樹木園の南側にあるシナノキは、6月下旬から7月にかけ、たくさんに房状の花をつけ、辺りがその甘い香りで満ち満ちています。シナノキは、落葉広葉樹で、高さ20mを超える高木になります。シューベルトの歌曲で有名な「菩提樹」(ドイツ語で「リンデンバウム」)の仲間ですが、その花には、たくさんのハナバチ、タテハチョウ、シジミチョウ等多くの昆虫が集まり、吸蜜します。
その香りは、シナノキの蜂蜜の匂いと同じで、甘く優しくいい香りです。花の時期以外には目立たないシナノキですが、昔からその樹皮からはこの辺りで「ケラ」と呼ばれるミノ(雨具)やロープの原料、そして花からは良好な蜂蜜が取れること等、人々の生活に欠かせない様々な恵を提供してくれ、大事にされていました。もちろん木材としても白くきれいな材質であることからシナ合板等としても利用されています。
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シナノキの樹形(写真-1)
平成27年7月撮影 (撮影者:AKZ) |
吸蜜するウラギンヒョウモン(写真-2)
平成27年7月撮影 (撮影者:AKZ) |
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吸蜜するメスグロヒョウモン(写真-3)
平成27年7月撮影 (撮影者:AKZ) |
吸蜜するヒョウモン蝶の仲間(写真-4)
平成27年7月撮影 (撮影者:AKZ) |
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樹名板の設置(写真-5)
平成27年7月撮影 (撮影者:AKZ)
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