ナマコ類
−海鼠−
 ナマコ類はウニやヒトデと同じ棘皮動物に分類されています。皮膚には骨片という顕微鏡でないと分からない細かい骨の組織が散らばっています。
 ナマコ類は浅い沿岸域から深海にまで分布し、海の底にいて、海底に落ちている有機物を餌にして生活しています。
 私たちが食用にしているマナマコとキンコについて紹介します。
マナマコ Stichopus japonicus
 体長20p〜30p、幅6〜8pくらいを普通とする。体色には大体3型あって、濃淡の栗色と褐色を交えた斑紋を有するものは、アカナマコと呼び、主に外洋性で岩礁や礫底に多くすむ。暗青緑色から黒色に近いものは、アオナマコと呼び、主に内湾の砂泥底にすむ。極端に黒いものはクロナマコと呼ばれている。背面及び側面には大小の円錐形疣足が不明瞭ながら6縦列ある。腹面は赤みを帯び、管足が3縦帯をなして密生する。触手は20本。
 雌雄異体で外観上性別を区別できない。産卵は関東では5月前後、北海道では7〜8月頃である。受精後10日〜15日でアウリクラリア幼生というナマコ特有の幼生期を経て、受精後約2ヶ月で幼ナマコとなる。
分布は、千島・サハリンより九州南端まで、日本各地の浅海に多産する。

左写真:マナマコ(アカナマコ)

右写真:マナマコ(アオナマコ)

キンコ Cucumaria frondosa
 体長は通常10〜20p、幅及び高さはほぼ長さの半分。体色は一定しないが、灰褐色色の物が多く、暗褐・濃紫又は黄白色のものもある。体は長楕円形、腹面強く湾曲し、背面はやや扁平。体壁は肥厚し、触感は滑らかである。触手は10本。骨板は鋸歯縁を有する穿孔板で、多くの場合顕微鏡的な骨片となって体壁中に散在する。ただし、口の周囲だけには石灰環(calcareous ring) と呼ばれる内骨格が発達。棘や叉棘はない。管足は体前後軸に平行して走る5本の歩帯に列生するが、背側では退化あるいは疣足などへの分化が見られる。
 口を環状に取り囲み、樹状分岐する触手を使って、海中に漂っている懸濁物質を取り込みます。
 分布は、茨城県以北、北海道・千島・サハリン・日本海沿岸の浅海域に分布し、古来宮城県金華山付近は漁場として有名である。

 
白いキンコが漁獲されました。触手を伸ばして餌を探しているところです。
採捕月日:2004年2月20日
採捕場所:釜石室浜地先

採捕者:佐々 猛夫
採捕方法:ナマコ桁曳き

 マナマコ、キンコは食用に利用します。生食(酢の物)の他、茹でて干せばイリコになり、中華料理の高級食材になります。日本では干し鮑とともに長崎俵ものとして、海外に輸出されていました。内臓は塩辛にすると
 コノワタと呼ばれる珍味になります。  岩手県ではナマコ漁は箱メガネで探しながら、タモ網や鉤で獲る方法とナマコ桁曳き網で獲る方法があります。
 県の漁業調整規則は、8月1日から3月31日までをナマコ漁の期間として定めています。