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オニホソコバネカミキリ
コウチュウ目カミキリムシ科
Necydalis gigantea gigantea Kano
岩手県:Bランク        環境省:なし

形態 体長16.5〜34.0mm。一見大型のヒメバチ類を思わせる体型で、上翅はごく短い。体はほぼ黒色であるが、黄金色の被毛や微毛により黄色みを帯びて見える。県産の同属3種に比べ、体格は強壮で、触角は短い。
分布の概要 二戸市、宮古市川井、花巻市大迫町、岩泉町から記録されている。このほか、詳細は不明ながら、田野畑村で古い確認情報がある。国内では北海道、本州、四国、九州、屋久島に分布するが、空白地帯がかなりある。日本固有種。
生育状況 県内の記録は散発的であるが、宮古市では近年の確認情報もある。一般に古い桑畑での採集例が多く、県内でもクワの古木が残る里山での記録が多い。本来は広葉樹林の樹洞等に依存して低密度で生息していると推測され、山間で訪花個体が得られた記録もある。
生存に対する脅威 養蚕の衰退による発生木の減少。耕作放棄等により低木が繁茂し、生息環境が悪化していることも懸念される。
特記事項 主要な生息環境である里山の荒廃が急であるため、CランクからBランクに変更した。
文献 槇原 寛・伊達 功・鈴木一生(1997)岩手県のカミキリムシ類. 岩手蟲乃會會報 特別号, 1:59-78.
小野泰正(1981)自然環境保全地域における生態系 3.宇霊羅山.自然環境保全地域生態系調査報告書:69-94.岩手県
奥 昭夫(2011)二戸市の昆虫 カミキリムシ科.二戸市の自然U:47-57.二戸市
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