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反芻時間をモニタリングして、疾病の発生に備えよう!
畜産研究所家畜飼養・飼料研究室
 酪農経営では、繋ぎ飼いからフリーストール等への移行による規模拡大が増えてきていることに伴い、発情発見や体調不良牛の早期発見といった個体管理が難しくなることから、様々な牛群管理システムが導入されています。発情発見については「連続観察型万歩計」が普及しており、上手く飼養管理に取り入れている方がたくさんいらっしゃいます。

 しかしながら、体調不良牛の発見については、依然として乳量の急激な減少などにより気付く場合が多く、搾乳を行っていない乾乳期から分娩時の牛の体調不良については、気がついた時には既に手遅れであったり、重症化するケースが多くなっています。
 そこで、牛が飼料を食べた後に行う反芻をモニタリングするセンサーを使い、乾乳後期の牛の反芻時間の推移を記録し、飼料をちゃんと食べているかどうかを確認することで、体調不良の早期発見に活用できるか調査を実施しました。

 反芻センサーは、牛の首輪に装着するもので、内臓マイクにより牛の反芻音を感知します (写真)。分娩後の疾病(ケトーシス、低カルシウム血症、第4胃変位、後産停滞)発症の有無別に反芻時間の推移をまとめた結果、分娩後に疾病発症した牛の反芻時間は、分娩前3週間全ての期間において、疾病を発症しなかった牛よりも少なくなることが明らかになりました(図)。また、疾病を発症した牛の反芻時間は、分娩が近づくにつれて大きく減少することが分かりました。

 今後は早期に疾病発生を察知した時に行うことができる対処技術の確立を目指して取り組んでいきます。
 
(主査専門研究員 越川 志津)
 

写真 反芻センサー(円内)

 疾病発症牛と未発症牛の
分娩前の反芻時間の推移
関連成果・記事
○研究レポートNo.872「反芻センサーを活用した乳牛の行動と疾病のモニタリング」(PDF
 
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