形態 |
高さ30cmになる多年草。地下茎は細く、長く伸ばす。茎に毛はなく、まばらに葉を互生する。葉は長楕円状披針形、先端はにぶく尖り、基部は広いくさび形となる。5月、主軸や枝の頂上に杯状花序をそれぞれ頂生する。花序の総苞には半月形の腺体が4〜5個あり、花被がない雌花の子房は平滑となる。 |
分布の概要 |
沿岸に分布する。本州(関東地方以北)に分布する。 |
生育状況 |
夏緑広葉樹林やスギ植林の林床、林縁などのやや湿性な場所に生育する。 |
生存に対する脅威 |
森林開発、森林伐採、乾燥化、自然遷移など。 |
特記事項 |
全国的にも生育地は限られており、一関市から報告された生育地はすでに絶滅したと考えられる。また、沿岸の生育地も東日本大震災の大津波の影響を受けた可能性があり、追跡調査を行う必要がある。さらに本種には近縁種が多く、これまでに報告されている様々な情報は再検討しなければならない。 |
文献 |
黒沢高秀・大橋広好(2000)「絶滅危惧IA類ムサシタイゲキ」はセンダイタイゲキと区別できない―センダイタイゲキの分類と分布の再検討―,植物研究雑誌75:104-110
黒沢高秀・鈴木まほろ(2005)岩手県立博物館所蔵の笹村コレクションに含まれるトウダイグサ属標本の特色とラベルに記載された独自の学名について,岩手県立博物館研究報告22:45-52 |
写真 |
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