形態 |
高さ30〜40cmになる多年草。根茎は横に這い、太い根を出す。茎には3〜4個の2回3出複葉が互生し、小葉は楕円形〜倒卵形、先端は尖る。葉の両面は毛がなく、裏面は白色を帯びる。5月、茎の先端に大型の花を1個、上向き半開する。花弁は白色で倒卵形、5〜7個をつけ、完全に開ききらない。袋果は熟すと裂開する。 |
分布の概要 |
県内各地に分布する。本州・四国・九州、朝鮮半島に分布する。 |
生育状況 |
夏緑広葉樹林の日当たりがよい林床に生育する。 |
生存に対する脅威 |
森林開発、森林伐採、自然遷移、盗掘など。 |
特記事項 |
観賞用や薬用として栽培されているシャクヤクの近縁種で、園芸的価値が高い。近年、減少が著しい。葉の裏に毛があるものをケヤマシャクヤクという。 |
文献 |
千葉高男・八幡輝夫・小守一男(2002)安比高原ブナ二次林の植生(その2)―植物相を中心に―,岩手植物の会会報39:18-24
大森鉄雄(1999)花巻市草井山等西部地帯に自生する希少植物調査報告書,花巻市文化財調査報告書25:33-40
高野祐晃・須川直義・及川一(2007)ハバラ谷地湿原の植物相,北上市立博物館研究報告16:133-144 |
写真 |
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