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カジカ小卵型
カサゴ目カジカ科
Cottus reinii Hilgendorf
岩手県:Dランク        環境省:絶滅危惧TB類

形態 全長18cmほどなる大形のカジカで、胸びれの条数が13〜17(モード16)で、後頭部が白く縁取られる個体が多い。腹びれは、淡色で縞模様がない点で、同所的に生息しているカンキョウカジカとは区別できる。
分布の概要 洋野町から陸前高田市までの沿岸部のほぼすべての中規模河川や周辺に生息する。
生育状況 本種は、主に河川中・下流域の石礫質の河床に好んで生息し、水生昆虫などを餌としている。また、成熟雄は平瀬の大きな浮き石を縄張りに構え、そこを産卵場として利用する。本県は、今のところは生息密度が高い地域だが、個体数は徐々に減少傾向にあり、15cmを越す大形の個体を見ることがほとんどなくなった。
生存に対する脅威 ハナカジカと同様である。環境の物理的な攪乱や水質の汚染は脅威であり、生活環境の保全が必須である。
特記事項 四国・本州の太平洋側にのみ分布する日本固有種と考えられ、日本海側に広く分布する中卵型と相対する関係にある。
文献 竹内 基・酒巻一修・金山 勉(2000)三陸海岸域の淡水魚類相とその生物地理学的特徴. 東北地域環境計画研究会(編) 北上山系の未来−回顧と展望−. 
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