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アカエゾマツ(マツ科 トウヒ属: Picea glehnii Mast.)

 この樹木は、北海道と岩手県早池峰地域に生育している高木となる針葉樹で、北海道では普通に分布していますが、本州では、早池峰山の一部だけに生育する希少な針葉樹です。早池峰地域になぜ分布しているのかというと、一説によれば氷河期の生き残りの樹木として、本州の他の地域では氷河期以降に滅びましたが、早池峰山では厳しい気候、土壌環境等が幸いし、そこで生き延びたのではないかということです。
 樹木園の中にも数本植栽され,生育しております。樹皮は瓦状に剥がれ、一部樹幹からヤニが出ていましたが、樹皮や葉を撫でてみればしっかりとしており力強さが感じられました。球果は円柱形で5〜8cm、トウヒの仲間の特徴である下向きに付きます。
 岩手の自然環境の懐の深さが感じさせられる樹種の一つです。

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""アカエゾマツ
平成28年2月撮影 (撮影者:AKZ)
""アカエゾマツ(球果)
平成28年2月撮影 (撮影者:AKZ)
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""アカエゾマツ
平成28年2月撮影 (撮影者:AKZ)
""アカエゾマツ(樹皮)
平成28年2月撮影 (撮影者:AKZ)
岩手県林業技術センター