平成16年度 試験研究成果

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【普及(普及に移しうる成果)】 

作物分野 成果番号 成果名 成果の要約 担当研究室
(○主査)
外部評価
水稲 H16-普-01 品種 耐冷性・耐病性に優れる良質・良食味 中生粳水稲「どんぴしゃり(岩手68号)」 水稲「どんぴしゃり(岩手68号)」は、耐冷性は「あきたこまち」より強く、「ひとめぼれ」並の極強。耐病性は穂いもち圃場抵抗性が強で、「あきたこまち」や「ひとめぼれ」より明らかに強い。収量性は「あきたこまち」よりやや多収。品質・食味は「あきたこまち」並に優れる。出穂期・成熟期は「あきたこまち」よりやや遅く、「ひとめぼれ」よりやや早い「中生の中」に属する粳米である。 ○水田作
水稲育種
実施
H16-普-02 平成17年度雑草防除基準に採用した水稲除草剤 水稲初期一発処理剤1剤、初・中期一発処理剤1剤、中期剤1剤、直播用除草剤1剤の実用性が確認されたので雑草防除基準に採用した。 ○水田作
やませ利用
H16-普-03 生物農薬「シュードモナスCAB-02水和剤」の特性と使用上の留意点(追補) 生物農薬「シュードモナスCAB-02 水和剤」の催芽時浸漬による水稲種子消毒は、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病の防除に有効である。 病理昆虫 実施
H16-普-04 生物農薬「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤」の特性と使用上の留意点(追補) 生物農薬「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤」の催芽時浸漬による水稲種子消毒は、ばか苗病、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病の防除に有効である。 病理昆虫 実施
H16-普-05 箱施用剤の新剤型「顆粒水和剤」の葉いもち防除効果と使用上の留意点 ジクロシメット水和剤またはイミダクロプリド・カルプロパミド水和剤の移植2日前〜当日の育苗箱かん注処理は均一な薬剤散布が可能で、葉いもちに対して有効である。 病理昆虫 実施
畑作物 H16-普-06 小麦品種「ゆきちから」の目標生育量と栽培法 「ゆきちから」の秋播き栽培では収量が360〜420kg/10aで、原粒タンパク含有率11.5%以上を目標とする。その際、播種量は密条播で6〜8kg/10aとし、基肥を「ナンブコムギ」慣行と同量とする。追肥は窒素成分で融雪期2kg/10a、穂揃期4kg/10aをそれぞれ施用する。 ○野菜畑作
やませ利用
実施
H16-普-07 冬期播種栽培によりコムギ縞萎縮病の発生を抑止できる 冬期播種栽培は、コムギ縞萎縮病の発生圃場において、本病の発生抑止効果が高く、秋播栽培よりも子実収量が有意に高まることから、被害軽減策として有効である。 ○野菜畑作
病理昆虫
実施
H16-普-08 品種 味噌、納豆、煮豆向けの極早生大豆「ユキホマレ」 大豆品種「ユキホマレ」は味噌、煮豆、納豆適性が高く、極早生で県南部では麦収穫後の極晩播、県北部では6月中旬以降の極晩播に適する。 ○野菜畑作
やませ利用
実施
H16-普-09 冷めてもおいしい在来ひえ系統「もじゃっぺ」 在来ひえ系統「もじゃっぺ」は、優良系統の「軽米在来(白)」「達磨」に比べてアミロース含量が低く、冷めても硬くなりにくく食味評価が高い。 やませ利用 実施
果樹 H16-普-10 「葉とらずりんご」の樹体構成法 幹周40cm程度、樹容積50〜60m3程度の樹体で5×2.5〜3mの中密植栽培において、「葉とらずりんご」の目標とする果実品質を有した果実を80%以上得るためには、樹冠下相対日射量30%程度が適当である。また、この場合の側枝本数及び間隔は、やや細目(2.5〜5cm)の側枝5〜6本、骨格となる(直径5cm以上)側枝2〜3本、平均側枝間隔30cm程度である。 果樹 実施
H16-普-11 「葉とらずりんご」の着色管理における玉回し作業の省力効果 「葉とらずりんご」栽培において、玉回しのみの着色管理を行った場合の作業時間は慣行の20%程度であり、省力性が高い。玉回しのみの管理により、着色の目標値(選果機値)である「着色度130以上、均一度60以上」の果実を安定して80〜90%程度得ることができる。 果樹 実施
H16-普-12 品種 りんご 食味濃厚な黄色品種「シナノゴールド」 りんご「シナノゴールド」は岩手県中部で10月下旬に収穫できる黄色品種である。果実は、糖度14〜15%、酸度0.4〜0.5g/100mlを示し、甘酸ともに多く食味濃厚で、やや酸味が勝る。日持ち性は、4℃の普通冷蔵条件下で2ヶ月である。 果樹 実施
H16-普-13 りんご「黄香」の交雑和合性 りんご新品種「黄香」は、岩手県で栽培されている主要品種の「ふじ」、「つがる」、「さんさ」、「きおう」、「王林」、「シナノスイート」、「シナノゴールド」と交雑和合である。ジョナゴールドに対しては交雑不和合である。 ○果樹
応用生物工学
実施
H16-普-14 りんごの新規摘花剤「ギ酸カルシウム水溶剤」 ギ酸カルシウ水溶剤(商品名:エコルーキー)は満開日等に100〜150倍で処理することにより高い摘花効果が得られ、訪花昆虫に対する影響のない摘花剤である。 果樹 実施
H16-普-15 りんご「ふじ」に対する新規摘葉剤(キノキサリン系・MEP水和剤) キノキサリン系・MEP水和剤(商品名:ジョンカラープロ)散布により、りんご「ふじ」では果そう葉に選択的な落葉効果が得られ、着色管理作業が50%程度省力できる。 果樹 実施
H16-普-16 セルラーゼを利用し搾汁率を高めたりんごジュースの製造法 りんごジュース製造工程でセルラーゼを反応させることによって、原料果汁の1.2倍以上の糖と2倍以上のポリフェノールを含み、廃棄物の発生は従来法の半分以下に軽減できるりんごジュースの製造法を開発した。 保鮮流通技術 実施
H16-普-17 リンゴ炭疽病に対する幼果期防除の有効性 りんご樹上で炭疽病菌が越冬する園地では、落花10〜30日後にプロピネブ水和剤を散布することにより、秋期の発生を抑えることができる。 病理昆虫 実施
H16-普-18 スタイマーネマ・カーポカプサエ剤を利用したモモシンクイガ防除方法と使用上の留意点 りんご重要害虫モモシンクイガの補完防除法として、生物農薬「スタイマーネマ・カーポカプサエ剤」を10a当たり2億5千万頭の割合で、5月下旬〜7月上旬に土壌潅注処理することにより、被害果の発生を抑制することができる。 病理昆虫 実施
H16-普-19 品種 ぶどう 食味良好な紫赤系品種「サニールージュ」 ぶどう品種「サニールージュ」は、糖度18%程度、酸度0.38程度と食味に優れ、9月上中旬に収穫できる紫赤中粒種である。 果樹 実施
野菜 H16-普-20 レタスにおけるナモグリバエの加害生態と防除方法 夏秋レタス栽培におけるナモグリバエの重点防除時期は5月中旬〜7月中旬である。重点防除時期における防除では定植時処理剤を施用し、重点防除時期における2回目以降の防除および重点防除時期以外の防除はレタス葉への被害を観察して実施する。 営農技術 実施
花き H16-普-21 品種 7月中旬に開花するりんどう「キュースト(極々早生1)」 「キュースト(極々早生1)」は、エゾリンドウ系どうしを交雑することにより育成した、りんどう切花用品種であり、既存の極早生品種「マシリィ」より、5〜9日早い7月3〜4半旬に開花する青紫色品種である。 花き 実施
H16-普-22 品種 盆需要を補完する早生りんどう「マジェル(早生3S)」 「マジェル(早生3S)」は親系統の選抜を繰り返しながら特性の安定化を図り、開花期が「マシリィ」より 5日程度遅く、「イーハトーヴォ」より10日程度早い、青色の早生品種である。 花き 実施
H16-普-23 品種 夏秋ぎく系小ぎく「アイマムピュアホワイト(CM18)」(白色 スプレータイプ) 夏秋ぎく系小ぎく「アイマムピュアホワイト(CM18)」は9月中旬咲きで白色の小ぎくである。スプレーギク「アビヨン」に小ぎく「白舟」を交雑して作出した品種であり、従来品種よりも側枝や孫芽の少ないスプレータイプである。 ○花き
産地育成
実施
H16-普-24 小ぎく「アイマム」シリーズに対するエテホン処理による開花調節効果 エテホン200ppm溶液を摘心時及びその10日後に2回処理することにより、無処理と比較して「アイマムパープルレッド」では7〜20日、「アイマムアーリーホワイト」では6〜13日、「アイマムアーリーイエロー」では9〜12日採花盛期が遅れる。 花き 実施
H16-普-25 品種 淡紫ピンクのスターチス・シヌアータ「アイスター ソフトピンク(KS50)」 スターチス・シヌアータ「アイスター ソフトピンク(KS50)」は、種子系品種「ソピア」から選抜され、クローン増殖により育成された栄養系品種である。がくの色は淡紫ピンクで、花穂はやや小さめだが穂数は多い。茎の翼は小さい。極早生で、採花初期に上位等級品がまとまって切れる特徴がある。低温感応性が高く、抑制作型においても安定した抽台を示す。 ○花き
応用生物工学
実施
肉畜 H16-普-26 黒毛和種県産種雄牛「菊茂勝」の作出(現場後代検定法) 平成15年度に現場後代検定を終了した種雄牛のうち、「菊茂勝」が肉量・肉質に優れた成績であり、16年2月に県有種雄牛として選抜され、凍結精液の供給を開始した。平成16年4月に評価された脂肪交雑の育種価は、評価対象牛1,072頭中第2位であり、本県和牛の改良増殖への貢献が期待される。 種山畜産
草地飼料 H16-普-27 ホールクロップサイレージ用イネ栽培における地耐力確保法と収穫体系別の特徴 専用機による飼料イネの収穫は、収穫ロスが2%程度、作業能率が3.13h/haと作業性は高い。牧草用機械による収穫は、収穫ロスが25%程度、作業能率が7.75h/haで専用機に比べ作業性は劣る。初期投資は、牧草用体系では現有機械を活用できるため小さいが、専用体系では大きい。これら収穫機械の性能を発揮するため圃場の地耐力を十分確保する必要がある。 ○水田作
生産工学
飼料生産
実施
H16-普-28 品種 乾物収量性に優れた飼料用トウモロコシ早生品種「LG3457(ニューデント100日)」 飼料用トウモロコシ「LG3457(ニューデント100日)」は乾物収量、TDN収量に優れた早生の多収品種である。 飼料生産 実施
総合 H16-普-29 平成17年度病害虫防除基準に採用した主な殺虫剤、殺菌剤 平成17年度の病害虫防除基準の改訂に伴い、新規に採用した殺虫剤と殺菌剤及び変更事項の概要を示した。 ○病理昆虫
営農技術

【指導(技術指導に参考となる成果)】 

作物分野 成果番号 成果名 成果の要約 担当研究室
(○主査)
外部評価
水稲 H16-指-01 水田作を中心とした集落型法人の課題と展開方向 集落型法人が経営体として自立し発展していくためには、経営内に水田作以外の高収益部門を導入・定着させ、農業専従者の周年就労・所得確保を図っていく必要がある。また、必要な経営規模を確保するためには集落の枠を越えた経営展開を図ることも考慮しなければならない。 農業経営 実施
H16-指-02 平成16年における水稲生育の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析 移植が早い県中・南部では、5月中旬の低温により活着が劣り、分げつの発生が少なく、穂数がやや少なかった。5月下旬の移植が中心の北部では、活着が良好で穂数はやや多かった。5月下旬からの高温・多照により、生育ステージが早まり出穂は5日早かった。登熟初期は高温・多照であったため登熟が促進されたが、中期の低温でやや緩慢となった。成熟期は平年より6日早かったが、収穫期の断続的な降雨により、収穫が遅れ刈取終期は平年から2日遅かった。全県では穂数はやや少ないものの一穂籾数が多く、登熟歩合が高かったため作況指数は「102」。 ○水田作
やませ利用
土壌作物栄養
病理昆虫
H16-指-03 水稲湛水直播栽培における過酸化石灰被覆種子の貯蔵性と加温処理の効果 水稲直播用の過酸化石灰被覆種子は、10〜15℃で2週間まで貯蔵可能である。過酸化石灰被覆後、貯蔵前の加温処理(25℃48時間)により、苗立率の向上、初期生育の促進が期待できる。 水田作 実施
H16-指-04 水稲ロングマット水耕苗における巻き取り前追肥の効果 ロングマット水耕育苗において、巻き取り前の追肥によって移植時の苗の稲体窒素濃度は上昇し、本田における初期生育も良好になる。 ○水田作
生産工学
実施
H16-指-05 水稲ロングマット水耕苗の育苗初期保温効果 ロングマット水耕育苗では、播種から施肥管理までの概ね5日間(不完全葉が揃う時期)を保温することによって、出芽のそろい及び育苗初期の生育を安定化させることができる。 ○水田作
生産工学
実施
H16-指-06 「ウキヤガラ」水田への侵入と雑草化の確認 湿地生多年草「ウキヤガラ」が水田に進入し、雑草化していることを新たに確認した。畦畔での発生が多いところでは、本田の発生も多い傾向がある。また、水田近傍の土水路での発生も確認され、灌漑水によって塊根が流入し拡大した可能性がある。 水田作 実施
H16-指-07 窒素濃度の高い堆肥を用いた水稲50%減化学肥料栽培技術 乾物窒素濃度が2%前後〜3%前後の堆肥を見かけの窒素利用率を20%〜30%と推定して、化学肥料の50%を代替施用することで、慣行並〜以上の収量を得ることができる。 土壌作物栄養 実施
H16-指-08 生物農薬「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤」(粉状タイプ)の特性と使用上の留意点 生物農薬「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤」の粉状タイプによる催芽前または催芽時浸漬による水稲種子消毒は、ばか苗病、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病に有効である。乾燥胞子であるので、効果の安定には処理時間および水温の厳守が必要である。 病理昆虫 実施
H16-指-09 MBI-D剤耐性イネいもち病菌の発生とその対策 平成16年にカルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニルを主成分とするMBI-D系統の薬剤に耐性のイネいもち病菌の発生が確認された。発生原因は不明であるが、本剤耐性は他系統剤と交差しないため、MBI-D系統の使用を年1回に限定し、他系統との輪番使用とすることを前提に、従前通り種子消毒から穂いもちに至る防除対策を徹底する。 病理昆虫 実施
H16-指-10 水稲種子生産で実施したオキソリニック酸耐性もみ枯細菌病対策とその効果 オキソリニック酸耐性イネもみ枯細菌病菌対策として水稲種子生産場面でオキソリニック酸の使用を中止し(平成13〜14年)、平成15年以降本田使用のみを再開した。この間種子消毒にはオキソリニック酸以外の薬剤を用いて対策とした結果、平成14年度以降の耐性菌発生は確認されていない。 ○病理昆虫
水田作
実施
H16-指-11 比重選別機による水稲種子の精選精度向上技術(追補:塩水選の省略) 比重選別機を通した採種圃産精選種子を用いる場合、塩水選を省略できる。 ○病理昆虫
水田作
実施
H16-指-12 発生環境(水田雑草、割れ籾の多少)に応じた斑点米防止対策 水田雑草または割れ籾が多い圃場では1回の薬剤散布は落等しやすい傾向にある。カメムシ類密度を低く抑えるため、水稲出穂期までの周辺雑草の管理および水田雑草の防除を徹底する。 病理昆虫 実施
畑作物 H16-指-13 県中南部水田地帯における大豆・小麦立毛間播種栽培2年3作の技術体系 大豆・小麦立毛間播種栽培2年3作の技術体系を作成した。この技術体系での作業可能面積(負担面積)は11haである。想定した導入モデルでの試算所得は3,258千円/年となった。 ○生産工学
野菜畑作
土壌作物栄養
農業経営
実施
H16-指-14 県北地域における大豆・小麦立毛間播種2年3作栽培技術 大豆‘ユキホマレ’、小麦‘ネバリゴシ’を用いることにより、県北地域でも大豆・小麦立毛間播種栽培の2年3作が可能である。播種適期は1作目大豆で6月第5〜第6半旬、2作目小麦(大豆立毛間)で9月第5〜6半旬、3作目大豆(小麦立毛間)で6月第5半旬〜7月第1半旬である。 ○営農技術
やませ利用
実施
H16-指-15 大豆品種「スズカリ」の子実タンパク含量向上要因 大豆品種「スズカリ」の子実タンパク含量は、土壌中の可給態窒素量や開花期の地上部窒素保有量との相関が高く、多収条件ほど高まる傾向がある。地力の低い圃場では、堆肥施用により子実タンパク含量がやや高まる。 野菜畑作 実施
H16-指-16 はとむぎ新品種「はとゆたか」を原料としたペースト状食品の特性 はとむぎの新品種「はとゆたか」は、従来品種の「はとじろう」と同様に二次加工に利用可能なペースト状食品が製造可能である。また、栄養成分はほぼ同じであり、二次加工品の食味にはほとんど違いがない。 保鮮流通技術 実施
果樹 H16-指-17 「葉取らずふじ」の販売方策 葉取らずふじは、ふじを基幹とする大規模経営体において、自家労力の軽減が必要な場合に導入する。導入の際、生食向け製品の出現割合及び収量が低下するので、すき間の販路開拓(ニッチャー戦略)を行い、試食や小売り販売で消費者の認知度向上を図るなどの販売方策が必要である。 ○農業経営 実施
H16-指-18 繁茂指数によってわい性台りんご樹の栄養状態が推定できる 画像解析によって求められる繁茂指数により、わい性台りんご樹の窒素栄養状態がおおまかに診断できる。葉面積指数・果実収量との関係から判断される繁茂指数の適正値は65〜85である。 土壌作物栄養 実施
H16-指-19 冷温高湿貯蔵により蜜入りりんごは2ヶ月間の貯蔵が可能となる 保存性が劣る蜜入りりんごの長期貯蔵には、冷温高湿貯蔵が有効である。蜜入りふじは収穫後、-1℃(±0.5℃)・98%R.H.条件下において2ヵ月間貯蔵することが可能となり、強制通風冷蔵と比較して酸度低下を抑制する等の鮮度保持効果が高く、また、内部褐変等の貯蔵傷害を受けにくい。 保鮮流通技術 実施
H16-指-20 りんご着果痕を伝染源とする炭疽病の発生生態 りんご樹上越冬菌を伝染源とする炭疽病の発生園では、5〜6月にかけて着果痕に分生子が形成され雨水とともに分散して幼果に感染する。なお、品種によっては8月以降に二次伝染する可能性はあるが、罹病果の発病部位から感染時期を見分けることができる。 病理昆虫 実施
H16-指-21 西洋ナシ「ラ・フランス」の追熟法(追補) ラ・フランスの予冷方法として従来の方法(3〜5℃・7〜14日)に加えて、氷温域を利用した短期予冷が可能である。この時の予冷条件は、温湿度条件を-1℃・98%R.H.とし、予冷期間は最短で4日である。 保鮮流通技術 実施
H16-指-22 「小枝柿」の炭酸ガス脱渋技術及び渋戻り抑制技術 「小枝柿」の可溶性タンニン含有量は、炭酸ガス処理による減少が最も速い。炭酸ガスの処理による脱渋の有無は、果実硬度によって推定できる。脱渋処理ペーストは、-30℃で10カ月以上凍結保存すると渋戻りが抑制できる。 保鮮流通技術 実施
野菜 H16-指-23 きゅうり露地普通栽培におけるかん注追肥による草勢維持効果 きゅうり露地普通栽培において、追肥を収穫量に応じた液肥のかん注施肥とすることにより、従来の粒状肥料の施用やロング肥料の施用に比べて9月以降の収量確保に有効である。この場合、10aあたり800kg収穫するごとに窒素成分で2.5〜3kg施用とするが、地力の高いほ場では追肥窒素量を7割程度にできる。 ○野菜畑作
土壌作物栄養
実施
H16-指-24 きゅうり露地普通栽培用ブルームレス台木の特性 きゅうり露地普通栽培用台木のうち、「強勢台木」と呼ばれる品種は胚軸が太い特徴があり、側枝発生が優れる。特に低温環境下での生育は「パワーZ2」「胡座」が優れ、高温環境下での生育は「パワーG」「バトラー」が優れる。これらの品種を用いた場合、特に低温時に収量差となって現れる。 野菜畑作 実施
H16-指-25 きゅうり無加温ハウス栽培における果色と光沢の優れる品種の特性 きゅうり無加温ハウス栽培において、果色と光沢の優れる通称「ワックス系品種」は、従来型品種よりもA品率が高く果実色が濃緑であるため、高品質のキュウリ果実を安定して出荷できる。早熟作型では「ハイグリーン21」および「プロジェクトX」が、抑制作型では「一心」および「優輝」が収量性から有望である。 野菜畑作 実施
H16-指-26 キュウリホモプシス根腐病に対する耐病性台木と薬剤による総合防除効果 きゅうり自根及びブルームレス台木はキュウリホモプシス根腐病に対して感受性が高く、薬剤による土壌消毒のみでは発病することがあるが、ブルーム台木である黒種カボチャは耐病性があり、土壌消毒と組み合わせた場合の総合防除効果が高い。 病理昆虫 実施
H16-指-27 ダッチライト型ガラス温室導入事例の特徴と問題点 宮城県におけるダッチライト型温室によるトマト養液栽培は、すべて国等の補助事業を導入しており、すべての法人とも収量30t/10a前後、販売額800万円〜1,000万円であり、採算ベース以上の収益をあげている。経営上の問題点としてはオランダ製の環境制御システムの故障や設定補正技術の習得、冬期暖房費のコスト高などである。 南部園芸 実施
H16-指-28 ダッチライト型ガラス温室におけるトマト養液栽培の地域適応性 ダッチライト型ガラス温室は、冬期では環境制御により、トマト生産に適した環境を創出し、越冬する周年栽培作型では、変温管理条件下で商品果収量が25t/10aに達した。しかし夏期においては、室温が経済的な生産限界温度を上回る高温になり、その状態は日中、長時間維持される傾向が高い。また気象的観点で見た場合、本県沿岸中南部、内陸南部であれば、ダッチライト型ガラス温室おけトマト周年栽培が経営的に成立すると推察される。 南部園芸 実施
H16-指-29 露地栽培に適するピーマンPMMoV抵抗性(L3)品種「みおぎ」の特性 ピーマン品種「みおぎ」はPMMoV抵抗性(L3)品種である。露地トンネル栽培において、「京ゆたか7」に比べA品割合は低いが、商品果割合は高く、商品果収量は多くなる。乱形果が多く、果肉は薄めで、果色はやや淡い。PMMoV抵抗性(L3)品種「京鈴」に比べても生育が進みやすく、収量が多い。 野菜畑作 実施
H16-指-30 通いコンテナの活用によるねぎの流通改善方策と効果 通いコンテナ出荷で、契約的取引・販売単価の向上、出荷容器代の低減が可能であり、生産者の収益向上が期待できる。 農業経営 実施
H16-指-31 0.4M硫酸抽出による雨よけほうれんそう土壌の窒素肥沃度簡易推定法 0.4M硫酸抽出による硫酸可溶性窒素を測定することにより、雨よけほうれんそう土壌の窒素肥沃度を簡易に推定することができる。 土壌作物栄養 実施
H16-指-32 窒素肥沃度に応じた適正施肥で雨よけほうれんそうの体内硝酸イオン濃度が低減できる 作付け前の土壌中硫酸可溶性窒素量に応じて、適正施肥を行うと、収量を維持したまま体内硝酸イオン濃度が低下する。 土壌作物栄養 実施
H16-指-33 品種の選定と適正施肥によってキャベツの体内硝酸イオン濃度が低減できる 県内産キャベツは、6月と8〜10月収穫で体内硝酸イオン濃度が高くなる。体内硝酸イオン濃度は、品種の選定や、土壌の塩基バランスの矯正、化学肥料の一部を有機物に代えて施用をすることで抑えることができる。 ○土壌作物栄養
保鮮流通技術
実施
H16-指-34 レタス腐敗性病害の発生実態と気象要因 レタス腐敗性病害のうち、すそ枯病は7月〜8月、軟腐病は7月下旬〜8月、腐敗病は8月〜9月収穫の作型で多発し、昭和57〜59年の調査結果と比較すると腐敗病の発生時期が早まっている。また、すそ枯病・軟腐病の発生と最低気温、腐敗病の発生と降雨日数には相関がみられる。 営農技術 実施
H16-指-35 窒素濃度の高い堆肥を用いたキャベツ、スイートコーン50%減化学肥料栽培技術 キャベツ、スイートコーンにおいて、乾物窒素濃度が2%前後〜3%前後の堆肥を見かけの窒素利用率を20〜40%と推定して、化学肥料の50%を代替施用することで、慣行並の収量を得ることができる。 土壌作物栄養 実施
H16-指-36 通いコンテナ利用による青果物輸送の特徴 通いコンテナ輸送はダンボール箱輸送と比較して、鮮度保持上、外気温の影響を受けやすく、輸送中の容器内温度上昇が大きい。しかし、傷害の発生や内部成分の変化の程度はダンボール箱利用と比較して、明確な差は見られない。 保鮮流通技術 実施
H16-指-37 クロルピクリンくん蒸剤の新剤型「フロー剤」のかん水チューブを用いた簡便な処理方法 親水性のあるクロルピクリンくん蒸剤の新剤型「フロー剤」はマルチ被覆後にチューブかん水と同様に処理できるため簡便で、防除効果も従来の点注と同等で、ガス抜きを省略できる。 病理昆虫 実施
花き H16-指-38 りんどうこぶ症は栄養繁殖により伝達する りんどうこぶ症発症株の越冬芽や茎頂、葉片を用いた組織培養により、地上部の典型的な症状である節のこぶや茎の突起状細胞増生が再現でき、一部では根のこぶも再現された。発症株のこれらの組織には原因が存在し、栄養繁殖により伝達する。 ○応用生物工学
花き
実施
H16-指-39 小ぎく「アイマムアーリーイエロー」及び「アイマムレモンイエロー」の定植前摘心栽培技術 「アイマムアーリーイエロー」及び「アイマムレモンイエロー」を定植前(挿し芽時あるいは定植直前)に摘心することにより、側芽発生数は減少するが、採花時の切り花品質への大きな影響はない。また、「アイマムアーリーイエロー」では、挿し芽時に摘心することで採花期が3〜5日前進する。 花き 実施
H16-指-40 スターチスの高増殖培養法 スターチス「アイスター」シリーズの培養において、増殖培地と培養方法を改良して高増殖培養法を考案した。本手法を導入することにより、増殖率が5倍程度から30倍程度に向上し、小さめの苗ができることからセルトレイへの順化も可能となるため作業の効率化及び低コスト化につながる。 応用生物工学 実施
H16-指-41 インパチエンスネクロティックスポットウイルス(INSV)による鉢物リンドウの新ウイルス病「えそ斑紋病」の発生 ‘ももこりん’と‘あおこりん’の葉にはじめ退緑斑紋を生じ、後にえそ斑を形成する症状が発生した。病原は、県内未発生のインパチエンスネクロティックスポットウイルス(INSV)によるもので、りんどうでの発生は本邦初確認である。 病理昆虫 実施
肉畜 H16-指-42 直接移植のためのウシ胚の凍結・融解方法 1.8Mエチレングリコールと0.1Mシュークロースを組み合わせた耐凍剤は、凍結融解後の牛胚の生存率が安定し、直接移植による受胎率の向上が期待できることを実証した。 家畜工学 実施
H16-指-43 子宮頚管拡張機能を付与した胚移植器の開発 受胚牛の子宮頚管通過操作を容易にし、器具の反復利用を簡便、低コストで使用可能、ストローの着脱容易な子宮頚管拡張型ステンレス製胚移植器を開発した。移植成績では、操作時間が短縮されて受胎率が向上した。 ○家畜工学
外山畜産
実施
H16-指-44 黒毛和種種雄牛別枝肉成績 「肉用牛枝肉情報全国データベース」の本県分の枝肉情報を分析した結果、「金菊徳」「菊安舞鶴」「安福菊」等、近年利用されている県有種雄牛の産子は上物率が高い。また、繁殖用に保留される雌牛に「平茂勝」の娘牛が著しく増加しており、主要な交配パターンと去勢産子の産肉性を明らかにした。 種山畜産 実施
H16-指-45 肉用牛肥育における戻し堆肥の敷料利用性と堆肥化特性 戻し堆肥とオガクズを等量混合し、牛床敷料として利用した場合、使用可能日数は若干短くなったものの、3割程度オガクズ使用量が低減できた。また、戻し堆肥敷料利用後は正常な堆肥化を行うことができた。 ○家畜育種
飼料生産
実施
H16-指-46 トウモロコシサイレージ多給肥育による良質短角牛肉の生産 肥育全期間でトウモロコシサイレージを多給すると、増体性に優れ、前期粗飼料多給肥育の場合と同程度のコストで優良な枝肉を生産できた。また、粗飼料摂取率が高く、飼料自給率向上への寄与が期待された。 家畜育種 実施
酪農 H16-指-47 酪農における農業生産法人の経営管理の実態と課題 酪農法人は、大規模化するに従い雇用導入、専門コンサルタントによる技術・経理管理の外部化が進んでいく。このため、作業や管理分担の明確化、労災保険の加入など労務管理の重点化と検討が求められる。また、経営継承機能に着目しておく必要がある。 農業経営 実施
H16-指-48 自動哺乳装置を用いた乳用新生雌子牛の発育効果 子牛の自動哺乳装置飼養において、1日当たり代用乳給与量を少量多回給与との組み合わせにより4Lから8Lまで高めた場合でも、人工乳は5週齢以降0.5kg/日以上、および6週齢までに1kg/日以上摂取できるようになり、標準発育平均値を上回る発育を確保できる。 家畜飼養 実施
H16-指-49 乳用雌育成前期牛の集約放牧による発育効果 乳用雌育成前期牛の飼養管理にペレニアルライグラス草地への集約放牧を組み入れたところ、体重および体高は、標準発育値と同等の発育を確保できる。 家畜飼養 実施
H16-指-50 血中アポリポたん白質による乳牛周産期疾病予察 乾乳移行時における乳牛血清アポリボたん白質(ApoB-100)のレベル及びボディコンディションスコアのチェックにより、脂肪肝に起因する周産期疾病リスクの早期予察ができる。 家畜飼養 実施
草地飼料 H16-指-51 イネホールクロップサイレージ調製における添加剤の利用技術 イネホールクロップサイレージは添加剤を利用することで発酵品質を向上させ、長期保存を行うことができる。 飼料生産 実施
H16-指-52 改良ハンドラを取り入れた細断型ロールベーラ体系の作業能率の向上 密封前後の細断型ロールベールのハンドリングに対応したハンドラ(以下「改良ハンドラ」)を使用することで、細断型ロールベーラ体系におけるトウモロコシサイレージの密封作業能率が向上し、また既存の牧草用ラッパの使用が可能となった。 飼料生産 実施
H16-指-53 採草用牧草の草種の混播適性(中標高地) 採草用牧草(中標高地)の混播草種組み合わせについて、オーチャドグラス主体草地(早刈用草地)及びチモシー主体草地(遅刈用草地)ともペレニアルライグラスとの組み合わせで収量性が向上した。また、マメ科牧草ではシロクローバ(ラジノ)の永続性が良好であった。 飼料生産 実施
H16-指-54 シートを利用したたい肥化技術 シートを用い、切り返しなしでたい肥化を行う場合、良好な初期温度を確保するには、積み上げ時の水分を70%以下にするだけでなく、仮比重を0.43以下にすることが必要である。副資材の購入コストの削減および仮比重の低下のために、古いサーレージ及び乾草の利用も有効である。 飼料生産 実施
H16-指-55 液状コンポストの利用法
(3)牧草及び飼料用トウモロコシに対する利用
牧草及び飼料用トウモロコシ栽培において、液状コンポストを慣行窒素施用量の2割増施すると慣行並の収量を得ることができ、飼料品質、硝酸態窒素の地下浸透の面からも問題なく利用できる。 ○営農技術
飼料生産
実施
総合 H16-指-56 主要作物の生産技術体系及び収支データ 現下の経営環境に応じた新たな生産技術体系の策定にあたり、想定規模及び栽培様式等前提条件を全作物において明確化するとともに、体系データの作成・修正を容易にするための様式、作成方法について整理した。 ○農業経営
関係研究室
実施
H16-指-57 イムノアッセイによる簡易農薬残留分析の活用法 イムノアッセイが適用可能な作物・農薬の組み合わせを11件確認した。玄米・MEPの組み合わせは、本県産作物の安全性評価や農薬適正使用指導手法として活用できる。また、りんご・TPNの組み合わせは、公定法である機器分析の補完手法としても利用可能である。 環境保全 実施
H16-指-58 フラットベッドスキャナを用いた土壌中全炭素・全窒素含量推定キットの開発 フラットベッドスキャナを用いて土壌中全炭素・全窒素含量を推定するためのキットを開発した。 土壌作物栄養 実施
H16-指-59 液状コンポストの利用法
(1)成分特性
液状コンポストの肥料成分は、貯留槽の層位、降雨等の影響により変動する。肥料成分の平均値はT-N=0.27%、T-P2O5=0.18%、T-K2O=0.34%であり、窒素成分の約60%がアンモニア態窒素として存在する。土壌中での窒素無機化は、鶏ふんより速やかである。 ○営農技術
飼料生産
実施
H16-指-60 液状コンポストの利用法
(2)成分含有率の簡易推定法
液状コンポストのT-N、T-P2O5、T-K2Oは電気伝導度、乾物率から推定できる。また、アンモニア試験紙、簡易型反射式光度計を用いて現地でT-Nが推定可能である。 営農技術 実施

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