林業架線作業主任者研修を実施しました
(平成20年7月7日から7月25日)

 岩手県林業技術センターは、労働安全衛生法第75条の2に基づく厚生労働大臣指定試験機関として、林業架線作業主任者研修を実施しています。本研修を受講するには、2年以上の架線業務経験が必要です。
  研修を修了し試験に合格した人は、当センターが発行する修了証をもって、岩手労働局長の免許を受けることができます。

 林業の生産現場において、集材装置のエンジン出力が7.5kwを超えるもの、支間距離の合計が350m以上のもの、最大使用加重が200kg以上の架線作業を行う場合に、事業主はこの免許を持つ者を配置することが義務付けられています。
 またタワーヤーダやラジキャリー等の作業をする場合にも、林業架線作業主任者を配置しなければならないことがあります。

 昨今は集材効率の高いトラクタ系の車両系機械による集材が主流となりつつありますが、地形が急峻な箇所では、林地を荒らさない架線集材が、健全な森林を育成するために特に重要な技術となっています。

室内講義写真

人工支柱作業

""室内講義の様子 ""人工支柱での作業
集材機運転操作実習

木材運搬実習

""集材機運転操作の実習 ""木材の運搬実習

 今回の研修日程は、平成20年7月7日から25日までの14日間で、50時間の学科講習と50時間の実技講習が行われました。学科では高度な専門知識が求められ、宿題や机上実演を課せられるなど、内容の濃い充実した研修となりました。
 今回は11名の受講生全員の合格となりました。

 研修内容は「林業架線作業主任者免許規程」に基づいて次のとおり実施しました。

研修日程:平成20年7月7日(月曜日)〜7月25日(金曜日)まで14日間
研修内容:【計 100時間】
(1) 学科講習 【50時間】

ア 機械集材装置及び運材索道に関する知識
 ・ 鋼索の知識(4時間)
 ・ 機械集材装置と索張り方式(4時間)
 ・ 運材索道とその種類(4時間)
 ・ 最大張力の算定(6時間)
 ・ 主策の検定(2時間)

【20時間】

イ 林業架線に関する知識
 ・ 集材装置の組立て、解体の方法(5時間)
 ・ 運材索道の組立て、解体の方法(5時間)
 ・ 集材方法及び運材方法(4時間)

【14時間】

ウ 林業架線作業に必要な力学に関する知識

【12時間】

エ 関係法令

【4時間】
(2) 実技講習 【50時間】

ア 策張り及び控えのとり方並びに点検
 ・ 策の張り方、控えのとり方(6時間)
 ・ 主策・作業策・台付け策・荷吊り策の点検(4時間)

【10時間】

イ 機械集材装置及び運材索道の主要機会の据え付け方及び点検

【4時間】

ウ 主策の安全係数の点検

【4時間】

エ 鋼索の止め方及び継ぎ方

【4時間】

オ 重量目測

【2時間】

カ 荷かけ及び荷はずし 

【4時間】

キ 運転実習

【12時間】

岩手県林業技術センター