1998 . 8 発行

      N o.31 岩手県農業研究センター
 
 
短日処理による促成いちごの前進作型
 

 

 短日処理による促成いちごの前進作型は、5月下旬または6月上旬までにポットへ仮植し、約1〜2ヶ月の育苗後、60〜30日間の短日処理を施し、8月下旬から9月上旬に定植することで、11月から収穫開始となる。短日処理により花芽分化を促進することができ、処理有効株率は 100%に達する。本処理は低温処理施設を必要としないことから省力的であり、全期収量は暗黒低温処理と同等以上となる。

表1 出蕾開花状況(1997)                                            (株率:%)

処理内容

 

10月21日

 

11月4日

(鉢の種類、育苗日数、処理方法)

 

出蕾

開花

 

出蕾

開花

12cmポット61、暗黒低温

 

25.0

75.0

 

0.0

100.0

12cmポット61短日27

 

100.0

0.0

 

6.3

93.7

12cmポット30短日58日

 

81.3

18.7

 

0.0

100.0

小型ポット61、暗黒低温

 

43.8

56.2

 

0.0

100.0

小型ポット61、短日27

 

100.0

0.0

 

0.0

100.0

小型ポット30、短日58

 

62.5

37.5

 

0.0

100.0

 暗黒低温処理、短日58日間処理、短日27日間処理とも、出蕾・開花株率の合計は 100%に達した。
 短日処理を実施する場合、処理期間は60日間が望ましいが、作業性を考慮した場合、30日間処理でも花芽分化の促進が可能である。

図1 処理別月別商品化収量(1996〜1997)                  

 

 

  収穫開始時期は、暗黒低温処理が11月中旬、短日処理が11月下旬となり、暗黒低温処理でやや早まる。
  年内収量は、暗黒低温処理、短日処理ともほぼ同等か、あるいは暗黒低温処理で優る傾向にある。 11月から翌年5月までの全期収量は、暗黒低温処理、短日処理でほぼ同等である。

写真1 短日処理簡易装置

<短日処理の方法>

 小型ポット利用の場合、左図のような簡易な処理装置を組み立てると作業性が飛躍的に向上する。

@被覆資材は高遮熱・遮光フィルム(商品名:ホワイトシルバー)を用いる。
A 午後5時から、翌朝午前8時30分まで被覆し、日長を8時間30分程度とする。
B処理場所は雨よけハウス内とし、40〜45%程度の遮光資材をハウス上部に被覆する。

担当  園芸畑作部南部園芸研究室  Zip-code029-2205 陸前高田市高田町大隈8-9 TEL 0192-55-3733  FAX 0192-55-2093

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