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アカエゾマツ
マツ科
Picea glehnii (F.Schmidt) Mast.
岩手県:Aランク        環境省:なし

形態 樹高30〜40m、胸高直径1.5mになる常緑針葉樹。円錐状の樹冠となり、枝は水平に出て、先端は下垂する。樹皮は帯紫赤褐色で、不ぞろいの薄い鱗片にはがれる。葉は針状で湾曲する。6〜7月、開花し、その年の秋に熟する。毬果は円筒形で先が円く、下垂する。
分布の概要 早池峰山アイオン沢に分布する。北海道・本州(岩手県)、サハリン・南千島に分布する。
生育状況 湿原の周辺部、岩礫地、砂丘などの過湿地から乾燥地までに生育する。
生存に対する脅威 生育地のアイオン沢は1948年、1980年、1990年に崩壊が起こり、災害復旧事業が行われた。その事業に伴う環境変化、導入されたミヤマハンノキが繁茂し、影響が懸念される。
特記事項 1960年に発見され、国の天然記念物「早池峰山のアカエゾマツ自生南限地」に指定されている。
文献 石塚和雄(1961)Picea岩手県早池峰山に産す,植物研究雑誌36:70-72
松田彊・春木雅寛・長谷川栄・矢島崇・関根誠・真山良(1978)アカエゾマツ天然林の研究―南限早池峰山における生育と更新について―,日本生態学会誌28:347-356
杉田久志(2004)早池峰山のアカエゾマツ南限隔離遺存集団,森林科学42:77-81
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