1998 . 6 発行

      N o.28 岩手県農業研究センター
 
 
豚の投薬早期隔離離乳による清浄化技術
 

 

  SPFに代わる豚の清浄化法として、投薬早期隔離離乳(MEW)の5日齢離乳の実施により、特定伝染性疾病がほぼ清浄化され、SPFと同等の効果がある。また、豚の衛生状態が良くなり発育成績も向上した。このことから、MEWは疾病の清浄化に有効であることの指標を得た。


  母豚から子豚への疾病の垂直感染を防ぐため、早期離乳(5日齢)を行った。MEWの実施により、代表的な慢性疾病であるAR(豚伝染性萎縮鼻炎)、MPS(マイコプラズマ性肺炎)、ヘモフィルス肺炎について、抗体陰性の割合が改善され清浄化が図られた。
     図1 MEW実施前後の抗体陰性割合

 

 

体重(Kg)

人工ほ育中

1日平均

増体重(g)

(DG)

 

生時

2週

4週

事故率(%)

 

慣行法

1.35

4.35

7.90

928

MEW

1.40

3.40

9.00

2.1

990


  MEW実施後の豚の発育は、人工ほ育の影響で2週齢体重において慣行法を下回るが、4週齢には慣行法を上回り、DGは約7%程度改善された。また、人工ほ育中の事故率は2.1%と低い。
     表1 MEW実施前後での発育変化

 

作業内容

人工ほ育器

人工乳の

ほ育室の

子豚の

合計

 

の洗浄消毒

調整給与

洗浄消毒

餌付け

 

作業時間(分)

2.5

0.9

0.5

1.2

5.1

  5日離乳で人工ほ育を行う場合、子豚1頭当たり5.1分/日の労働力が増加し、うち約50%が人工ほ育器の洗浄消毒に係る労働力である。
     表2 人工ほ育に要する労働時間(子豚1頭当たり)

 

代用乳

人工乳

母豚分

抗生剤

合計

慣行法

1,438

875

2,313

MEW

1,693

1,873

381

390

4,337

 MEWに要する経費は、子豚1頭当たり4,337円と試算され、慣行法の約1.9倍である。
     表3 MEWに要する経費(子豚1頭当たり) 単位:円

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