(平成27年10月13日掲載)
林業技術センター研究員の学位取得について
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博士号を取得した中嶋康(ナカシマヤスシ)
主査専門研究員 | |
博士号の学位記近影 |
林業技術センターでは、本県に豊富に賦存するアカマツ材を建築材料として活用するための研究を、中嶋主査専門研究員が中心となり取り組んできましたが、このたび、その一連の業績が認められ、信州大学より博士(農学)の学位が授与されたので、お知らせします。
なお、県の林業関係職員の学位取得は今回で3人目となります。
1 所属・職氏名
岩手県林業技術センター研究部 主査専門研究員 中嶋 康(ナカシマ ヤスシ)
2 学位取得日
平成27年9月30日
3 学位論文名
「アカマツ大断面製材の人工乾燥技術の確立と構造用梁材への適用」
4 内 容
平成7年の阪神淡路大震災以降、建築材料としての木材には、安心安全を保障するための性能表示が強く要求されるようになりました。本学位論文は、本県に豊富に賦存するアカマツ材を、安心安全な建築材料として活用するため、人工乾燥技術、耐力向上技術および防火処理技術の研究を行い、その成果をとりまとめたものであります。
この研究の一部として取り組んだ、県産材を用いた不燃木材の製造技術(特開2006−231652)は、平成19年度日本木材学会技術賞を受賞しております。この技術はアイーナ6Fの大ホールの壁材(シナ材)にも活用されています。
さらに、平成26年度にはこの研究の主要部分をまとめた技術解説本「大断面製材品の人工乾燥技術」を刊行し、県内の製材所に広く配布しており、県産アカマツ材の加工技術の向上に向けて活用されています。