形態 |
高さ10cmほどで、無毛の小型の多年草。根茎はごく短く、5〜10個の根出葉を出す。葉身は楕円形で、先端は浅く3裂し、3本の平行脈がある。6〜8月、根出葉の間から1本の花茎を出し、花をつける。花は径6mm、萼片、花弁ともに5個、集合果は球形となり、側面に2〜3本の隆起線がある。 |
分布の概要 |
洋野町、宮古市、大船渡市、陸前高田市などに生育した記録があるがほとんどの地域で絶滅した可能性が高い。本州(太平洋側:青森県〜千葉県、日本海側:秋田県〜福井県)に分布する。 |
生育状況 |
海岸付近の湿地に生育する。 |
生存に対する脅威 |
湿地の乾燥化、高潮、自然遷移など。 |
特記事項 |
かつては沿岸各地に分布したというが、沿岸中南部にはみられない。沿岸北部では東日本大震災の大津波前後でも報告されていないが、青森県八戸市から報告されているため、生育する可能性がある。 |
文献 |
菊地政雄・林崎輝雄(1960)ヒメキンポウゲ(Ranunculus Kawakamii Makino)の分布,生態及び核型について―特にR. Cymbalaria Pursh.との同種性に論及する,岩手大学学芸学部研究年報15,pt2:25-33
関根清正(2007)洋野町の海岸植物について,岩手植物の会会報44:37-39 |
写真 |
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