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良質な精液は十分な観察から 〜 日本短角種種雄牛の凍結精液生産
畜産研究所家畜育種研究室
 今回は日本短角種種雄牛の採精についてご紹介します。

 日本短角種の繁殖方法は牧野での自然交配が一般的です。短角に人工授精??と、なじみがないかとは思いますが、近親交配の回避や牛群の改良等の目的で、一部人工授精が行われています。そのため、岩手県では優秀な成績をおさめた種雄牛の凍結精液の作成、販売を行っています。

 例年、年明けの1〜3月に精液を採取する、通称「採精」を行っていますが、そう簡単にはうまくいきません。牛が乗駕しても射精しなかったり、乗駕してうまく採精できても精子の活力がよくなかったり、そもそも乗駕しなかったり、と難しいです。牛の状態や外気温等の様々な要因によって左右されるので、「牛の観察を十分に行わないと採らせてくれないのか〜」、と試練のように感じています。

 うまく採精できたものは、種山畜産研究室に運搬し、活力や奇形率の検査後、凍結処理を行います。凍結精液を生産するために、凍結融解後の精子の状態を確認し、問題がなければ凍結精液として販売されます。

 平成30年度からは、凍結精液の県外販売が始まり、飼養頭数が減ってきた日本短角種の生産について、地域間で協力して行っていく体制が構築されつつあります。

 来年の採精のため、引き続き、牛の観察を続けていきたいと思います。
 
(技師 土谷 のぞみ)

写真1 精液の入ったストロー(黄色が短角の精液)
まとめて液体窒素で-140℃で凍結します
(撮影日:平成31年2月7日、於・種山畜産研究室)

写真2 採精を終えた「福波」号
(撮影日:平成31年3月28日、於・畜産研究所肉牛舎)
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