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チチブ
スズキ目ハゼ科
Tridentiger obscurus (Temminck et Schlegel)
岩手県:Dランク        環境省:なし

形態 全長8cmで、頬の白斑が密であり、胸びれ基部は黄色や橙色で縞模様がない。雄成魚の第1背びれ棘条は長く伸びる。
分布の概要 陸前高田市・山田町・宮古市で生息が確認されている。
生育状況 河口など汽水域に主に生息し、雑食性または動物食性のハゼである。狭い範囲に高密度で生息していることが多い。最近(2013年)、宮古市南部にあるやや大きな溜池で、淡水中で生活する個体群が見つかった。
生存に対する脅威 チクゼンハゼと同様である。 
特記事項 近縁種ヌマチチブと遺伝的に分化しつつある種群で、進化学的に興味深い種である。また、本県では分布がきわめて局限される種である。とりわけ、淡水中で生活する個体群は全国的にも例が少ないため、宮古市の生息地は生態学的に貴重な存在である。震災による被害が予想されたが、本種個体群に対する大きなダメージは見られない。
文献
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