形態 |
高さ10〜30cmの夏緑性の水生シダ。肥厚した茎が塊茎となり、中心から放射状に出る3条の溝で3分し、太い根を多数つける。葉は叢生する。葉の基部は広がって卵状となり、小舌と胞子嚢をつけるが、蓋膜はない。大胞子は白色で、表面に規則正しく並んだ穴がある。 |
分布の概要 |
軽米町、盛岡市、紫波町、花巻市、北上市、金ケ崎町、奥州市、一関市、陸前高田市などに分布する。北海道・本州・四国・九州、朝鮮半島・中国に分布する。 |
生育状況 |
平地の流れのゆるやかな小川や池沼の底やまれに湿地に生育する。特に山間部の湿田や休耕田にみられる。 |
生存に対する脅威 |
圃場整備、水質汚濁、除草剤による水質悪化、自然遷移など。 |
特記事項 |
生育地、個体数ともにいちじるしく減少している。 |
文献 |
高野祐晃(1983)岩手県南に分布する2,3の植物(2),岩手植物の会会報20:65-66
高野祐晃・須川直義(2009)北上市和賀・江釣子地区の湧水地の植物,北上市立博物館研究報告17:61-70
大森鉄雄(2012)花巻市のため池・湿性地の植物U―花巻市石鳥谷町域のため池等における水生・湿生植物,花巻市文化財調査報告書6:1-50 |
写真 |
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