令和元年7月18日 情報提供(文、写真) 岡野 治
岩手県と秋田県の県境に位置し、花の百名山に選ばれている秋田駒ケ岳は、高山植物の種類、量とも豊かです。
特にムーミン谷のチングルマと大焼砂のコマクサは、他の山では見られないスケールです。
梅雨入りしたこの時期は、なかなか好天には出会えませんが、18日は曇りだったので、
チングルマとコマクサの様子を見てきました。雨には降られませんでしたが、
標高1,500m付近から上部は霧に被われていることが多く、青空は臨めませんでした。
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国見温泉から、横長根~ムーミン谷~男岳~阿弥陀池~横岳~大焼砂のルートで国見温泉に戻る
ムーミン谷のチングルマは、雪溶けが遅い東側(大焼砂側入口からかたがり泉水間)が見頃となっていて、
チングルマとともにアオノツガザクラも多数咲いていました。
まだ雪溶け直後で、チングルマが蕾の箇所もあり、来週いっぱいはチングルマの花が見られそうです。
雪溶けが早い西側(駒池から奥)では、チングルマの花は終って、穂になっていましたが、
穂の中に咲くピンク色のエゾツツジが綺麗でした。
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大焼砂のコマクサも、期待どおり見頃となっており、灰黒色の斜面がほんのりとピンク色に色づいていました。
ただし、花が多かったのは、大焼砂の下半分で、上部では花数は少なかったです。
これから上部でも花が咲き始めるのかもしれません。
株数は少ないですが、イワブクロも開花しており、タカネスミレも僅かながら、まだ見られました。
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ムーミン谷や大焼砂以外の場所では、阿弥陀池西側の花畑で、ヨツバシオガマ、ニッコウキスゲ、
ミヤマダイコンソウが多数咲き綺麗でした。阿弥陀池東側の浄土平は、まだ残雪もあり、
チングルマは咲き始めですが、ヒナザクラが多数咲いていました。
平日でしたが、多数の方が花を見に来ていました。
岩手、秋田県外の方も多く、遠くは岡山から、梅雨の影響が少ない北東北まで来たという方もいました。