形態 |
高さ10〜30cmになる沈水生の一年草。茎は水中で伸長しながら分枝し、下部の節からひげ根を出す。葉は互生し、紫褐色を帯びた線形で、先は細くなり、葉縁に細かな鋸歯がある。7〜10月、葉腋から円筒状の苞鞘を持つ花柄を水面上に出し、白色の細長い花を先端につける。果実は細長く、種子には突起がない。 |
分布の概要 |
遠野市、北上市、奥州市、一関市、宮古市などに分布する。本州・四国・九州・琉球、東アジアに分布する。 |
生育状況 |
水田や水路、ため池などの水域に生育する。 |
生存に対する脅威 |
圃場整備、池沼・湿地開発、水質汚濁、農薬汚染、乾田化による乾燥など。 |
特記事項 |
水田雑草とされていたが、水田環境が大きく変化し、生育地、個体数とも減少が著しい。 |
文献 |
大森鉄雄(2010)花巻市のため池・湿性地の植物T―旧花巻市域のため池・湿性地における水生・湿生植物,花巻市文化財調査報告書4:1-35
阿部幸之助・茅橋輝男・及川勇・佐竹邦彦・澤藤悦子・菅原完之・須川直義(2003)北上市東部地区における溜め池調査中間報告,北上市立博物館研究報告14:135-156
高野祐晃・須川直義(2007)北上市口内地区におけるため池の水生植物,北上市立博物館研究報告16:105-110 |
写真 |
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