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ミツモンケンモン
チョウ目ヤガ科
Cymatophoropsis trimaculata (Bremer)
岩手県:Aランク        環境省:絶滅危惧TB類

形態 開張30〜38mm。前翅の地色は黒褐色で3個の丸い橙色紋がある。近似種のホソバミツモンケンモンは3紋が細長く分布も異なるため混同のおそれはない。
分布の概要 軽米町、滝沢市、盛岡市、一関市から記録されている。国内では青森県、岩手県、栃木県、群馬県、長野県に稀産する。
生育状況 食樹はクロウメモドキ科のクロツバラとクロウメモドキである。蛹で越冬し、盛岡市とその周辺で得られた標本は6月末から9月上旬に及んでおり、一部年2化の可能性が高い。盛岡市では1935年と1943年にかなりの個体が採集されているが、その他の場所では1970年代までに少数が記録されているのみであった。しかし、1998年8月に一関市の北上川河畔から雄1個体が得られ、ほぼ20数年ぶりに県内での生存が確認された。
生存に対する脅威 食樹が生育する湿地が河川改修などにより消滅すること。
特記事項
文献 土井信夫(2005)岩手県の大蛾類 付 蝶類リスト.自刊, 岩手県.
菅原寛夫(1944)ミツモンヤガ(改称)Trispila trimaculata(Bremer)に就いて. 昆虫世界, 48(557):6-7
高橋 滋(1999)日本でのミツモンケンモンの生活史. 蛾類通信, 203:43-46
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