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エゾツルキンバイ |
バラ科 |
Potentilla anserina L. subsp. pacifica (Howell) Rousi |
岩手県:Aランク 環境省:なし |
形態 | 高さ20〜30cmになる多年草。茎は這い、節から根を出す。葉には長い柄があり、羽状複葉で9〜19個の小葉がある。小葉は長楕円形で、縁にあらい鋭鋸歯、裏面に白綿毛と脈上に長毛がある。6〜7月、長い柄の先に黄色い花を単生する。萼片は卵状3角形、副萼片はやや小さい。花弁は倒卵形で、そう果は平滑となる。 |
分布の概要 | 宮古市、山田町、釜石市などの沿岸に分布する。北海道・本州(北部)、朝鮮・ウスリー・サハリン・千島・カムチャツカ・北アメリカに分布する。 |
生育状況 | 河川河口の汽水域で、砂質の湿性地に生育する。高潮などで冠水する場合もある。 |
生存に対する脅威 | 海岸開発、海岸・河口整備(防潮堤建設、河道変更など)、自然遷移など。 |
特記事項 | 東日本大震災の大津波以前にも生育地は限られ、絶滅に瀕していたが、大津波以降、生育地の大部分は消失した。少数が海岸に近い放棄水田に生育するが、圃場整備によって絶滅する可能性が極めて高い。 |
文献 | 高橋大等(1997)三陸海岸の海痕植生U―宮古湾岸の海浜植生について―,岩手植物の会会報34:1-9 |
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