平成19年12月定例会 議員提出議案一覧

(可決された意見書等については、内容をご覧いただけます。)


 (12月12日提出)

番号 件名 議決結果
発議案第1号 後期高齢者医療制度の凍結・見直しを求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第2号 民法第772条の嫡出推定に関する運用の見直し等を求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第3号 原油価格の高騰に関する対策を求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第4号 メディカルコントロール体制の充実を求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第5号 平成19年産米の価格下落に対して総合的な対策を求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第6号 森林・林業、木材産業関連施策の充実を求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第7号 道路整備の推進と道路特定財源の堅持を求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第8号 並行在来線の貨物線路使用料に係る調整金制度の見直しを求める意見書 平成19年12月12日
原案可決
発議案第9号

地方議会議員の位置付けの明確化に関する意見書

平成19年12月12日
原案可決





平成19年12月12日(発議案第1号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣

後期高齢者医療制度の凍結・見直しを求める意見書

 後期高齢者医療制度について、平成20年4月からの実施を当分の間凍結し、見直しを行っていただくよう、特段の措置を講じられたい。

 理由
 国は、来年4月から、75歳以上を対象に、新たに後期高齢者医療制度を実施しようとしている。この制度は、75歳以上の全ての高齢者から保険料を徴収するため、これまで被用者保険の被扶養者となっていた高齢者に新たな負担が生じることや年金からの保険料の天引き、保険料滞納者の窓口での医療費全額負担、75歳以上を対象とした診療報酬制度等の多くの問題点が指摘されている。このため国においては、70歳から74歳の医療費自己負担増分の1年間の凍結や新たな保険料負担者の保険料の凍結及び軽減措置などの方針を打ち出しているが、制度の見直しには至っていない。
 また、この後期高齢者医療制度については、その内容が県民に十分浸透しているとは言いがたく、高齢者からは多くの不安の声が寄せられているところであり、制度の実施に当たっては、県民に対する更なる説明を行うとともに、十分な理解を得る必要がある。
 よって、国においては、後期高齢者医療制度について、平成20年4月からの実施を当分の間凍結し、より高齢者に配慮した制度となるような見直しをされるよう、強く要望する。
 併せて、その検討の間、医療を受ける高齢者に不利益が生ずることのないよう、必要な措置を講じられたい。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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平成19年12月12日(発議案第2号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、法務大臣

民法第772条の嫡出推定に関する運用の見直し等を求める意見書

 子どもの人権を守るため、離婚前妊娠の場合であっても社会通念上やむを得ないと考えられるものについては、現在の夫の子として出生届を受理するなど、民法第772条の嫡出推定の運用を見直し、当面の救済の範囲を広げるとともに、家裁手続きの簡素化や嫡出推定に係る民法等の改正の検討を行うよう強く要望する。

 理由
 民法第772条第2項には「婚姻の解消若しくは取消しの日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する」と規定し、「嫡出推定」の規定を定めている。この規定は、もともとは法律上の父親を明らかにして子どもの身分を早期に安定させるものであるが、民法制定から100年以上たった今、離婚・再婚をめぐる社会情勢は大きく変化し、当該規定は、時代に合わなくなっており、戸籍法や婚姻に関する法律との整合性も考え法改正を検討していく必要がある。
 現在、民法第772条第2項の規定では、新夫との間にできた子どもであっても、離婚後300日以内の出生であれば、前夫の子として推定され、前夫の戸籍に入ることになっているため、実父でない者が父親とされることを嫌って、出生届を出さず、そのため無戸籍となっている子供がいるところである。
 こうした子どもを救済するため、法務省は今年5月に通達を出し、離婚後妊娠の場合に限り、医師の証明を添付することで、現在の夫の子として出生届を受理する特例措置を実施したところであるが、この特例措置で救済されるのは全体の1割程度であり、圧倒的に多い離婚前妊娠の場合は対象外とされており、救済の範囲を広げる必要がある。
 また、離婚前妊娠に関しては、離婚に伴う父子関係の不存在、嫡出否認等については、家庭裁判所の調停・審判の手続きによることとなるが、手続きに時間がかかる場合が多いことから、手続きを簡素化し、運用を見直すなどして救済する必要がある。
 よって、国においては、子どもの人権を守るため、離婚前妊娠の場合であっても社会通念上やむを得ないと考えられるものについては、現在の夫の子として出生届を受理するなど、民法第772条の嫡出推定の運用を見直し、当面の救済の範囲を広げるとともに、家裁手続きの簡素化や嫡出推定に係る民法等の改正を検討するよう強く要望する。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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平成19年12月12日(発議案第3号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、経済財政政策担当大臣

原油価格の高騰に関する対策を求める意見書

  原油価格の高騰によるわが国経済や国民生活に及ぼす影響を最小限のものとするため、緊急の対策を講じるよう強く要望する。

 理由
 世界的な原油、石油製品の需要拡大、OPECの原油生産体制の抑制、不安定な中東情勢により、近年原油価格が高水準で推移してきた。これに加えて、米国のサブプライムローン問題等により損失を受けた金融市場の資金が原油先物市場へと注がれるなど、投機的資金の急速な流入により、一段と原油高を生み出している。
 現在、先物取引の中心となっているWTI原油においては1バレル当たり100ドルをうかがう水準にあるものの、今後の見通しは不透明なことから石油製品の安定供給の確保や価格の上昇に関する国民の不安は急速に広がっている。
 この原油価格上昇の影響は、農林水産業、製造業、運輸業などの経営を圧迫しており、わが国の経済活動に大きな影響を及ぼしている。
 とりわけ消費地から遠く、地理的な不利を抱える岩手においては、生産コストの上昇とともに輸送コストの増大は深刻で、経営面での影響とともに雇用環境の悪化なども危惧されている。
 また、積雪寒冷の厳しい気象条件下にある本県では、灯油は必需品であるが、原油高騰によって価格は上昇し、一冬の灯油代は平均的家庭で4年前の倍以上となる10万円を突破する見込みであり、県全体では、100億円を超える負担増になると見込まれている。ところが、地方切捨てや格差拡大の進む中、県民所得が低迷しており、とりわけお年寄り家庭や生活困窮者などではそうした高騰に伴う負担ができず、健康で最低限の生活を送る権利すら脅かされることが危惧されている。
 よって、国においては、原油価格の一段の高騰によるわが国経済や国民生活に及ぼす影響を最小限とするため、下記の措置を緊急に講じるとともに、国家備蓄の放出や石油製品の消費税との二重課税の見直しなどについても検討するよう強く要望する。

1 石油製品の安定供給の確保について対策を講じること。特に灯油については、北海道・東北各地の灯油の在庫量を把握し、安心できる量の確保と安定供給を行うこと。

2 意図的な在庫削減や不透明な価格設定が行われないよう、国内の石油元売各社に対し調査・監視・指導を強化すること。

3 燃油価格の高騰に伴う農林水産業への影響を緩和するため、燃油価格の低減化措置を講じること。

4 全国のトラック業者など陸運事業者に対し、すでに航空路や海路で運賃とは別建てに徴収されることが許されている「燃油特別付加運賃」の導入が促進されるような環境整備に努めること。また、経済団体に対し、燃料費高騰を踏まえた運賃設定をするよう指導を強化すること。

5 中小企業向け貸付金について、金融機関に対し、返済期間の延長や利子減免などの措置を求めること。

6 寒冷地帯の生活弱者対策について総合的な対策を講じること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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平成19年12月12日(発議案第4号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣

メディカルコントロール体制の充実を求める意見書

  救急治療を要する傷病者に対して、救急隊による適切な応急措置と迅速、的確な救急搬送が行われるよう、メディカルコントロール体制の充実について、特段の措置を講じられたい。

 理由
 外傷や脳卒中、急性心筋こうそく等の救急治療を要する傷病者に対する救急出動件数(平成18年)は、523万件余に上り、この救急・救助の主体的役割を救急医及び救急救命士等が担っている。
 救急治療においては、一刻を争う救命処置とともに高い専門性が求められることから、救急隊が行う応急措置の質の向上を協議するメディカルコントロール体制の充実、特に医師による直接の指示・助言(オンラインMC)体制の整備が求められているところであるが、メディカルコントロール体制については、都道府県の各地域に設置されているメディカルコントロール協議会において、救急救命士等が実施する応急手当・救急救命処置や搬送手段の選定等を行っているものの、医師の指示・助言、事後検証、教育体制の整備等の手順及び活動基準のマニュアル化が十分なされていない状況にある。
 しかし、今年5月、都道府県メディカルコントロール協議会を統括する全国メディカルコントロール協議会連絡会が発足し、国として各地域の現場の声を集約する環境が整ったことから、地域のメディカルコントロールにおける課題や先進事例等について、意見交換し、速やかに情報をフィードバックしていくシステムの構築が可能となったところである。
 ついては、国においては、救急治療を要する傷病者に対して、救急隊による適切な応急措置と迅速、的確な救急搬送が行われるようメディカルコントロール体制の充実を図るため、次の事項について、特段の措置を講じるよう強く要望する。

1 全国メディカルコントロール協議会連絡会を定期開催し、地域メディカルコントロール協議会との連携強化を図ること。

2 メディカルコントロール協議会を充実させるための財政措置の増大を図ること。

3 オンラインメディカルコントロール体制の充実・強化を図ること。

4 救急救命士の病院実習や再教育の充実・強化を図ること。

5 救急活動の効果実証や症例検討会の充実・強化を図ること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


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平成19年12月12日(発議案第5号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、農林水産大臣

平成19年産米の価格下落に対して総合的な対策を求める意見書

 平成19年産米の価格下落によって打撃を受けている農家の営農や農村の維持が可能となるよう、総合的な米価下落対策について、特段の措置を講じられたい。

 理由
 平成19年産米の価格は、近年消費者の米離れと米余り感が顕著となり下落している。岩手県産米においてもコメ価格センターでの取引価格は、昨年産に比べて1,000円下落となっており、稲作農家の生産費割れをおこす赤字生産の状況が拡大しているところが多くなっている。このままこれを放置すれば、農家の営農は困難となるばかりでなく農村は破綻し、ひいては我が国の食の安全安心や食料政策及び安全保障政策にも影響を及ぼしかねないと危惧されるところである。
 平成19年産の米価下落を巡っては、従来からの米離れに加え、生産調整を農業者団体任せにしたことが過剰生産の誘因となり米余り感に拍車をかけたほか、地方切捨てや格差拡大によって消費者が生活防衛のため低価格指向となったことも大きな要因である。
 また、政府の新農業政策の柱でもある品目横断的経営安定対策や規模拡大の推進に協力した農業者も、価格の下落によって打撃を受けており、国の農業政策に対する不信が高まっている。
 ついては、国においては、平成19年産米の価格下落によって打撃を受けている農家の営農や農村の維持が可能となるよう、次の事項について、特段の措置を講じられたい。

1 政府が緊急に買い入れた備蓄米については、市場への放出を抑制すること。

2 備蓄に当たっては、主食用米市場への放出を避けることを強く検討すること。

3 米価下落の一因が過剰生産にもあることから、責任をもって生産調整に参加する農家が非実施者に比して不利とならないよう対策を講じるとともに、生産調整がしっかり機能する仕組みを構築すること。

4 米価下落によって来年産の作付け不安が生じていることから、今年限りの特例措置として米価下落分の補てんを検討すること。

5 米粉等の利用も含めた米の消費拡大対策に本格的に取り組むこと。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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平成19年12月12日(発議案第6号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、農林水産大臣

森林・林業、木材産業関連施策の充実を求める意見書

  森林・林業・木材関連産業施策の充実を図るとともに、地球温暖化防止森林吸収源対策などの計画実行を図るため、特段の措置を講じられたい。

 理由
 今、地球温暖化による海面の上昇や、異常気象の多発、食料生産への影響、水不足など多くの被害が発生し、国民生活に多大な悪影響が及ぼされる懸念が拡大している。
 本県では、豊かな森林環境を将来にわたって保全し、森林の持つ公益的機能の維持増進を図るため、昨年度「いわての森林づくり県民税」を創設し、公益上重要で手入れが不十分な森林の整備や県民参加型の森林整備の公募、支援を進めるとともに、木材産業の振興と林業の持続的発展を目指した取組みを展開してきている。
 しかし、関係者の懸命な努力により国産材需要は回復傾向にあるものの、木材価格の長期低迷が続き、林業経営は深刻な採算性の悪化を招き、森林所有者の経営意欲も極度に低下し、適切な森林の育成・整備は停滞している現状にある。
 一方、森林に対する国民の期待と要請は年々増大し、自然・生活環境の保全、保健・休養・文化的利用の場の提供という、森林の持つ多面的機能発揮が一層求められている。
 また、京都議定書の第一約束期間の開始が、平成20年となっていることから、国際公約となっている温室効果ガス6%削減を実現するため、森林吸収量3.8%確保対策の着実な実行も急務の課題となっている。
 こうした、森林・林業・木材関連産業の厳しい現状を脱却し、その再生を図るためには、国民の多様なニーズに応える諸施策の推進と、新たに策定された森林・林業基本計画の着実な実行とともに、地球温暖化防止森林吸収源対策などの諸施策を推進することが求められている。
 よって、国においては、森林・林業・木材関連産業施策の一層の充実を図るとともに、計画の実行を確保するため、下記の措置を講じられるよう強く要望する。

1 多様で健全な森林の整備、林業・木材関連産業再生のための施策展開と、地球温暖化防止森林吸収源対策の着実な実施に向け、必要な予算措置を講じること。

2 国民全体の共有財産ともいうべき森林を、所有者のみならず国民全体で守り育て、次の世代に美しい森林を引き継いでいくため、森林整備を着実に推進するとともに、森林環境税の創設など財源の確保を図ること。

3 松くい虫被害の拡大を防ぐため、被害先端地域における予防対策・駆除対策の重点化等の対策を強化すること。

4 地域材利用の推進と木材の生産・加工・流通体制の整備による木材産業の振興対策を図り、支援を充実すること。

5 森林の整備を通じた「緑の雇用担い手対策事業」の充実と、森林・林業基本計画に基づく労働力確保に係わる諸施策を確立し、推進すること。

6 独立行政法人緑資源機構の水源林造成事業等については、国の業務として積極的に推進する必要があり、幹線林道事業についても国の責任において事業の継続を図り、機構職員の雇用においても国の責任において確保する制度を確立すること。

7 国有林野事業について、安全安心な国土基盤の形成と、地域振興に資する管理体制の確保を図ること。特に、国有林野事業特別会計改革に当っては、国民の共通財産である国有林の持続可能な森林管理と、技術者の育成・確保を国が責任を持って図ること。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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平成19年12月12日(発議案第7号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、国土交通大臣、経済財政政策担当大臣

道路整備の推進と道路特定財源の堅持を求める意見書

 国の「道路の中期計画」において、高規格道路ネットワークの計画的整備など地方が真に必要としている道路整備を確実に盛り込むとともに、道路特定財源についてはその全額を道路財源に充当するよう強く要望する。

 理由
 本県は、首都圏の一都三県に匹敵する広大な面積を有しており、人、物の移動のほとんどを自動車交通に頼らざるを得ない状況にあることから、県民が、安全に安心して生活し、活力ある地域社会の形成を図るためには、道路はまさに生命線であり、高規格道路ネットワークをはじめとする道路を計画的に整備することは喫緊の課題となっている。
 しかしながら、本県では、物流の効率化や救急医療機関へのアクセスの向上、災害時における緊急輸送道路網の確保などにおいて重要な役割を担っている東北横断自動車道や三陸縦貫自動車道、八戸久慈自動車道からなる高規格道路ネットワークの構築が大幅に遅れている。また、今後、急速に老朽化する橋梁等の道路施設において維持補修費の増大が見込まれている。
 このような中、昨年12月に閣議決定された「道路特定財源の見直しに関する具体策」において、「毎年度の予算において道路歳出を上回る税収は一般財源化すること」などが示されたところである。地方は、道路特定財源の他に一般財源を充当して整備を進めており、必要な財源が十分確保されないこととなれば、今後の高規格道路ネットワークをはじめとする地方が真に必要としている道路整備がさらに遅れ、地域間格差が拡大するのではないかと危惧される。
 また、地方道路整備臨時交付金制度については、引き続き地方の道路整備を推進するため、存続するとともに、交付金総額の揮発油税に占める割合を高め、県管理国道への拡大を図るなど、制度拡充を図るべきである。
 よって、国が作成する「道路の中期計画」においては、11月13日に公表された「道路の中期計画(素案)」において示された高規格道路ネットワークの計画的整備など、地方が真に必要としている道路整備を確実に盛り込むとともに、道路特定財源については、一般財源化することなく、その全額を道路財源に充当し、今後10年間で国費を投入する高速道・国道・地方道の事業費を確保し、併せて、道路特定財源の地方公共団体への配分割合を高めること等により、地方公共団体における道路整備財源が充実されるよう強く要望する。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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平成19年12月12日(発議案第8号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、国土交通大臣

並行在来線の貨物線路使用料に係る調整金制度の見直しを求める意見書

  並行在来線であるIGRいわて銀河鉄道株式会社の維持存続のため、JR貨物による適正な経費負担が行われるよう、貨物線路使用料に係る調整金制度の見直しについて、特段の措置を講じられたい。

 理由
 東北新幹線盛岡・八戸間の開業に伴い、JR東日本から経営分離された並行在来線区間は、地元第三セクター鉄道のIGRいわて銀河鉄道株式会社(以下「IGR」という。)により運営されているが、この区間は、地元住民の利用のみならず、物流の幹線として多数の貨物列車が走行するとともに寝台特急が走行するなど、国民経済全体に多大な便益を与え、国の運輸政策の一翼をも担う重要な役割を果している。
 しかしながら、現行の調整金制度では、JR貨物の負担対象経費は、一部例外を除き、維持修繕費のみとされており、貨物列車が走行することにより大型で高度な施設や設備が求められるにも関わらず、その新設及び更新経費の全てが、それを保有するIGRの負担とされ、受益者であるJR貨物は負担しなくともよいという、不合理な仕組みとなっている。
 さらに、寝台特急が並行在来線上を走行することについては、平成13年当時、国と岩手県との間で貨物線路使用料の協議を行った際、適正な貨物線路使用料に満たない分を補填するものとして、国から寝台特急の走行を斡旋されたところであるが、今般の報道によれば、来年3月以降2本の寝台特急の減便が予定されており、IGRの旅客収入が減少するものと見込まれている。
 よって、国においては、鉄道貨物輸送の維持は、国の運輸政策上の課題であることに鑑み、JR貨物の線路使用実態に見合った適正な負担が行われるよう、貨物線路使用料に係る調整金制度の見直しについて、次の措置を講じるよう強く要望する。

1 列車運行を管理する指令システム等の大型設備の新設及び更新経費を、調整金制度の対象経費に参入すること。

2 災害による線路ののり面崩壊等における原状を上回る災害復旧経費を、調整金制度の対象経費に参入すること。

3 今後、寝台特急の廃止や減便により旅客収入が減少する場合には、それに見合う額を線路使用料として確保すること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


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平成19年12月12日(発議案第9号)
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣

地方議会議員の位置付けの明確化に関する意見書

 地方分権時代にふさわしい議員活動を保障するため、地方自治法を改正するよう強く要望する。

 理由
 地方議会議員の活動は、単に本会議などの会議に出席し、議案の審議などを行うだけではなく、当該地方公共団体の事務に関し調査研究するための活動や、住民代表として住民意思を把握するための活動などいわゆる議員活動があり、とりわけ都道府県議会議員は、活動区域が広域であることや審議事項が広範多岐にわたることから、その職務は、常勤化、専業化している。
 また、地方分権時代において議会に期待されている利害調整機能、政策形成機能及び監視機能を十分に発揮するためには、議会改革や政策立案など今まで以上に積極的に議員活動を展開していく必要がある。
 しかしながら、現在、地方議会議員の職務や位置付けは法的に明確にされておらず、議員活動が一般的に議員の職務として認知されていない実態にある。このことが議員の活動に対する期待や評価において議員と住民との意識の乖離を生み出し、さまざまな問題の原因となっており、早急な対応が必要となっている。
 よって、国においては、住民代表として政治にかかわる地方議会議員の職責又は職務を法律上明確に定義し、それら職務等を遂行するために必要な経費を受けることができるようにするなど、地方分権時代にふさわしい議員活動を保障するため、地方自治法について、以下の改正を行うよう強く要望する。

1 地方議会議員の職責又は職務を明確にするため、地方自治法に新たに、例えば「議会の議員は、議会の権能と責務を認識し、その議会の会議に出席し議案の審議等を行うほか、当該普通地方公共団体の事務に関する調査研究及び住民意思の把握等のための諸活動を行い、その職務の遂行に努めなければならない。」旨の規定を設けること。

2 地方自治法第203条から議会の議員に関する規定を他の非常勤職と分離し、独立の条文として規定するとともに、議会の議員、とりわけ都道府県議会議員の議員活動の実態に対応し、職務遂行の対価について、単なる役務の提供に対する対価ではなく、広範な職務遂行に対する補償をあらわす名称とするため、「報酬」を「歳費」に改めること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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