形態 |
成虫の体長は7mm前後、体表は美しい緑色で、翅鞘の基部から会合線にかけて赤褐色の斑紋があり、錨の形に見える。頭部と腹面は黒色、腹部側縁は黄褐色、触角は黄褐色で先端5節は黒褐色。脚は黄褐色で腿節は末端部を除き黒色を呈する。 |
分布の概要 |
西和賀町沢内で確認された。国内では青森県と岩手県に分布する。 |
生育状況 |
ミズギク、モウセンゴケなどが生えている湿原に生息する。山地湿原に生育するミズギクを食草とする。ヤブタバコでも飼育できる。分布地域が狭く、生息個体数も少ない。今後、新産地の発見が期待される。 |
生存に対する脅威 |
食草の生育する湿原の開発・破壊あるいは周辺の開発による湿原の乾燥化。 |
特記事項 |
本種は1990年に始めて日本での生息が確認された。生息地が限られた山地湿原であることなどから、Bランクとして新たに選定した。なお、学名に異論があるが、食草が一致しないこともあるので、ここでは原報告者に従っておく。 |
文献 |
木元新作・滝沢春雄(1994)日本産ハムシ類幼虫 成虫分類図説. 東海大学出版会, 東京
安富和男・富岡康浩・後藤純子(2011)希少種イカリアオカメノコハムシの分布、形態と食性.岩手虫乃會會報, 38:1-2 |
写真 |
|