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イトヨ太平洋型 |
トゲウオ目トゲウオ科 |
Gasterosteus aculeatus aculeatus (Linneus); Pacific Ocean form |
岩手県:Dランク 環境省:なし |
形態 | イトヨ淡水型よりやや大形で、背びれ棘が長く、鰭膜があまり発達しない。尾柄部隆起骨(キール)は骨質で大きく発達する。 |
分布の概要 | 久慈市・岩泉町・宮古市・大槌町・釜石市などの沿岸部で確認されている。 |
生育状況 | 場所によって、あるいは年によって生息数がかなり変動するが、久慈川・小本川などではやや個体数が多い。 |
生存に対する脅威 | 河川改修工事などによる環境(とくに産卵場)の改変は脅威である。また、水質の汚染・汚濁も悪影響を与える。 |
特記事項 | およそ200万年前(鮮新世後期から更新世初期にかけて)にイトヨ日本海型と分かれた集団である。この2つの集団は高度に遺伝的な分化をとげており、それぞれ別種と考えるべき集団である。なかでも太平洋型はきわめて広い分布域を有し、過去から現在にいたるまで各所で淡水型を生み出してきており、イトヨ類の多様な進化を内包する重要な種である。 |
文献 | 樋口正仁(2003)日本列島周辺のイトヨ属魚類の遺伝的多様性と分化. 後藤 晃・森 誠一(編)トゲウオの自然史−多様性の謎とその保全−,pp.40-60. 東海大学出版会. |
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