令和元年6月9日 情報提供(文、写真) 小原 昭彦
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今年は遅くまで雪渓が残っているようなので、その様子を探るため、
秣岳登山口から磐井川源流を経由して産沼コースを縦走しました。
結果としては、まだ急傾斜の雪庇が多く残っていてスプーンカットの平らな足場もないので、
キックステップなどのスキルが無い方や雪渓歩きに慣れていない方は、
滑落の危険があるので無理をしないほうが良いと思います。
また、秣岳登山口の駐車スペースは数台分しかなく、
この時期はタケノコ採りを目的とした車も駐車していることから、
路上には駐車しないようにしましょう。
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秣岳から東に降りたところにある草原とオオシラビソ群落の組み合わせは、
栗駒山屈指の景観を誇るスポットだと思います。
更に進んだ天馬尾根コースや白銀草原(しろがね高原)には、
栗駒を象徴するヒナザクラやタテヤマリンドウなどが咲き誇っていました。
近年、「栗駒のモン・サン=ミシェル」と呼ばれている岩山の小ピークからは、
天気が良ければ360度のパノラマが広がります。
天馬尾根の4つのピークを越え、洗掘されてぬかるんでいる登山道(サラサドウダン街道の表示あり)を登ると、
気象庁の監視カメラが設置されている御駒岳の展望岩頭には、ミネズオウとイワウメが咲いていました。
須川岳山頂の駒形根神社を参拝したあと、東栗駒〜裏掛コース経由で、磐井川源流へ。
こちらは巨大な雪庇と急斜面の雪渓が残っているため、
ルートファインディングやキックステップなど十分な技術と体力が求められます。
沢への滑落や踏み抜き転落の可能性もありますので、雪が溶けるまでは通行を避けたほうが良いと思います。
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産沼コースでは伐採作業が行われ、安全な登山道の整備が進められていました。
ご尽力いただいている関係の皆様に感謝申し上げます。
なお、高地では平地よりも気温と気圧が下がりますが、
気象変化が激しいため低体温症と熱中症予防、水分やエネルギー補給に努めましょう。
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