紋列がありその間は橙色。外縁第1b,
2室は濃い橙色。 |
分布の概要 |
久慈市から宮古市までの太平洋岸、内陸部の雫石町、滝沢市に産す。別亜種が山形県、新潟県に分布する。 |
生育状況 |
6月下旬頃成虫が出現する。食樹のトネリコの周辺を飛び回る。藪の中のトネリコは利用せず川沿い、耕地周辺、道路沿いの食樹の幹の下部に数個まとめて産卵する。卵で越冬し、翌春孵化した幼虫は芽に入って食べ始め、開葉すると葉を綴って食べる。蛹化は地上に降りて石の下、落葉の陰である。個体数の減少した地域や絶滅した地域もある。各地の保存活動により、個体群が維持されている。 |
生存に対する脅威 |
利用価値の低下し、産卵に適する人里近くのトネリコは除去されることが多くなり、さらに耕地整備、河川敷の整備等でも伐採されて食樹がなくなること。 |
特記事項 |
国内最初の記録は平野修一が1936年展覧会に出品された九戸郡野田小学校の小学生の標本から見いだし報告したものである。 |
文献 |
平野修一(1937)オオルリシジミ雑記 .盛中博物同好會會誌, 3(1/2): 56-58
尾形洋一(1988)チョウセンアカシジミの生態観察から 幼虫とアリの関係を中心に.インセクタリウム,25(8):12-17 |
写真 |
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