形態 |
開張35mm。翅表は雄では青味を帯びた黒色、裏面の紋が透けている。雌は暗褐色、外縁は濃色である。裏面は暗灰色で白縁のある暗褐色の小紋が散在する。 |
分布の概要 |
遠野市から北の各地から記録があるが、局地的である。国内では北限は青森県八戸市番屋、三戸郡名久井岳、新郷村で、本州、四国、九州に分布する。 |
生育状況 |
初夏に発生した成虫はヒメジョオン等の草原に来る。母蝶はアブラムシやキジラミの住む樹木や草に産卵する。県内では既知産地からみてススキノアブラムシのいるススキに産卵しているらしい。孵化した幼虫はアブラムシやキジラミの分泌する甘露をなめて成長し、訪れるクロオオアリにくわえられてその巣に運び込まれアリに給餌されて育つ。アリは幼虫の腹節から分泌される蜜を吸っている。幼虫で越冬して翌春に蛹化し、羽化もアリの巣の中ですばやく脱出するが、遅れたものはアリに食べられる。 |
生存に対する脅威 |
ススキが生活環境の変化で利用価値がなくなって以前のように管理されなくなり、ススキ草原が荒廃したこと。 |
特記事項 |
最近、激減しているので、BランクからAランクに変更した。 |
文献 |
奥 昭夫(2000)二戸市の自然 I. 二戸市 |
写真 |
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