形態 |
体長16〜23mm、黒色で腹部は濃褐色、上翅外半、触角、脚は黄褐色。頭胸背は点刻を欠き、上翅は内方に点刻なく、淡色部には淡色粗毛を具える。腹部は光沢が鈍くやや粗く点刻され淡色短毛を疎生する。後翅は退化して小さい。 |
分布の概要 |
山田町および陸前高田市から記録された。国内では北海道、本州の青森県と岩手県の太平洋側に分布する。 |
生育状況 |
成虫、幼虫とも海浜の波打ち際の石や打ち上げられた海草の下に穴を掘って棲み、夜間に穴を出て活動する。行動は鈍く、後翅が退化しているので遠距離の移動は困難であろう。以前は北海道のみで生息が知られていたが、1985年以降本州への分布が明らかとなった。 |
生存に対する脅威 |
海岸の人工化、とくに砂浜海岸の改変。 |
特記事項 |
本県は分布の南限。東日本大震災による影響は不明である。生息地は北海道を中心に東北北部の砂浜海岸に限定されていること、また、震災による生息地への影響を考慮して、Bランクとして新たに選定した。 |
文献 |
三浦秀明・中村裕之(1985)ハマベオオハネカクシ岩手県での記録. 月刊むし,175:42
高橋泰美(1990)陸前高田市のハマベオオハネカクシについて.岩手虫乃會會報,16:24
高橋泰美(1991)岩手県産甲虫類分布資料1. 自刊 |
写真 |
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