形態 |
多年生の浮葉植物。根茎は匍匐し、明らかな節から少数の水中茎を出す。はじめにつく数個の葉は沈水葉でうすく、あとからつく葉は浮葉となり、葉柄は盾状に葉身につく。葉身は楕円形で、裏面は赤紫色となる。6〜8月、花は葉腋から伸びた花茎の先端に1個つき、暗赤色で目立たない。 |
分布の概要 |
八幡平市、花巻市、遠野市、一関市などに分布する。北海道・本州・四国・九州・琉球、アジア東部・アフリカ・オーストラリア・北・中アメリカに分布する。 |
生育状況 |
やや酸性の腐植栄養または貧〜中栄養の湖沼、ため池などで、深さ1〜2mの水域に生育する。 |
生存に対する脅威 |
池沼開発、浚渫、水質汚濁、農薬汚染、富栄養化、商業的な若芽の採取など。 |
特記事項 |
生育地は少なく、商業的な採取が行われている。 |
文献 |
大森鉄雄(2012)花巻市のため池・湿性地の植物U―花巻市石鳥谷町域のため池等における水生・湿生植物,花巻市文化財調査報告書6:1-50
竹原明秀(1985)花輪堤の植物相,「国指定天然記念物花輪堤ノハナショウブ群落調査報告書U」,41-50,花巻市教育委員会
高野祐晃・須川直義(2005)北上市稲瀬,立花地区における溜め池の水生植物,北上市立博物館研究報告15:205-210 |
写真 |
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