1998 . 6 発行

      N o.24 岩手県農業研究センター
 
 
ぶどう品種「ハニーブラック」
 

 

 本県のぶどうは、約60%を「キャンベルアーリー」が占め、消費者に好まれる大粒種の栽培は、気象条件で制限されるため面積は少ない。
  農水省果樹試験場カキ・ブドウ支場で育成されたぶどう「ハニーブラック」は、食味が良好で、日持ち性も良いなど品質の優れた紫黒色大粒品種と認められた。

表1 「ハニーブラック」の樹齢別果実品質
   「ハニーブラック」の房重は250〜300g、1粒重は10g程度である。
  糖度は20%程度、酸度は0.56%程度で、「紅伊豆」と比べて糖度は2%程度高く、酸度は同程度であり、食味は非常に良好である。

年次

樹齢

房重(g)

1粒重(g)

糖度(%)

酸度(%)

1987

3

487

 11.0

20.0

0.57

1988

4

211

  7.0

17.0

0.94

1989

5

214

  9.7

19.6

0.54

1990

6

267

  9.6

22.0

0.46

1991

7

249

  9.9

20.6

0.50

1992

8

311

 12.8

19.2

0.55

1993

9

238

  8.9

21.1

0.49

1994

10

173

  9.5

19.1

0.43

1995

11

391

  8.7

20.4

0.56

1996

12

154

 13.0

19.5

0.56

平均

 

270

 10.0

19.9

0.56


表2 「ハニーブラック」及び「紅伊豆」の生態

品種

発芽期

成熟期

 

 

 

ハニーブラック

5/12

6/26

6/29

7/ 1

9/27

紅伊豆

5/10

6/25

6/28

6/29

9/28

発芽期、開花期、成熟期は「紅伊豆」とほぼ同時期である。

表3 「ハニーブラック」の系統適応性検定試験成績抜粋

品種

果肉硬度 

裂果性

脱粒性

果皮色

果肉特性

ハニーB

やや軟

紫黒

中間

巨峰

紫黒

中間

紅伊豆

容易

塊状


 果皮色は紫黒色で、果実品質は巨峰と類似する点が多い。果実の日持ち性は、「紅伊豆」より良く、脱粒性が少ないため、輸送性に優れる。

写真1 ハニーブラックの結実状況

  花振るい性がやや多いので、強樹勢にしないなどの対策を実施する。雨よけ栽培により、花振るいを軽減できる。
  凍寒害防止のため、幹に稲わらを巻くなどの防寒対策を実施する。
  過着果は、品質の低下や、耐寒性、翌年の収量等にも影響するので、生産目標は、10a当たり1.0〜1.2tを目処とする。

担当  園芸畑作部果樹研究室  Zip-code024-0003 北上市成田20-1 TEL 0197-68-2331  FAX 0197-68-2361

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