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ヒメビシ
ヒシ科(ミソハギ科)
Trapa incisa Siebold et Zucc.
岩手県:Aランク        環境省:絶滅危惧U類

形態 水域に群生する浮葉性の一年草。浮水葉は広卵状菱形で、上部の縁はあらい鋸歯があり、表面は光沢があり、裏面は無毛で脈上にまばらな毛がある。7〜8月、白色から薄い紅色を帯びた小型の花を開く。果実は倒3角形で、4個の刺があり、ヒシ類の中ではもっとも小さい。
分布の概要 奥州市に分布する。本州・四国・九州、朝鮮半島・中国・ウスリーに分布する。
生育状況 ため池や池沼などの水域に生育する。
生存に対する脅威 埋め立てなどの開発、水質の悪化、水量の減少による干上がり、浚渫など。
特記事項 北上市から報告された生育地では絶滅した可能性が高い。また、奥州市の生育地では開発に関連し、移植が行われた。そのため、自然分布はきわめて限られている。
文献 井上幸三(1987)水草2種の新産地,岩手植物の会会報24:10
高野祐晃(2006)岩手県産植物分布資料(9)エゾヤナギモほか数種の水生植物の分布について,岩手植物の会会報43:18-21
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