平成24年9月定例会 請願・陳情
(採択されたものは、内容をご覧いただけます。)

〔今期受理分〕 〔継続審査分


◎今期受理分
総務委員会
受理番号 受理年月日 請願陳情の件名 議決結果 採択請願の処置
48 平成24年10月4日 津波被災者の生活再建の早期充実を求める請願 採択 送付
 51 平成24年10月5日 岩手県公契約条例早期制定に向けての請願  採択 送付
 52 平成24年10月5日  公契約条例の早期制定を求める請願  採択 送付

受理番号:48
受理年月日:平成24年10月4日

津波被災者の生活再建の早期充実を求める請願

 (請願趣旨)
 東日本大震災から1年半、県内4万人の被災者は今も仮設住宅での生活を余儀なくされているものの、被災地は仮設店舗が増え、日常の不便さはかなり解消されてきた。
 しかし、がれき処理は可燃が2割強、混合不燃物が1割強と遅れが目立ち、がれきの山は被災地の情景と被災者の心を重くしている。
雇用は、適当な仕事がない、求人を出しても人が集まらず人手不足とミスマッチが起こり、状況は改善されていない。その原因の一つに、居住地の近くにあった水産加工業等の事業再開の遅れがある。事業再開の足かせになっているのが二重ローンと設備費等の資金不足である。二重ローンの救済のため、被災5県に産業復興機構が設置され、復興庁の東日本大震災事業者再生支援機構が活動を開始して債権の買取りを進めているが、両機構を合わせても5県で50件足らずと不調が続いている。その一因として、金融機関が損失計上を嫌って、機構への債権売却を渋ることがあるとされている。一方の設備復旧費は、必要金額の4分の3を補助するグループ補助金に期待が広がり、基準緩和や受け皿として岩手県の予算拡大措置はあったものの、国の予算が厳しく、申請全体の半分しか採択されていない。
 岩手県の事業者支援、中小企業被災資産復旧事業費補助は、条件が仮設ではなく本設のため、土地問題等もあって事業再開が遅れ、長いスパンでの補助制度が望まれている。
 住宅再建はさらに厳しく、高台移転や防災集団移転促進事業の決着が遅れていることと、自己資金不足のため災害公営住宅入居を望む人が増えている。住宅再建を望む人も土地の確保や資金繰りで難儀が続き、生活再建への道は厳しくなっている。
 消費者行政の充実を求めるネットワークいわてでは、被災者の抱える債務が生活再建の足かせになるとして、個人債務者の私的整理ガイドライン(被災ローン減免制度)の利用等を進めるため、仮設で今使える支援制度説明会を、弁護士を講師に行っている。仮設100カ所で終わり、震災関連死の掘り起こしや、相続の手続きの相談等は進んだが、肝心の被災ローンの減免申請は低調である。その一因は、被災地の金融機関が被災ローン減免制度を周知徹底せず、返済条件変更(返済期間を長くする等)に誘導し、制度については知らせていなかったことにある。もっと早く教えてほしかったと嘆く被災者も多くいる。金融庁の促進通達が出て、少しは進んだものの、さらに公的に推し進めるために日弁連は、①徹底した広報、②被災地金融機関による周知活動、③被災自治体の積極的な関与が必要と訴えている。被災ローン減免制度がなかった阪神・淡路大震災の被災者は、死ぬまでローンの支払いに苦しめられたと言っている。せっかく助かった命を全うするためにも、生活再建を力強く進めるためにも、被災者のローンの減免は必至である。
 以上の趣旨に基づき、次の事項について請願する。
 
 (請願事項)
1 個人債務者の私的整理ガイドライン(被災ローン減免制度)を知らせるために、県・市町村の広報活動を強め、特に金融機関に広報物で周知徹底を図るよう強力に要請すること。
2 岩手産業復興機構や東日本大震災事業者再生支援機構は被災事業者の要望に応えて、事業ローンの買取りを積極的に進めるよう求め、国に強く働きかけること。
3 震災で被災した中小企業の施設や設備の復旧と整備を支援するグループ補助金は、被災事業者の要望に応える規模に拡充し、早期の実施と事業の継続を図るよう国に求めること。
4 岩手県は、中小企業被災資産復旧事業費補助制度を単年度事業ではなく事業 期間を延長し、特に生業の再建支援に力を注ぎ、事業再開への援助を進めること。



 ※ 項目2、3及び4は商工文教委員会に付託

受理番号:51
受理年月日:平成24年10月5日

岩手県公契約条例早期制定に向けての請願

 (請願要旨)
 良質な公共サービスの安定的供給と、その事業に従事する者の労働条件の改善、並びに職場の安全を確保するとともに、事業の質を向上させ、地域経済の健全な発展を図り、県民生活の向上と福祉の増進に寄与することを目的に、岩手県公契約条例を早期に制定することを請願する。
 
 (請願理由)
 昨今、厳しい財政状況を背景とした公契約のコストダウンと受注のための過当競争が相まって、受注価格の低下が続き、結果として企業の弱体化と労働者の賃金・労働条件の著しい低下を招いている。このことにより、公共サービスの質の低下を招くという悪循環が生じている。
 公契約は、県民の税金によって行われているものであり、その実施は、効率的に透明性が高く行われるとともに、県民生活の向上と活力ある地域社会の実現に寄与するものでなくてはならない。加えて、公契約の適正化を通じて、ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現と企業の健全な発展を含めて、年齢・性別・障がいの有無にかかわらず誰もが働くことを通じて参加が保障される社会の実現が期待される。
 こうした社会の実現のためには、その基礎的な条件整備として発注者・受注者相互の理解のもと、公契約のもとで働く者の公正労働基準と労働関係法の順守、社会保険の全面適用及び公契約への障がい者など多様な人材の雇用促進など社会的価値を高める積極的な施策を講ずることが求められている。
 以上の理由から、本請願の趣旨を理解の上、次の請願事項の実現に向けて積極的な取り組みをお願いする。
 
 (請願事項)
 岩手県公契約条例を早期に制定すること。

受理番号:52
受理年月日:平成24年10月5日

公契約条例の早期制定を求める請願

 (請願要旨)
 岩手県が発注する工事又は製造その他の請負契約など、いわゆる公契約に係る業務に従事する労働者の適正な労働条件を確保することにより、公契約に係る事業の質の向上を図り、もって県民が安心して暮らすことができる地域社会の実現に寄与するために、岩手県として早期に公契約条例を制定するよう請願する。
 
 (請願理由)
 2011年3月に発生した東日本大震災津波は、未曾有の人的・物的被害をもたらした。岩手県を初め、沿岸市町村においては、被災された住民の一日も早い復旧・復興をめざして取り組んでいる。しかし、被災地での求人は、業種が限定され、単価が安く、臨時的雇用であることなどから、人手不足であるにもかかわらず、被災者の就職が進んでいない雇用のミスマッチが起きている。
 公契約条例は、地元住民に適正な単価で、公的な仕事を発注することが目的であり、被災地へ安定した仕事を数多く提供し、自立した地域経済と地域循環型の経済の再生を図ることにより被災者の生活再建に希望を与えることとなる。地域振興が進むことにより、地場の中小企業や商店街、市町村の連携活動が活発に展開され、青年が他県等に転出しないで、地元で生活再建できるようにすることが緊急の課題となっている。
 これまで国内においては、千葉県野田市、神奈川県川崎市、東京都多摩市、同国分寺市、同渋谷区など首都圏を中心に公契約条例が制定されてきたが、現在、秋田市においては、(仮称)秋田市公契約基本条例(案)概要に関する意見募集(パブリックコメント)が、本年10月24日締め切りで行われており、また、山形市では、2011年12月に山形市公契約条例検討会を立ち上げ、課題の整理と対応策の検討が行われている。
 以上のことから、次の請願事項を採択するよう請願する。

 (請願事項)
 岩手県として公契約条例を早期に制定すること。

環境福祉委員会
受理番号 受理年月日 請願陳情の件名 議決結果 採択請願の処置
53 平成24年10月5日 福祉灯油の早期実施と拡充、石油製品に係る国への価格高騰対策及び適正価格と安定供給のための監視・指導の強化を求める請願 継続審査
54 平成24年10月5日 福祉灯油の早期実施と拡充、石油製品に係る国への価格高騰対策及び適正価格と安定供給のための監視・指導の強化を求める請願 継続審査
56 平成24年10月5日 B型肝炎・C型肝炎患者の救済を求める請願 意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択 送付

受理番号:56
受理年月日:平成24年10月5日

B型肝炎・C型肝炎患者の救済を求める請願
 (請願趣旨)
 我が国には、B型肝炎・C型肝炎感染者、患者が350万人いると推定され、その大半は血液製剤の投与、輸血、集団予防接種や治療時の注射器の使い回しなどの医療行為による感染であり、慢性肝炎から高い確率で肝硬変、肝がんに進行する重大な病気である。患者たちは、病状の悪化と高い医療費負担、差別などに苦しめられ、毎日約120人ものB型肝炎・C型肝炎患者が肝硬変、肝がんなどで死亡している。
 特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅳ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法及び特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法が成立し、薬害C型肝炎と、集団予防接種によるB型肝炎の患者、遺族に裁判を通して補償、救済されるしくみが構築された。しかしながら、カルテや検査などによる証明が必要なため、裁判で救済される患者は一握り(薬害C型肝炎の二、三千人、B型肝炎の3万人前後)である。C型肝炎患者の9割以上を占める注射器の使い回しや、輸血が原因の患者、母子感染ではないという証明ができないB型肝炎患者の大半は、裁判の対象外である。
 注射器の使い回し、輸血、血液製剤などで感染させられ、同じ病、同じ被害で苦しめられているにもかかわらず、ごく一部だけが救済、補償され、大半が救済されていない現状に疑問をもっている。インターフェロン治療費の助成、肝硬変、肝がん患者への障害者手帳交付は実施されたが、肝炎治療費そのものへの助成がなく、障害者手帳の基準が厳しすぎて、死亡の一歩手前の末期患者にしか交付されないため、医療費が払えずに治療を断念せざるを得ない患者も少なくない。
 B型肝炎・C型肝炎という国内最大の感染症被害を招いたことは、国に責任があり、国と地方公共団体には患者を救済する責務があると定めた肝炎対策基本法が超党派で成立し、平成22年1月に施行されている。当基本法は、国及び地方公共団体は、肝炎患者が必要に応じて適切な肝炎医療を受けることができるよう、経済的負担を軽減するために必要な施策を講ずるものとするほか、肝硬変、肝がん患者への特別な支援、肝炎予防、肝炎検査の促進、医療機関の整備などの肝炎対策に取り組むよう求めている。
 注射器や輸血、薬害などによるB型肝炎・C型肝炎患者に対して、国が被害を償い、患者が安心して治療を続けられるよう、治療と生活を支える公的支援制度を確立することが一日も早く求められている。
 よって、B型肝炎・C型肝炎患者を救済するため、肝炎対策基本法に基づき、次の事項について、国に意見書の提出を求める。

 (請願事項)
1 肝炎対策基本法に基づき、患者救済に必要な法整備、予算化を進めB型肝炎・C型肝炎患者が適正な救済を受けることができる救済策を実施すること。
2 肝炎治療薬、検査費、入院費への助成をはじめ、肝炎治療費への公的支援制度を確立するとともに、肝硬変、肝がん患者への障害者手帳の交付基準を改善し、肝炎対策基本法が定めたB型肝炎・C型肝炎による肝硬変、肝がん患者への特別な支援策を講じること。
3 治療体制、治療環境の整備、治療薬、治療法の開発、治験の迅速化などを図ること。
4 肝炎ウイルスの未検査者、ウイルス陽性の未治療者の実態を調査し、早期発見、早期治療につなげる施策を講じるとともに、B型肝炎・C型肝炎への偏見差別の解消、薬害の根絶を図ること。
5 医原病であるB型肝炎・C型肝炎による死亡者には一時金、感染者、患者には健康管理手当、支援金を支給する法制度の確立によって、感染被害が償われ、持続的に治療を続けられる環境を整備すること。

 商工文教委員会
受理番号 受理年月日 請願陳情の件名 議決結果 採択請願の処置
49 平成24年10月4日 津波被災者の生活再建の早期充実を求める請願 意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択 送付
50 平成24年10月4日 学校図書の蔵書整備・充実に関する請願 採択 送付
55 平成24年10月5日  福祉灯油の早期実施と拡充、石油製品に係る国への価格高騰対策及び適正価格と安定供給のための監視・指導の強化を求める請願  採択 送付

受理番号:49
受理年月日:平成24年10月4日

津波被災者の生活再建の早期充実を求める請願

 (請願趣旨)
 東日本大震災から1年半、県内4万人の被災者は今も仮設住宅での生活を余儀なくされているものの、被災地は仮設店舗が増え、日常の不便さはかなり解消されてきた。
 しかし、がれき処理は可燃が2割強、混合不燃物が1割強と遅れが目立ち、がれきの山は被災地の情景と被災者の心を重くしている。
 雇用は、適当な仕事がない、求人を出しても人が集まらず人手不足とミスマッチが起こり、状況は改善されていない。その原因の一つに、居住地の近くにあった水産加工業等の事業再開の遅れがある。事業再開の足かせになっているのが二重ローンと設備費等の資金不足である。二重ローンの救済のため、被災5県に産業復興機構が設置され、復興庁の東日本大震災事業者再生支援機構が活動を開始して債権の買取りを進めているが、両機構を合わせても5県で50件足らずと不調が続いている。その一因として、金融機関が損失計上を嫌って、機構への債権売却を渋ることがあるとされている。一方の設備復旧費は、必要金額の4分の3を補助するグループ補助金に期待が広がり、基準緩和や受け皿として岩手県の予算拡大措置はあったものの、国の予算が厳しく、申請全体の半分しか採択されていない。
 岩手県の事業者支援、中小企業被災資産復旧事業費補助は、条件が仮設ではなく本設のため、土地問題等もあって事業再開が遅れ、長いスパンでの補助制度が望まれている。
 住宅再建はさらに厳しく、高台移転や防災集団移転促進事業の決着が遅れていることと、自己資金不足のため災害公営住宅入居を望む人が増えている。住宅再建を望む人も土地の確保や資金繰りで難儀が続き、生活再建への道は厳しくなっている。
消費者行政の充実を求めるネットワークいわてでは、被災者の抱える債務が生活再建の足かせになるとして、個人債務者の私的整理ガイドライン(被災ローン減免制度)の利用等を進めるため、仮設で今使える支援制度説明会を、弁護士を講師に行っている。仮設100カ所で終わり、震災関連死の掘り起こしや、相続の手続きの相談等は進んだが、肝心の被災ローンの減免申請は低調である。その一因は、被災地の金融機関が被災ローン減免制度を周知徹底せず、返済条件変更(返済期間を長くする等)に誘導し、制度については知らせていなかったことにある。もっと早く教えてほしかったと嘆く被災者も多くいる。金融庁の促進通達が出て、少しは進んだものの、さらに公的に推し進めるために日弁連は、①徹底した広報、②被災地金融機関による周知活動、③被災自治体の積極的な関与が必要と訴えている。被災ローン減免制度がなかった阪神・淡路大震災の被災者は、死ぬまでローンの支払いに苦しめられたと言っている。せっかく助かった命を全うするためにも、生活再建を力強く進めるためにも、被災者のローンの減免は必至である。
 以上の趣旨に基づき、次の事項について請願する。
 
 (請願事項)
1 個人債務者の私的整理ガイドライン(被災ローン減免制度)を知らせるために、県・市町村の広報活動を強め、特に金融機関に広報物で周知徹底を図るよう強力に要請すること。
2 岩手産業復興機構や東日本大震災事業者再生支援機構は被災事業者の要望に応えて、事業ローンの買取りを積極的に進めるよう求め、国に強く働きかけること。
3 震災で被災した中小企業の施設や設備の復旧と整備を支援するグループ補助金は、被災事業者の要望に応える規模に拡充し、早期の実施と事業の継続を図るよう国に求めること。
4 岩手県は、中小企業被災資産復旧事業費補助制度を単年度事業ではなく事業 期間を延長し、特に生業の再建支援に力を注ぎ、事業再開への援助を進めること。

 ※ 項目1は総務委員会に付託

受理番号:50
受理年月日:平成24年10月4日

学校図書の蔵書整備・充実に関する請願

 (請願事項)
1 県内の高等学校の学校図書の蔵書整備・充実の継続的な推進を図ること。
2 高等学校の図書整備について、県内の書店の利用推進を図ること。

 (請願理由)
1 学校図書の整備・充実の必要性について
 OECD生徒の学習到達度調査(PISA調査)によると、我が国の児童生徒については、思考力、判断力、表現力等を問う読解力に課題があるとされている。このことは若年層の活字離れ、読書離れといった現象を裏付けるものと考えられる。
特に、児童生徒の発達段階における読書体験は、情操の発達や論理的思考を養うなど、あらゆる教育的要素を包括するものと考えられる。学校教育における読書活動、すなわち学校図書の整備、充実こそが、未来の宝である子どもたちにとって、大きな成果となることは間違いない。
2 新学習指導要領への対応について
 平成20年3月に、文部科学省より新しい学習指導要領が告示された。それまでの学習指導要領の理念であった生きる力を育むことは、新学習指導要領にも引き継がれ、今回の改訂は、その具体的な手立てを確立するためのものと言える。生きる力、すなわち基礎、基本を確実に身に付け、いかに社会が変化しようと、自ら課題を見つけ、主体的に判断し、行動し、より良く問題を解決する資質や能力は、すべての教科の学習で重要視されている。
 これを受け、小学校学習指導要領解説、国語編では、第3、4学年において記録や報告の文書、図鑑や事典などを読んで利用することが言語活動例として明記され、いわゆる調べ学習の実践がこれまで以上に重要視されている。
 また、中学校でも平成24年度より利用が始まった国語教科書において、主にメディアリテラシー(いろいろな情報を評価、識別し、活用する能力)の観点から、図書館におけるリファレンスの根幹ともいえる百科事典の活用が述べられている。
 これらの教育を受けた児童生徒が、県内の高校へ進学する。高校においては、多様な環境変化に適した人材育成に図書を活用した学びが必要と考えられる。
 しかしながら、岩手県内の高等学校の図書の状況をみると、生徒の学習に十分な蔵書を整備するに至っていないのが現状である。特に、高額品となる専門書については、特別な措置を講じてほしいというのが学校現場の切実なる願いとなっている。
 日本国憲法第26条第1項では、すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有するとし、教育を受ける権利は基本的な人権の一つとされている。経済の格差イコール教育の格差とならないよう対応することが必要である。
3 地方財政措置について
 昨年12月、総務省が平成24年度地方財政への対応についてを公表し、その中で、県立学校の図書に関わるものとして、学校図書館整備5カ年計画(財政規模約200億円(5カ年計約1,000億円))、住民に光をそそぐ事業(財政規模約300億円)が計上されている。
 以上のことから、岩手県内における児童生徒の健全な育成、学べる環境の整備及び知に基づく地域づくりのため、上記の事項について請願する。

受理番号:55
受理年月日:平成24年10月5日

福祉灯油の早期実施と拡充、石油製品に係る国への価格高騰対策及び適正価格と安定供給のための監視・指導の強化を求める請願

 (請願趣旨)
 岩手に住む私たちにとって、灯油は暖房の主力エネルギーとして欠くことができない生活必需品であり、灯油を含む石油製品の高騰は、消費者のみならず、中小の事業者や農林漁業者にも大きな打撃を与えている。
 昨年度の灯油は、冬期間を通して1リットル90円、18リットル1缶1,600円を超える価格が維持され、ただでさえ東日本大震災津波や不況で弱ってきている地域経済や家計を圧迫した。今年度も、すでに原油価格は1バレル110ドルを超え、石油情報センター発表による9月の配達灯油価格は、1リットル91円、18リットル1缶1,646円と昨年を上回っており、これでは、最需要期にどれだけ上がるのか不安でならない。
 特に、沿岸被災地や県内に避難してきている被災者の方々には、灯油の高騰は大きな負担である。昨年は沿岸12市町村への灯油購入補助として補正予算で 2,659万円余が計上され、福祉灯油が3年ぶりに実施されたが、今年度は昨年以上の価格高騰が予想され、被災者や経済的弱者が安心して暖かい冬を過ごせるよう、福祉灯油の継続は必須だと思っている。
 今年は、福祉灯油の実施を早期に決定するよう要望する。せっかくの支援策も、最需要期が過ぎてからの実施では、安心して灯油を利用することができない。
 福祉灯油の実施の主体は市町村であるが、厳しい地方財政の中で県の支援が決まらなければ、市町村独自では実施を決めかねるのが実態であり、岩手県独自の施策として、弱者に優しい県政を一層進める上で、対象地区や対象者を広げるなど一歩でも前進させていただきたい。
 一方、原油高騰は投機マネーが主な原因とされており、私たちはこの間、日本政府による投機の規制を要求してきた。今年度になって、ようやく資源エネルギー庁は原油価格への投資資金の影響を調査するため原油価格研究会を設置すると発表したものの、もっとスピードを速め、効果ある規制となるよう要望する。
 また、原油の高騰以外に、灯油価格を吊り上げている要因として、石油元売会社からの一方的な仕切り価格の値上げ通告があげられる。需要期になると灯油価格だけが他の油種よりも高くなる点、合理化を理由にした灯油在庫の削減で消費者は常に安定供給を心配しなければならない点など、行過ぎた規制緩和によって石油業界任せになり、行政不介入の弊害が価格や供給に影響していると考えている。適正価格や安定供給に向け、行政の監視や指導を強化するような新たな石油行政を望む。
 岩手県議会として、県民のくらしや農林漁業、事業を守るために、以下の対策を実施するよう強く要望する。
 
 (請願事項)
1 岩手県として、昨年度に引き続き、被災者や高齢者世帯など生活弱者のための灯油購入補助福祉灯油について、早期に実施を決定するとともに、昨年より対象市町村や対象者を拡充させること。
2 以下の点について、国に対して意見書を提出すること。
(1) 東日本大震災津波の被災者に対し、灯油購入に係る助成など必要な支援策を実施すること。
(2) 社会的・経済的弱者のための救済策として、福祉灯油を実施すること。
(3) 石油依存度が高い農林漁業者や運輸業者及び中小零細企業に対する効果的な支援策を実施すること。
(4) 灯油高騰の要因となっている原油への投機マネーの流入について、日本が率先して各国と連携して規制を行うこと。
(5) 国内の石油元売会社に対し、価格や供給に関して監視や指導を強め、石油製品の適正価格と安定供給のための行政の責任や役割を果たすこと。

※ 項目1、2(1)、2(2)、2(4)及び2(5)は環境福祉委員会に付託

  県土整備委員会
受理番号 受理年月日 請願陳情の件名 議決結果 採択請願の処置
57 平成24年10月5日 主要地方道紫波江繋線のうち自然保護指定地域の区間を遊歩道とすることについての請願 継続審査

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◎継続審査分

総務委員会
受理番号 受理年月日 請願陳情の件名 議決結果 採択請願の処置
3 平成23年10月17日 東京電力福島第一原子力発電所事故の早急な収束と原子力発電からの撤退・再稼働中止及び自然エネルギーの本格的な導入を求める請願 意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択 送付
36 平成24年3月13日 岩手県民の命と暮らしを守るための請願 採択 送付
38 平成24年3月13日 放射能汚染対策を求める請願  意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択 送付
44 平成24年7月3日  米軍輸送機オスプレイの配備撤回・訓練計画中止を求める請願   不採択

受理番号:3
受理年月日:平成23年10月17日

東京電力福島第一原子力発電所事故の早急な収束と原子力発電からの撤退・再稼働中止及び自然エネルギーの本格的な導入を求める請願

 (請願要旨)
 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、発生から7カ月が経過している現在でも、一向に収束の見通しが立たず、避難を余儀なくされている住民の負担は過重なものとなっている。放射線の影響も広範囲にわたり、多くの国民の生活に著しい障害となっている。事故の早急な収束とともに、現在、定期点検中の原子力発電所については再稼働させないことを求める。被害に対する全面賠償を政府と東京電力の責任で直ちに行わせることを求める。また、我が国のエネルギー政策について、原子力発電から撤退し、自然エネルギーを本格的に導入するよう政府に対し政策転換を求めるものである。

 (請願理由)
 東京電力福島第一原子力発電所事故から7カ月が経過した。
 避難区域だけでなく、区域外においても被爆線量が局地的に高いホットスポットが各地で指摘されている。岩手県内でも各地で高い放射線量が検出されており、特に放射能被害を受ける危険の多い妊産婦、乳幼児、子ども、そして若い世代の健康被害が将来に向けて懸念されている。
 福島県において、全県民被爆線量調査がはじまったが、内部被曝の問題等、子どもたちの将来を心配する声が福島県のみならず、多くの国民に広がっている。政府と東京電力は、情報を全面的に開示するとともに、国内外の専門家、技術者の知恵と力を総結集して、原子力発電所事故を早急に収束させるべきである。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、原子力発電所の技術が未完成で、極めて危険なものであることを国民の前に明らかにした。特に、原子力発電所は、使用済み放射性廃棄物を完全に閉じ込める技術がいまだ存在していない。また、一度、大量の放射性物質が放出されれば、被害は深刻かつ広範囲に広がり、将来にわたって悪影響を及ぼすことになる。
 本県においても、農畜産業をはじめとして、多くの業種に対して甚大な被害をもたらしており、これに伴う風評被害も拡大しているところである。
 さらに、放射線量の測定が、学校や公園、住宅地等、全国各地で行われ、国民は放射能汚染におびえながらの生活を余儀なくされている。
 このような原子力発電所を世界有数の地震、津波発生地域を抱える日本に集中的に建設することは危険極まりないことである。日本に立地している原子力発電所で大地震や津波に見舞われる可能性がないと断言できるものは一つもない。歴代政府は、いわゆる安全神話にしがみつき、原子力発電所の増設を進め、安全対策を怠ってきた。その結果が、今回の東京電力福島第一原子力発電所の事故に結びついた。
 今回の事故を教訓として、これまでの原子力発電推進政策を撤回して、現在、定期点検中の原子力発電所の再稼働は中止し、原子力発電からの撤退と自然エネルギーへの大胆な転換を行うことが、ドイツ、スイス、イタリア等、世界の流れに合致する方向である。
 以上のことから、政府が原子力発電所をゼロにする期限を区切ったプログラムを策定し、原子力発電からの撤退と自然エネルギーの本格的な導入を行うよう政策転換を図ることを求める。
 以下の4項目について、国に意見書を提出されるよう請願する。
1(1) 政府と東京電力は、情報を全面的に開示するとともに、国内外の専門家、技術者の知恵と力を総結集して、東京電力福島第一原子力発電所の事故を早急に収束させること。
(2) 政府は、定期点検中の原子力発電所を再稼働させないこと。
2 政府と東京電力は、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う被害に対して賠償責任を明確にするとともに、被害者(団体及び個人)に対して速やかに賠償すること。
3 政府は原子力発電所をゼロにする期限を区切ったプログラムを策定し、原子力発電から撤退すること。
4 政府は、自然エネルギーの本格的な導入を推進すること。


※ 項目1(2)、3及び4は環境福祉委員会に付託

受理番号:36
受理年月日:平成24年3月13日

岩手県民の命と暮らしを守るための請願

 (請願事項)
1 原子力発電から代替エネルギー利用発電へ移行する政策を推進するよう、国に求めること。
2 代替エネルギーへ移行する暫定期間、県は青森県及び宮城県の原子力事業者と安全協定を締結すること。
3 県は、原子力施設の過酷事故災害を想定した防災計画を策定すること。

 (請願趣旨)
 東京電力福島第一原子力発電所は、東北地方太平洋沖地震と津波による全電源喪失により冷却機能を失い、炉心を溶融損傷させ、環境中に放射性物質を大量に放出させた。
 これにより岩手県内では、県南の一関市を中心に放射能汚染が危惧されるエリアが生まれ、県都盛岡市内でも汚染箇所が見つかり、教育施設の除染が実施された。幸いにして、農業や水産業への顕著な被害は生じなかったが、この先も被害が生じないという保証はない。現在も福島第一原子力発電所では、収束に向けた作業が続けられているが、原子炉内がどのような状態なのかも確認できず、国は現在停止中の原子力発電所の再稼働を進めようとしている。
 福島第一原子力発電所の事故と、1986年に起こったチェルノブイリ原子力発電所事故は、原子力発電所の過酷事故が与える影響の甚大さを私たちに教えてくれた。その影響は、一つの地域や国にとどまらず、地球全体を放射能で汚染させてしまう。もちろん、すべての事故が地球全体に影響を与えるとは言えないが、小規模の事故でも影響が100キロメートルや200キロメートル圏内に及ぶことは明らかである。地震の多発する日本では事故が必ず起きると考えるべきであった。また、福島第一原子力発電所は、津波による電源喪失以前に、地震によりどの程度の損傷を受けたのかは全く不明であり、収束後の調査が待たれている。国内の活断層もすべてが認識調査されておらず、未知の活断層の存在も指摘されている。
このような現状で、私たち県民は地震のあるたび不安になり、女川原子力発電所は大丈夫か、東通原子力発電所は、六ヶ所再処理工場は、と心を痛めている。
 地方自治体と原子力事業者との安全協定については、福島第一原子力発電所事故までは、立地県以外の締結例はなかったが、福島第一原子力発電所の事故により、隣接県や隣接自治体との締結を求める声が大きくなっており、昨年12月25日には、鳥取県と隣接する島根原子力発電所の中国電力が、防災重点地域圏外としては全国で初めて安全協定を結んだ。住民からすれば、県境を越えて放射性物質が飛んでくる訳で、当然の要求と言える。
 以上のことから、岩手県としても県民の命と暮らしを守るため、上記3点にわたる事柄を速やかに実行するよう請願する。

※ 項目1は環境福祉委員会に付託

受理番号:38
受理年月日:平成24年3月13日

放射能汚染対策を求める請願

 (請願趣旨)
 東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の大事故による放射能汚染は、岩手県にも多大な影響を及ぼし、県民を苦しめている。
 県民の不安、特に幼い子どもを持つ親たちの不安は大きく、きめ細かい食品の検査を求めるとともに、今回の放射能汚染の原因である原発はなくしてほしいとの声が広がっている。
 安全神話の中で日本の原発は増え続けてきた。しかし、今回のようにひとたび事故が起きると収拾がつかず、原発の使用済み核燃料の処理も技術的に確立していない現在の状況では、脱原発と原発に頼らない安全なエネルギー政策への転換は大きな世論となっている。
 残念ながら納得できる形での原発事故の収束は見えず、岩手県も県南3市町は汚染状況重点調査地域に指定されるなど、事故現場から離れているから安心とは言えない状況である。今後は雪解けとともに山に蓄積した放射能が田畑や川に流れ出す可能性があり、いつ果てるともしれない戦いが心配されている。数十年単位で放射能と向き合い監視することが必要であるが、特にもここ数年の対策が重要である。
 そのため、水道水、河川、海水、土壌、農畜産物、水産物等について、細かく、地域も細分化して調査することが必要である。特に、4月から国の食品の基準値が5分の1に引き下げられることから、その強化は急務である。
 これらを行うために岩手県は、機器、人員等をさらに充実し、検査結果をすぐに公表し、被曝回避のための情報提供や除染を行える体制整備、影響を受けやすい子どもたちの検査対策も強化していただきたい。
 また、基準値が下がることで出荷停止が増えることも心配される。農業や酪農、漁業に出荷停止等の被害が出た場合は、岩手県として東京電力に賠償請求を速やかに行うとともに、賠償されるまでの補償等の対策を講じていただきたい。何の責任もない生産者が損害を被っていたのでは生産の継続が難しくなる。
 以上の趣旨に基づき、以下の事項について請願するとともに、国に対して意見書を提出するようよろしくお願いする。

 (請願事項)
1 岩手県として、放射能汚染の調査を、より細かい地域区分、品目、頻度で行い、データを発表すること。被曝回避のための情報提供や除染を行える体制を整備すること。
2 放射能汚染による被害県として、東京電力に対して被害農家や除染地域への賠償責任を果たすよう働きかけること。また、賠償されるまでの補償等の対策を講じること。
3 岩手県として再生可能エネルギー政策を推進し、原発依存からの脱却を目指すこと。
4 次の3点について、国に対して意見書を提出すること。
(1) 一日も早い脱原発を目指し、原発ゼロに向けた政策を推進すること。
(2) エネルギー政策の転換を目指し、再生可能エネルギー政策を強力に促進すること。

(3) 東京電力の賠償責任を明確にすること。
 
※ 項目3、4(1)及び4(2)は環境福祉委員会に付託

環境福祉委員会
受理番号 受理年月日 請願陳情の件名 議決結果 採択請願の処置
4 平成23年10月17日 東京電力福島第一原子力発電所事故の早急な収束と原子力発電からの撤退・再稼働中止及び自然エネルギーの本格的な導入を求める請願 別記1のとおり 送付
37 平成24年3月13日 岩手県民の命と暮らしを守るための請願  採択 送付
39 平成24年3月13日 放射能汚染対策を求める請願  別記2のとおり 送付
46 平成24年7月3日 医療従事者の増員と夜勤改善で安全・安心の医療・介護を求める請願 不採択
47 平成24年7月3日 子どもの医療費助成制度の拡充を求める請願 不採択

別記1
 4 政府は、自然エネルギーの本格的な導入を推進すること。
 1(2) 政府は、定期点検中の原子力発電所を再稼働させないこと。
 3 政府は原子力発電所をゼロにする期限を区切ったプログラムを策定し、原子力発電から撤退すること。
4は、 採択

1(2)及び3は不採択

別記2
 4 次の3点について、国に対して意見書を提出すること。
 (2) エネルギー政策の転換を目指し、再生可能エネルギー政策を強力に促進すること。
 3 岩手県として再生可能エネルギー政策を推進し、原発依存からの脱却を目指すこと。
 4 次の3点について、国に対して意見書を提出すること。
 (1) 一日も早い脱原発を目指し、原発ゼロに向けた政策を推進すること。
4(2)は、 採択

3及び4(1)は不採択

受理番号:4
受理年月日:平成24年10月17日

東京電力福島第一原子力発電所事故の早急な収束と原子力発電からの撤退・再稼働中止及び自然エネルギーの本格的な導入を求める請願

(請願要旨)
 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、発生から7カ月が経過している現在でも、一向に収束の見通しが立たず、避難を余儀なくされている住民の負担は過重なものとなっている。放射線の影響も広範囲にわたり、多くの国民の生活に著しい障害となっている。事故の早急な収束とともに、現在、定期点検中の原子力発電所については再稼働させないことを求める。被害に対する全面賠償を政府と東京電力の責任で直ちに行わせることを求める。また、我が国のエネルギー政策について、原子力発電から撤退し、自然エネルギーを本格的に導入するよう政府に対し政策転換を求めるものである。

(請願理由)
 東京電力福島第一原子力発電所事故から7カ月が経過した。
 避難区域だけでなく、区域外においても被爆線量が局地的に高いホットスポットが各地で指摘されている。岩手県内でも各地で高い放射線量が検出されており、特に放射能被害を受ける危険の多い妊産婦、乳幼児、子ども、そして若い世代の健康被害が将来に向けて懸念されている。
 福島県において、全県民被爆線量調査がはじまったが、内部被曝の問題等、子どもたちの将来を心配する声が福島県のみならず、多くの国民に広がっている。政府と東京電力は、情報を全面的に開示するとともに、国内外の専門家、技術者の知恵と力を総結集して、原子力発電所事故を早急に収束させるべきである。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、原子力発電所の技術が未完成で、極めて危険なものであることを国民の前に明らかにした。特に、原子力発電所は、使用済み放射性廃棄物を完全に閉じ込める技術がいまだ存在していない。また、一度、大量の放射性物質が放出されれば、被害は深刻かつ広範囲に広がり、将来にわたって悪影響を及ぼすことになる。
 本県においても、農畜産業をはじめとして、多くの業種に対して甚大な被害をもたらしており、これに伴う風評被害も拡大しているところである。
 さらに、放射線量の測定が、学校や公園、住宅地等、全国各地で行われ、国民は放射能汚染におびえながらの生活を余儀なくされている。
 このような原子力発電所を世界有数の地震、津波発生地域を抱える日本に集中的に建設することは危険極まりないことである。日本に立地している原子力発電所で大地震や津波に見舞われる可能性がないと断言できるものは一つもない。歴代政府は、いわゆる安全神話にしがみつき、原子力発電所の増設を進め、安全対策を怠ってきた。その結果が、今回の東京電力福島第一原子力発電所の事故に結びついた。
 今回の事故を教訓として、これまでの原子力発電推進政策を撤回して、現在、定期点検中の原子力発電所の再稼働は中止し、原子力発電からの撤退と自然エネルギーへの大胆な転換を行うことが、ドイツ、スイス、イタリア等、世界の流れに合致する方向である。
 以上のことから、政府が原子力発電所をゼロにする期限を区切ったプログラムを策定し、原子力発電からの撤退と自然エネルギーの本格的な導入を行うよう政策転換を図ることを求める。
 以下の4項目について、国に意見書を提出されるよう請願する。
1(1) 政府と東京電力は、情報を全面的に開示するとともに、国内外の専門家、技術者の知恵と力を総結集して、東京電力福島第一原子力発電所の事故を早急に収束させること。
 
(2) 政府は、定期点検中の原子力発電所を再稼働させないこと。
2 政府と東京電力は、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う被害に対して賠償責任を明確にするとともに、被害者(団体及び個人)に対して速やかに賠償すること。
3 政府は原子力発電所をゼロにする期限を区切ったプログラムを策定し、原子力発電から撤退すること。
4 政府は、自然エネルギーの本格的な導入を推進すること。

※ 項目1(1)及び2は総務委員会に付託

受理番号:37
受理年月日:平成24年3月13日

岩手県民の命と暮らしを守るための請願

 (請願事項)
1 原子力発電から代替エネルギー利用発電へ移行する政策を推進するよう、国に求めること。
2 代替エネルギーへ移行する暫定期間、県は青森県及び宮城県の原子力事業者と安全協定を締結すること。
3 県は、原子力施設の過酷事故災害を想定した防災計画を策定すること。

 (請願趣旨)
 東京電力福島第一原子力発電所は、東北地方太平洋沖地震と津波による全電源喪失により冷却機能を失い、炉心を溶融損傷させ、環境中に放射性物質を大量に放出させた。
 これにより岩手県内では、県南の一関市を中心に放射能汚染が危惧されるエリアが生まれ、県都盛岡市内でも汚染箇所が見つかり、教育施設の除染が実施された。幸いにして、農業や水産業への顕著な被害は生じなかったが、この先も被害が生じないという保証はない。現在も福島第一原子力発電所では、収束に向けた作業が続けられているが、原子炉内がどのような状態なのかも確認できず、国は現在停止中の原子力発電所の再稼働を進めようとしている。
 福島第一原子力発電所の事故と、1986年に起こったチェルノブイリ原子力発電所事故は、原子力発電所の過酷事故が与える影響の甚大さを私たちに教えてくれた。その影響は、一つの地域や国にとどまらず、地球全体を放射能で汚染させてしまう。もちろん、すべての事故が地球全体に影響を与えるとは言えないが、小規模の事故でも影響が100キロメートルや200キロメートル圏内に及ぶことは明らかである。地震の多発する日本では事故が必ず起きると考えるべきであった。また、福島第一原子力発電所は、津波による電源喪失以前に、地震によりどの程度の損傷を受けたのかは全く不明であり、収束後の調査が待たれている。国内の活断層もすべてが認識調査されておらず、未知の活断層の存在も指摘されている。
 このような現状で、私たち県民は地震のあるたび不安になり、女川原子力発電所は大丈夫か、東通原子力発電所は、六ヶ所再処理工場は、と心を痛めている。
 地方自治体と原子力事業者との安全協定については、福島第一原子力発電所事故までは、立地県以外の締結例はなかったが、福島第一原子力発電所の事故により、隣接県や隣接自治体との締結を求める声が大きくなっており、昨年12月25日には、鳥取県と隣接する島根原子力発電所の中国電力が、防災重点地域圏外としては全国で初めて安全協定を結んだ。住民からすれば、県境を越えて放射性物質が飛んでくる訳で、当然の要求と言える。
 以上のことから、岩手県としても県民の命と暮らしを守るため、上記3点にわたる事柄を速やかに実行するよう請願する。

※ 項目2及び3は総務委員会に付託

受理番号:39
受理年月日:平成24年3月13日

放射能汚染対策を求める請願

(請願趣旨)
 東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の大事故による放射能汚染は、岩手県にも多大な影響を及ぼし、県民を苦しめている。
 県民の不安、特に幼い子どもを持つ親たちの不安は大きく、きめ細かい食品の検査を求めるとともに、今回の放射能汚染の原因である原発はなくしてほしいとの声が広がっている。
 安全神話の中で日本の原発は増え続けてきた。しかし、今回のようにひとたび事故が起きると収拾がつかず、原発の使用済み核燃料の処理も技術的に確立していない現在の状況では、脱原発と原発に頼らない安全なエネルギー政策への転換は大きな世論となっている。
 残念ながら納得できる形での原発事故の収束は見えず、岩手県も県南3市町は汚染状況重点調査地域に指定されるなど、事故現場から離れているから安心とは言えない状況である。今後は雪解けとともに山に蓄積した放射能が田畑や川に流れ出す可能性があり、いつ果てるともしれない戦いが心配されている。数十年単位で放射能と向き合い監視することが必要であるが、特にもここ数年の対策が重要である。
 そのため、水道水、河川、海水、土壌、農畜産物、水産物等について、細かく、地域も細分化して調査することが必要である。特に、4月から国の食品の基準値が5分の1に引き下げられることから、その強化は急務である。
 これらを行うために岩手県は、機器、人員等をさらに充実し、検査結果をすぐに公表し、被曝回避のための情報提供や除染を行える体制整備、影響を受けやすい子どもたちの検査対策も強化していただきたい。
 また、基準値が下がることで出荷停止が増えることも心配される。農業や酪農、漁業に出荷停止等の被害が出た場合は、岩手県として東京電力に賠償請求を速やかに行うとともに、賠償されるまでの補償等の対策を講じていただきたい。何の責任もない生産者が損害を被っていたのでは生産の継続が難しくなる。
 以上の趣旨に基づき、以下の事項について請願するとともに、国に対して意見書を提出するようよろしくお願いする。

(請願事項)
1 岩手県として、放射能汚染の調査を、より細かい地域区分、品目、頻度で行い、データを発表すること。被曝回避のための情報提供や除染を行える体制を整備すること。
2 放射能汚染による被害県として、東京電力に対して被害農家や除染地域への賠償責任を果たすよう働きかけること。また、賠償されるまでの補償等の対策を講じること。

3 岩手県として再生可能エネルギー政策を推進し、原発依存からの脱却を目指すこと。
4 次の3点について、国に対して意見書を提出すること。
 (1) 一日も早い脱原発を目指し、原発ゼロに向けた政策を推進すること。
 (2) エネルギー政策の転換を目指し、再生可能エネルギー政策を強力に促進すること。
 (3) 東京電力の賠償責任を明確にすること。
 
※ 項目1、2及び4(3)は総務委員会に付託

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