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ユビナガコウモリ
コウモリ目ヒナコウモリ科
Miniopterus schreibersi fuliginosus (Hodgson)
岩手県:Bランク        環境省: なし

形態 前腕長45~51mm、体重10~17g、体毛は焦げ茶色で短くビロード状、第三指(中指)が長く、高速飛翔に適した狭長型の翼をもつ。
分布の概要 県内では北上市の洞窟内で確認されているほか、旧安代町・安比高原一帯の街路灯に8~10月頃 に飛来が観察されている。
生育状況 主に自然洞窟をねぐらとするが廃トンネルや防空壕などでの休息も確認されている、県内では飛翔観察をのぞけば北上市の人工洞での確認のみである。
生存に対する脅威 採餌場となる樹林および草原の適切な面積保全にくわえ、ねぐらとなる洞穴の環境破壊が最も懸念される。生息している洞穴が発見された場合、立ち入りを 制限すべきである。九州では2万頭からなる冬眠集団が、洞穴の観光開発によって消滅した例かもある。県内では近年、何カ所かの人工洞において季節によっては生息確認例が新たに分ってきたが、個体数は少ない。
特記事項 Yoshiyuki、M. (1989) A systematic study of the Japanese Chiroptera. Nat. Sci. Mus., Tokyo. pp.242
船越公威・内田照章 (1975) 温帯に生息する食虫性コウモリの生理・生態的適応に関する研究I. ユビナガコウモリの採食活動について.
庫本 正 (1972) 秋吉台産コウモリ類の生態および系統動物学的研究. 秋吉台科学博物館報告, 8:7- 119
内田照章 (1985) こうもりの不思議. 球磨村森林組合, 147pp
横山恵一・内田照章・白石 哲 (1975) 翼手類の飛翔適応に関する翼の機能形態学的研究I. 前肢の相対成長、翼構成骨の骨成長、翼荷重
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