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フジホオヒゲコウモリ
コウモリ目ヒナコウモリ科
Myotis fujiensis Imaizumi
岩手県:Cランク        環境省:なし

形態 前腕長31~37mm、体重4~8g、体毛は黒褐色から赤褐色、皮膜は黒褐色。形態、体色ともに似ているカグヤコウモリよりも小さく、下腿長は17㎜以下と短い。
分布の概要 県内では宮古市、五葉山、遠野市、薬師岳、旧玉山村、岩手山・八幡平地域、旧安代町、旧湯田町で確認されている。
生育状況 県内では標高500m以上のミズナラ、ブナ帯の森林に多く生息。主に樹洞や樹皮下をねぐらとするが、稀に洞窟を利用することもある。
生存に対する脅威 繁殖、冬眠場としての樹洞のある樹木が、森林伐採により消失してしまうこと。広葉樹林の適切な面積保全、樹林の連続性の維持が必要である。
特記事項 北海道産をエゾホオヒゲコウモリ(M.yesoensis)、本州産をシナノホオヒゲコウモリ(M. hosonoi)、フジホオヒゲコウモリ(M. fujiensis)、およびオゼホオヒゲコウモリ(M. ozensis)などに分け、各々を別種としてあつかう考え方(Yoshiyuki, 1989)にもとづき、県内のものをフジホオヒゲコウモリ(M. fujiensis)として記載した。県内の広い森林環境であれば各地で生息確認されている。
文献 遠藤公男(1980)宮古市の哺乳類.宮古市の自然, pp.117-120. 宮古市.
15.Yoshiyuki、M. (1989) A systematic study of the Japanese Chiroptera. Nat. Sci. Mus., Tokyo. pp.242
日本野生生物研究センター (1991) 生態系保全に着目した計画策定手法に関する研究調査報告書,103pp.
今泉吉典 (1970) 日本哺乳類図説 上, 350pp. 新思潮社.
Yokoyama, K. (1996) Notes concerning the Fuji whiskered bat (Myotis fujiensis). Ann. Speleol. Res. Inst.Japan, 14:17-18
吉行端子(1968)五葉山ならびに早池峰山の翼手類. 国立科学博物館専報, 1:92-95.
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