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タチモ
アリノトウグサ科
Myriophyllum ussuriense (Regel) Maxim.
岩手県:Bランク        環境省:準絶滅危惧

形態 高さ5〜50cmになる両生(沈水〜抽水〜湿生)の多年草。根茎は節が詰まり、茎を多数伸ばす。水中葉は3〜4個が輪生し、羽状に細裂し、羽片はきわめて繊細となる。気中葉と陸生葉は線形で厚みがある。6〜8月、気中葉の葉腋に花をつける。雄花は4枚の淡紅色の花弁からなる。雌花は花弁が早落性で、残った萼内に4本の柱頭が目立つ。石果は卵円形で、いぼ状突起がある。雌雄異株。
分布の概要 花巻市、西和賀町、奥州市、一関市などに分布する。北海道・本州・四国・九州、朝鮮・中国(東北・台湾)・アムール・ウスリーに分布する。
生育状況 平地〜山間地の貧養な湖沼やため池などの浅い水中などに生育する。夏季に水位が低下し、干上がっても生育する。
生存に対する脅威 湿地・池沼開発、圃場整備、農薬汚染、草刈りなど。
特記事項 異形葉を普通に見ることができ、水位の変動とともに葉の形態を変化させる。
文献 大森鉄雄(2012)花巻市のため池・湿性地の植物U―花巻市石鳥谷町域のため池等における水生・湿生植物,花巻市文化財調査報告書6:1-50
大森鉄雄(2010)花巻市のため池・湿性地の植物T―旧花巻市域のため池・湿性地における水生・湿生植物,花巻市文化財調査報告書4:1-35
井上幸三・吉田稔・千葉斐子(1988)ツブ沼・鞍掛沼の水生植物と周辺の植物,岩手植物の会会報25:17-20
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