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ベニモンマダラ
チョウ目マダラガ科
Zygaena niphona niphona Butler
岩手県:Bランク        環境省:準絶滅危惧

形態 開張26〜35mm。前翅は薄い黒地で赤い斑紋があり、似た種はいない。
分布の概要 二戸市、久慈市、普代町、盛岡市、雫石町、遠野市から知られ、県南地方にも古い記録がある。国内では中部以北の本州に局地的に分布。別亜種が北海道に産す。
生育状況 年1回、7月中旬から8月に発生する。寄主植物はマメ科のクサフジ、ツルフジバカマなどで、河川周辺や林間湿地の日当たりの良い草地に生息する。盛岡市周辺では1950年代には多産していたが、1970年代に希少種となり、1978年の雫石町の記録を最後として確認されておらず、絶滅の危険が高いと考えられていた。しかし、2008年に久慈市の夏井川河川敷、2010年には遠野市の猿ヶ石川河川敷に多数生息していることが確認された。今後の調査によって、さらに新産地が見つかる可能性がある。
生存に対する脅威 クサフジやツルフジバカマが生育できる草地の衰退。
特記事項 最近、複数の生息地が発見されたので、AランクからBランクに変更した。
文献 岡野磨瑳郎(1949)ベニモンマダラ Zygaena niphona Butler に就いて. 東北昆虫学会会報, 2(1):9
矢野高弘・堀江 清(2009)国内におけるベニモンマダラの生息と現状.日本産チョウ類の衰亡と保護 第6集,日本鱗翅学会,75-82.
葛西四朗(2011)遠野市郊外でみられたベニモンマダラについて.岩手虫乃會會報,38:31-33
国土交通省東北地方整備局三陸国道事務所(2009)一般国道45号久慈北道路環境調査報告書
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