農林水産委員会会議記録

農林水産委員長 新居田 弘文

1 日時

  平成23年1月18日(火曜日)

  午前10時3分開会、午後1時36分散会

  (うち休憩 午後0時〜午後1時3分)

2 場所

  第2委員会室

3 出席委員

  新居田弘文委員長、熊谷泉副委員長、田村誠委員、佐々木博委員、佐々木順一委員、

 工藤大輔委員、平沼健委員、工藤勝博委員、吉田敬子委員

4 欠席委員

  なし

5 事務局職員

  千葉担当書記、熊谷担当書記、小友併任書記、漆原併任書記、伊藤併任書記

6 説明のため出席した者

  小田島農林水産部長、高前田理事、橋本副部長兼農林水産企画室長、

 徳山農政担当技監、須藤農村整備担当技監、竹田林務担当技監、

 佐々木水産担当技監兼漁港漁村課総括課長、寺島技術参事兼水産振興課総括課長、

 小岩農林水産企画室企画課長、長岡団体指導課総括課長、

 小田島団体指導課指導検査課長、菊池流通課総括課長、杉原農業振興課総括課長、

 千田農業振興課担い手対策課長、工藤農業普及技術課総括課長、

 沼ア農村計画課総括課長、伊藤農村建設課総括課長、千葉農産園芸課総括課長、

 小野農産園芸課水田農業課長、山田畜産課総括課長、千葉畜産課振興・衛生課長、

 堀江林業振興課総括課長、藤川森林整備課総括課長、阿部森林整備課整備課長、

 佐賀森林保全課総括課長、五日市水産振興課漁業調整課長、松岡競馬改革推進室長、

 菅原競馬改革推進室競馬改革推進監、大友競馬改革推進室特命参事、

 平野競馬改革推進室特命参事

7 一般傍聴者

  なし

8 会議に付した事件

 (1) 継続調査

   「農業の担い手の確保・育成について」

9 議事の内容

○新居田弘文委員長 皆さん改めまして、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 ただいまから農林水産委員会を開会いたします。佐々木順一委員はおくれるとの連絡がありましたので、御了承願います。

 この際、1月14日付で議長において、喜多正敏委員は当委員会から県土整備委員会に所属変更されておりますので、御報告いたします。

 これより本日の会議を開きます。本日は、お手元に配付しております日程のとおり、農業の担い手の確保・育成について調査を行います。調査の進め方についてでありますが、執行部から説明を受けた後、質疑、意見交換を行いたいと思いますのでよろしくお願いします。なお、説明はパワーポイントを使用して行うとのことでありますので、あらかじめ御了承願います。それでは当局から説明を求めます。

○千田担い手対策課長 お手元に、農業の担い手の確保・育成についてというちょっと厚目の資料をお配りしてございます。きょうはパワーポイントということで、スライドを使って御説明いたしますが、全く内容が同じものを配付させていただいておりますので御了承願いたいと思います。

 それでは、きょうの内容を目次で御紹介したいと思います。先般、昨年の11月下旬ですが、国より2010年世界農林業センサスが発表されまして、概数値ではございますが、大方の傾向が読み取れる資料が提供されました。それを今回皆様に御説明いたして、農業構造がどのように変わったかというようなところを御説明させていただきます。そしてまたそれを受けまして、2番目として、目指すべき生産構造と担い手育成対策ということで、今後進むべき方向を御説明させていただきたいと思います。

 センサスの結果の概要でございますが、概括的に申し上げますと、5年前のセンサスからの変化を見ますと、総体的な経営者の高齢化、後継者不足等により、農業経営体数、農業就業人口、主業農家数が減少し、また耕作放棄地が増加しております。一方、借入耕地面積と1経営体当たりの経営耕地面積が増加しておりまして、担い手に対する農地の流動化、集積が進んでおりまして、経営規模の拡大が見られます。

 農業経営体数を表にしたものでございますが、農業経営体数は5万6,996経営体およそ5万7,000経営体でございますけれども、5年前に比べまして17.1%減少しております。また、前回の2005年センサスで見ますと11%の減少だったのですが、これが17.1%ということで、減少の速度が早まっているというふうに思われます。これは、東北、全国と比べても同様の傾向がうかがえます。

 次は、東北各県、全国をグラフで見たものでございますが、本県の減少率17.1%は全国の16.4%を上回り、東北の平均17.1%と同等となっております。また、特にも各県の様子を見ますと、秋田県が20.7%と高い状況になってございます。

 次の表はちょっと細かいのですが、農業経営体数の販売額を規模別に見たものでございます。上のほうから農産物の販売なし、50万円未満等々と書いていまして、5億円以上の販売まで階層別に、その戸数がどれだけあるかというのを、2010年センサスと5年前のデータ、そしてその比較表でございます。表の中に増減の数を書いてございますが、三角はマイナスというものでございます。ここで注目していただきたいのは、2,000万円以下の層はいずれも減少しておりますが、2,000万円を超える層では増加の傾向であるということがわかります。3億円から5億円というところでは減少しておりますが、これは恐らく5億円以上に組み込まれたものと推測されます。いずれ本県の農業は大規模化が進んでおりますし、それから中庸どころの100万円から500万円クラスは減少幅が大きいということがうかがえます。

 先ほどの表をグラフにしてみたものでございます。グラフの中のピンクっぽいのが5年前の戸数の値でございますし、緑が今回の2010年センサスの値でございます。ちょうど点線で区切っておりまして、右側のほうですが、1,000万円以上の層のところが飛び出しているのがわかると思いますが、この層で本県農業の6割の生産を占めるというような値になってございます。

 今と同じ数字を使っておりますが、各層別の戸数の分布を見たものでございます。先ほど1,000万円以上の方々が販売額6割を占めていると言ったのですが、戸数的に見ますと経営体数で見ますと、わずか5%の経営体で本県の6割の販売を占めるという結果になってございます。200万円以下というのが7割5分以上という状況になってございます。

 次に、農業就業人口について見てみました。農業就業人口は9万157人で、5年前に比べて2万3,852人、20.9%減少してございます。前回の2005年の結果の7.5%減より大き目になっております。それから平均年齢人口でございますが66.3歳で、5年前に比べて2.4歳上昇してございます。これは全国と比べますと、年齢的に若干高いですし、減少率は若干低目の状況になってございます。

 年齢階層別の就業人口を5年前と比べて見たものでございますが、棒グラフで示してございます。黄色から左側の部分でございますが、49歳以下の構成を示してございます。5年前に比べますと、およそ半分に減っていることがおわかりになるかと思います。

 これはトレンドを見たものでございますが、農業就業人口の年齢階層別に2000年、2005年、2010年と段階的に見たものでございます。一番高い線が出ているのが2000年、真ん中に線があるのが2005年、そして太い線が2010年でございます。5年前に比べますと74歳以下の各階層で減少しております。特に若年層の15歳から29歳、中年層の50歳から54歳、高齢者層の65歳から75歳、各層で大きく減少してございます。

 下に細かい表が付いているのですが、そこに矢印を2カ所ばかり入れてございます。30歳から34歳のところ赤い矢印が指しているのですが、5年置きですから、トレンドでいきますと、この数字がそのまま上がっていくかと思いきや、2000年が1,832人だったものが、5年後に1,732人、そしてさらに5年後が1,494人ということで減少を見せております。

 一方、40歳から44歳のところをごらんいただきたいのですが、2000年が4,100人、そして5年後には4,321人、そしてさらに5年後には4,366人と、中高年齢層で5年ごとに数値がふえていることが、この表から読み取れるかと思います。

 経営タイプ別の農家数でございます。主業農家1万979戸。表の下に注意書きをしてございますが、30アール以上の農地もしくは農産物50万円以上を販売している農家のことを販売農家といいます。そして、三つの経営タイプで指してございますが、主業農家と申しますのは、農業所得が50%以上で60日以上就農する65歳未満の方がいる農家をいいます。準主業農家は、農外所得が主で農業従事60日以上の者がいる農家。それから副業的農家というのは、65歳未満の農業従事60日以上の者がいない農家をいいます。

 それぞれのところでの戸数の変化を見ております。主業農家におきましては13.7%減少しております。準主業農家につきましては16.6%の減少、副業的農家については19.9%と減少しております。これから何が推察できるかといいますと、農業で生計を立てるところは、減少していますが、ある程度食いとめられて、趣味的な農家については減少幅が大きいということが言えるかと思います。

 今の表をグラフにしてみたものでございます。各階層での減少がわかるかと思いますが、特にも副業的農家が大幅に減少していることがおわかりになるかと思います。

 このグラフは、東北各県の販売農家に占める主業農家の比率で、これを見ますと、青森県は37.5%と最も高く、本県は、東北平均の22.8%よりやや低い19.8%で、4番目です。青森県ですとか山形県は、主業農家の販売比率が高いのですが、これは、作目の構成によるものではないかと思ってございます。青森県の果樹、野菜ですとか、山形県の果樹などがございまして、米地帯と果樹地帯との違いが出たのかと思います。その詳しい結果については、5月に詳しい作目ごとのセンサスが発表されますので、それを待って解析をしたいと考えています。

 次に、経営耕地面積について説明させていただきます。経営耕地面積は126,630ヘクタールになっておりまして、5年前と比べると2.8%減少してございます。このうち借入耕地面積は4万432ヘクタールで、42.1%増加してございます。1経営体当たりの経営耕地面積は2.22ヘクタールで、0.32ヘクタール、16.8%増加しているということがわかります。つまり、これは何を意味するかといいますと、借入農地がふえて、経営耕地面積がふえてきているということでございまして、流動化による規模拡大が進んでいるものと推察されます。

 次に、耕作放棄地面積でございますが、耕作放棄地面積は1万3,935ヘクタールでございまして、5年前に比べまして10.8%、1,361ヘクタール増加してございます。また、経営耕地面積及び耕作放棄地の合計面積に対する耕作放棄地面積割合は、5年前の8.8%であったものから、今回の調査結果では9.9%となりまして、不名誉な数字ではありますが、全国と同レベルの放棄地規模になったということでございます。右側にグラフが出てございますが、5年前は全国平均、東北平均より低水準だったのですが、今回の調査結果では全国平均、東北平均を上回る結果となったということでございます。

 その耕作放棄地について階層別に詳しく見た表でございまして、販売農家のうち、耕作放棄地は5,281ヘクタールでございますけれども、これは359ヘクタール減少してございます。それから土地持ち非農家の耕作放棄地は5,397ヘクタールで、1,130ヘクタール、26.5%増加してございます。これは、販売農家において耕作放棄地が減ったというデータ、数になりますが、よくよく見ますと、表に書いていなくて申しわけないのですが、販売農家は戸数で17.7%減少していまして、自給的農家が12.5%増加しています。それから、土地持ち非農家が35.2%増加しておりまして、恐らくは販売農家が持っていた耕作放棄地を、そのまま再生することなく自給的農家になったり、土地持ち非農家になったりということが推察されます。

 それでは、今後の目指すべき生産構造と担い手育成対策について説明させていただきます。まず最初に全体的な話でございますが、本県農業の現状と課題と目標ということでございまして、農業就業人口が10年間で3割減少しております。高齢化も進行してございます。それから、農業就業人口9万157人、これが平成12年対比で3万3,128人減少したことになります。平均年齢も10年前と比べると4.7歳高まって66.3歳となっています。

 農業産出額でございますが、10年間で2割減少してございます。産地力の低下が心配されるところでございます。ちなみに、平成21年度の産出額は2,395億円。10年前と比べると533億円の減少でございます。耕作放棄地は、10年間で2割増加してございます。

 このように生産構造が脆弱化している中で、課題が浮き彫りにされてきてございます。農業就業人口が急激に減少し高齢化する中で、今後地域の担い手の不足が懸念されております。戸別所得補償制度の本格実施を契機に、将来を見据え、本県農業、農村を継承していく担い手の確実な育成が必要であるということでございます。こういった認識のもとに方向性を探ってみたいと思います。

 目標と書いてございますが、農業生産の6割を、主たる担い手が担う生産構造にしていきたいと考えてございます。特にも青年農業者などを重点的に支援し、認定農業者8,500経営体を確保するということでございます。最も本県の農業生産が多かったのは、昭和60年前後でございましたが、このあたりの就業人口構造に再び持っていければいいなということでございますが、このグラフに示したものは、青が2010年の年齢階層別の人口でございます。今のトレンドのまま減少傾向を続けていくとすれば、真ん中の赤い状態になるであろうと推察されてございます。グラフの下には数字も書いてございますので、後ほどごらんいただきます。これを何とか緑の姿に持っていきたいというのが目指す姿なのかと思ってございます。赤い点線で囲んでございますが、この部分を人数的にも補強しないと、岩手県がかつて持っていた3,000億円を超えるような農業生産構造にはなかなか持っていけないのではないかというように思ってございます。

 二つ目に、集落営農組織の育成について御説明いたします。未加入者の受け入れですとか、小規模な集落営農組織の統合等を促進するということでございまして、集落営農組織の規模拡大、法人化を促進し、100法人の確保を目指していきたいと思ってございます。現在、集落営農組織で法人化されたものは58組織ございますが、10年後には100組織まで持っていきたいと。あと法人化していないのですが、任意組織の集落営農組織につきましては、現在481あるものを400に。これは、数字が下がるのですが、統合なりする中で、より規模の大きい集落営農に再編していきたいということを込めた数字でございまして、最終的な集落営農組織の数は500ということを目標に進めたいと考えているものでございます。

 それから、三つ目に多様な担い手として企業参入を促進と書いてございますが、近年、経済危機の中で、建設業ですとか食品産業等が農業参入してきております。一昨年の12月に農地法が改正されたことなどもありまして、それが追い風になって、現在78社が企業参入してございますが、10年後には180社程度まで参入を促進させていきたいと考えてございます。

 今申し上げたとおり、目標として認定農業者を8,500経営体、育成していきたいと考えてございますが、経営体を育成するためにはどういう形で認定農業者を誘導していくかというものを模式化したものでございます。一番下が一般農家でございますが、この方々の意欲ある農家が認定農業者になっていただくとか、またそこの子弟の方々が新規就農者としてトレーニングを踏んで、いずれは認定農業者になると。それから、企業参入をしていただいた農業法人についても認定農業者になっていただくというようなことでございまして、こういう形で現在の8,332経営体を8,500経営体として維持していきたいということで体系図にまとめたものでございます。

 施策体系としてございます。基本的な考え方でございますが、関係機関、団体が一体となって地域協働の視点で担い手育成対策を実施していくということでございまして、目指す姿として、認定農業者、集落営農組織が農業生産の約6割を担う生産構造を目指してまいります。それぞれの役割を認定農業者、集落営農組織、新規就農者、農業参入企業、認定農業者候補者等々で書いてございまして、認定農業者のところだけまず申し上げますが、販売額1,000万円以上を目指すような認定農業者を育成してまいりたいと。先ほどの農業構造を維持していくためには、8,500経営体を育成し、そして1,000万円を目指していく。それが本県の農業生産の向上につながるものと考えております。以下は、後ほどごらんになっていただければと思います。

 まず、認定農業者の育成方策でございますが、先ほど申し上げたとおり、1,000万円以上を目指す認定農業者を重点的に支援しますということで、あわせて新規就農者200人、農業参入企業10社を毎年確保していくということで、先ほどの目標に近づけていきたいということでございます。特にも青年層が薄くなってございますので、青年農業者の支援を強化してまいるということでございますし、あとは最近の参入企業に対しては、ワンストップ支援ということで、企業が1カ所のところで相談に乗れるような体制を構築しまして、いずれは認定農業者へ誘導していく。そして、8,500経営体を維持、確保していくというようなことで進めてまいりたいと思います。

 下のほうにポンチ絵がございますが、縦軸に経営の高度化、横軸に経営規模の拡大をとりまして、段階別に押し上げていくというようなことを模式的にお示ししたものでございますので、後ほどごらんいただければと思います。

 新規就農者の育成方策でございますが、新規就農者については増加傾向にございます。下のほうに表がございます。表1と書いてございますが、新規就農者、平成17年から平成21年までの数値を入れてございますが、平成17年の143名から、平成21年では251名ということで、毎年新規就農者がふえているということでございまして、明るい材料でございます。

 こうした方々を核としながら進めてまいりたいのですが、特にも注目していただきたいのは、そういった新規就農者の定着率が高いということでございます。平成17年は83.8%、平成21年は95.2%ということになっていますが、就農して着実に農業に励んでいただいているということは喜ばしいことではないかと思ってございます。

 特にも今後、力を入れる分野でございますが、水田につきましては、経営継承者とオペレーターの確保であると思ってございますし、畜産分野につきましては、経営継承者の確保とコントラクター等の設立支援。特にも力を入れたいのは園芸分野でございまして、なぜ園芸分野かといいますと、下の表2をごらんになってください。分野ごとの参入者数を書いてございまして、園芸が415人と一番多くて、42.8%となっていまして、園芸につきましては比較的入りやすい分野だということでございますし、地域にある施設とか資源を使ってやりやすいということでございますので、これに特にも力を入れていきたいと考えてございます。

 次に、農業参入企業の育成方策でございますが、農業参入企業は、農地法等の改正によりまして、全国的にも本県は多いと言われてございます。ただし、参入した企業の農業部門の収支は非常に厳しいと言われてございまして、1割程度が黒字で、残りは赤字だというように調査結果が出てございます。しかしながら、8割以上が農業部門を継続、拡大したいという意向を持ってございますので、今後とも多様な担い手として位置づけて参入を支援してまいりたいと考えてございます。ただ、地元の企業を中心にと考えてございます。地域の連携ですとか、地域活性化も期待しながら、地域企業の参入を期待するものでございます。企業につきましては、企業が持っている経営ノウハウですとか、販売ネットワーク、こうしたものを使っていただきながら、本県の抱えている問題である、耕作放棄地の解消ですとか、6次産業化、多角化に向けても貢献していただきたいと考えてございます。下にはイメージ図をつけてございます。

 次に、集落営農でございます。集落営農組織は、発展段階の低い組織もございますけれども、個々の課題に応じて農業機械の合理化ですとか、法人化などを進めながら、経営体質の強化に向けた支援を実施してまいりたいと考えてございます。土地利用型志向の組織につきましては、規模拡大、小規模組織の統合、それから合意形成、共同利用機械の整備等を進めて底上げを図ってまいりたいと考えてございます。

 多角化志向の組織につきましては、加工部門ですとか、園芸部門の導入を促進してまいりたいと考えてございまして、現在、539組織ございますが、10年後には、これを法人化、任意を含めて500経営体に再編していくような取り組みをしたいと考えてございます。下の図に経営の高度化、そして経営規模の拡大に沿った段階的な支援の姿を示してございます。

 最後のページになります。販売額規模別に見た農業生産の構造と書いてございまして、左側が、現在の農業構造のイメージととらえていただければよろしいかと思います。それから右側が、将来の姿をこういう形にしたいということでございます。

 今まで説明したとおり、大型化がどんどん進んでいまして、てっぺんがとんがった状態になってございます。しかしながら、依然としてすそ野は非常に広い状態で、この層が厚い形になってございます。それを将来的には、本年度から実施される農業者戸別所得補償制度を下支えにしまして、台形型の形に持っていければいいのかなと。できるだけ低い層から中間層へ、中間層はさらに高い層へというような形で持っていくことによって、認定農業者の形も、もう少し丸くといいますか、より充実した形にしますし、集落営農組織も、より力強い組織に再編させていければいいのかなということでございます。

 箱書きで重点目標を書いてございますが、1,000万円以上を目標とする経営体への重点支援、青年農業者への重点支援、6次産業化支援、企業のノウハウ、ネットワークの活用といったものを総合的に展開させてもらいながら、何とか生産構造のもっと強い形につくり変えていきたいということで考えております。以上で説明を終わります。

○新居田弘文委員長 説明ありがとうございました。ただいまの説明に対し、質疑、意見等はありませんか。

○工藤勝博委員 大変、現状を踏まえた、そして長期的な10年先を見据えた営農計画、まさにそのとおりだろうと思います。そういう中で今、現実に農家の実態、高齢化も含めて意欲がかなり低下しているというのもあります。方向性は大変理解できますけれども、今日までの景気もそうですけれども、農産物の価格低落デフレですね。これがさらに進むとなると、規模拡大した農家もこの先どうしようかという現実もあります。しかしながら、それを踏まえて、また新たな支援対策をとらなければ岩手の農業も発展はないだろうと思います。そういう中で今、一番懸念されているのはTPPの問題、自由化の問題も含めて、本当に岩手で食糧生産、食糧基地としての構築をどうするかだろうと思います。担い手も含めて、最後のページにありましたけれども、まさにそのとおりだろうと思いますけれども、もっと具体的な形で、例えば3年間なら3年間はこういうことをやりますよということも必要ではないかと今直感的に感じました。そういうことを含めて、さらに具体的な提案があればお聞きしたいと思います。

○徳山農政担当技監 今、工藤勝博委員からお話がありましたとおり、長期的な方向はこのような形でございます。これを具体的に肉づけさせるために、現在、いわて県民計画の2番目のアクションプランという形で、当面4年間の実施方針のようなものをつくっていますので、その中で具体的な担い手対策なり、あるいは産地育成対策というものを出していきたいと思っております。

 やはり担い手、若い人を入れていくというのが至上命題だと思っておりますので、このところをどのように効果的な施策を組めるかということで今、検討しているところでございます。

○工藤勝博委員 ありがとうございました。実は私は、きのうも園芸をやっている方の話を聞きました。規模は拡大したいのだと。そして、当然雇用も含めて継続してやっていきたいと。そういう中でも、資金的な面も含めて、やりたいのだけれども当面そういう壁もあるのだということがありました。例えば、県のほうではこれぐらいの事業がありますよと言いながらも、市町村の段階になると、それに合わせた支援がなかなかできないということで、途中で行き詰まってしまうと。意欲はあるのだけれども、その辺も何とかならないのかという話を聞きましたし、私の地元で、以前の強い農業づくり資金でしたか、それで規模を拡大した農家は、去年のあの条件の悪い中でも、最高益の今までにないくらいの収入を得ることができたという実際の農家もいるのです。そういう方も含めて、決して暗い話ばかりではなく、そういう一つのモデルもありますので、その辺をきめ細やかに触れてもらえれば、これからまた担い手の、若い人、新規就農者もやってみるという気持ちになるのではないかと思います。例えば具体的な方向性を示してもらえればいいのかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○新居田弘文委員長 これに答弁は要りませんか。(工藤勝博委員「はい」と呼ぶ)

○工藤大輔委員 具体の内容のものについて、特にも県内の独自の取り組みというのが非常に大事だと思いますが、例えば畜産関係においても、県が定める制度の関係で、参入がしやすい、しづらいというところもあると思います。岩手においては十分のような形で今のところやっていますので、例えば県北を中心にブロイラー産業なども盛んになって、そしてまた最近では養豚業なども入ってきているというような中で、そういった拡大等も進んでおりますが、他県に負けないで、ぜひ岩手でやりたい、また岩手であれば参入しやすいというような、これは企業の農業進出もそうですが、そういった形の制度というものも他県とも比較をしながら、そういった中で十分に盛り込んでいっていただきたいと思いますし、それらの見解についてお伺いをしたいと思います。

○千田担い手対策課長 ただいま工藤大輔委員より、畜産を例に挙げて、参入できるような形をつくってほしいという質問があったのですが、センサスの詳しい結果、作目ごとの畜産部門ですとか、園芸ですとか、米ですとかというもののデータにつきましては、5月ごろに公表されて、私どもも知ることになるわけでございますが、それを見まして、検証を加えまして、参入状況などもわかるはずでございますので、解析した上で、本県としてどういう形が望ましいのか検討させていただきたいと思います。

○新居田弘文委員長 よろしいですか。ほかにございませんか。せっかくの機会ですからどうぞ。

 (「なし」と呼ぶ者あり)

○新居田弘文委員長 ないですか。ほかになければ、これをもって農業の担い手の確保・育成について調査を終了いたします。

 この際、執行部から平成221222日から平成23年1月2日にかけての大雪、暴風、波浪等による農林水産業関係の被害状況と対応について外3件について発言を求められておりますので、これを許します。

○小岩企画課長 それでは、ただいまお話がありました平成221222日から平成23年1月2日にかけての大雪などによります農林水産業関係の被害状況と対応につきまして、お手元の資料に基づきまして御説明いたします。

 今回の被害は、3度にわたる大雪、暴風などによるものでありまして、その総被害額は約762,000万円となっており、特にも沿岸、県北広域振興局管内での被害が大きくなってございます。二重丸の総被害額の表のところですけれども、農業関係が9億2,200万円余で、うちパイプハウスや畜舎などの農業施設の破損が7億9,600万円余と最も大きくなっております。

 次に、林業関係ですけれども、6億200万円余で、シイタケ栽培施設などの破損や県有林などの倒木が主な被害となってございます。

 次に、水産、漁港関係についてでありますが、609,500万円余となっておりまして、今回の農林水産業被害の約8割を占めております。そのうち定置網や養殖施設の破損などが481,700万円余、漁港施設の破損などが127,800万円余となっております。

 この総括表の下ですけれども、(1)は1回目の災害ですけれども、1222日から23日によるものでありますが、調査率は95%から100%とほぼ固まってきてございます。ここでも水産関係が大きく被害が出ておりまして、水産関係の漁船転覆、定置網、養殖施設の破損などが12億円余、漁港施設の防波堤の傾斜などが1億3,000万円余となっておりまして、トータルが145,800万円余となってございます。

 次に、(2)の1224日から26日の大雪によるものでありますが、調査率は96%から100%となってございます。トータルが7,500万円余ということで、被害が出てございます。

 最後になりますけれども、(3)の1230日から今月2日の大雪、暴風、波浪によるものでありますが、この被害が最も大きくなっております。調査率ですけれども、70%から95%となっておりますが、農業関係は9割以上になってございます。林業関係ですけれども7割程度の状況です。水産、漁港関係ですけれども、水産関係が8割程度、漁港関係が7割程度の進捗となってございます。水産関係なのですけれども、漁船転覆ですとか定置網の破損、養殖施設の破損などが361,600万円余となってございますし、防波堤の破損、倒壊、消波ブロックの破損などですけれども、114,700万円余で、トータルが608,700万円余となってございます。

 ここに記載はしてございませんが、平成になってからを見ますと、低気圧等による大雨、暴風、波浪、今回と同じような被害で見てみますと、順位でみますと4番目となっております。一番大きかったのが、平成14年7月の台風ですけれども、182億円、次が平成3年2月の低気圧で109億円、次が平成1810月の低気圧で84億円に次ぐものとなってございます。

 次のページをお願いいたします。これまでの対応状況についてであります。まず、被害状況の現地調査といたしまして、1月7日には知事、農林水産部長などが宮古市、山田町、釜石市を訪れまして、宮古地域の漁協組合長などから、被災した養殖水産物、資材などの廃棄物の処理、あるいは養殖施設、定置網の復旧、あるいはホタテガイなどの種苗購入などの復旧に向けた支援などにつきまして、要望をちょうだいしております。また、山田町山田漁港における漁船転覆、釜石市白浜(鵜住居)漁港の被害状況を調査してございます。

 次に、上野副知事、農林水産部副部長などが、同じく7日でありますけれども、一戸町における鶏舎被災状況、洋野町種市漁港における魚市場被災状況、久慈市横沼漁港における臨港道路などの被災状況などを確認してございます。

 次に、(2)についてでありますが、年末年始における被災情報収集体制の整備と、先月、1228日に整備いたしまして、年明け後につきましても、災害が相当規模になると見込まれました沿海市町村、漁協を含む連絡体制を整備するとともに、被災漁業者などに対する指導、相談体制を整備いたしております。

 また、(3)の国への情報提供についてでありますが、総合防災室を通じまして、消防庁のほうに県全体の被害状況を定期的に報告してございます。なお、消防庁では、本県の報告を受領の都度、内閣府の防災担当のほうに報告をしてございます。イですけれども、当部におきましても、特に被害が大きい漁港施設の状況につきまして、今月2日に水産庁に報告をしておりますし、この日以降につきましても、農林水産関係の被害状況につきまして、それぞれの関係省庁のほうに定期的に報告してございます。

 (4)の共済金などの早期支払い要請についてでありますが、まず、漁業共済組合に対して、補償金の速やかな支払いの要請をしてございますし、農業共済組合に対しまして、共済金の早期支払いに向けた体制等の指導をしてございます。ウですけれども、岩手県森林組合連合会に対しまして、保険加入者の損害てん補手続の支援等につきまして指導を行ってございます。

 (5)についてでありますが、金融機関に対する円滑な資金融通の協力要請を今月11日に行うとともに、(6)に記載のとおり、13日からは団体指導課、広域振興局などに被災者向け相談窓口を設置いたしまして、被災した農林漁業者からの相談に対応してございます。また、日本政策金融公庫では、14日から盛岡支店などに相談窓口を設置してございます。

 次に、3の復旧に向けました対応策の検討状況と主な被害への対応方向についてであります。1のアについてでありますが、農林水産関係被害に係ります連絡調整、情報共有、復旧に向けました対応策などの重要事項を協議するため、今月5日に部内に農林水産部災害対策会議を設置いたしまして、同日第1回目の会議を、そして第2回目を1月13日に開催いたしまして、被害の情報共有のほか、復旧に向けました対応策を検討、協議いたしております。

 今後におきましては、丸の三つ目ですけれども、激甚災害指定なども見据えまして、国の動きや他道県の被害状況などの情報収集、確認などをしているところでございます。

 また、エですけれども、特に被害の大きい水産関係被害に対応するため、1月6日には、県と水産関係団体によります岩手県水産関係災害対策会議を設置いたしまして、この会議におきましても、被害状況の情報共有と早期の復旧に向けた取り組みなどにつきまして検討、協議をしているところでございます。

 (2)の主な農林水産被害への対応方向についてでありますが、農業関係につきましては、パイプハウスなどの農業施設につきましては、農業者が加入する農業共済で補償する形で進めたいと考えてございますし、畜舎倒壊や家畜の死亡につきましては、農業共済やブロイラー会社が加入する保険等での補償を考えてございます。

 また、生乳廃棄被害につきましては、全農県本部が独自の互助制度を持ってございまして、この制度に基づく補償を今検討中でございます。

 次に、イの林業関係につきましては、シイタケ栽培用ハウスなどにつきましては、事業者が加入する保険などでの補償、林道施設につきましては市町村の維持管理で対応、大雨による林地崩壊につきましては、県単治山事業、国庫治山事業での復旧を現在検討してございます。また、森林被害につきましては森林国営保険、既存の国庫補助事業での対応を考えております。

 次のページをお願いいたします。水産、漁港関係についてでありますが、倉庫ですとか荷さばき施設などの水産施設、漁船につきましては、基本的には所有者が対応することと考えてございます。漁具被害につきましては、特に定置網の被害が報告されておりますけれども、破損した網につきましては、地域によっては別に所有いたします替え網により復旧、被害が大きかった定置網につきましては、既に網を回収し、おおむね今期の操業が終了してございます。なお、定置網の整備には多額の費用が見込まれますが、現状では強い水産業づくり交付金の対象にはならないということですから、現時点では融資制度の活用が考えられます。

 養殖施設の被害のうち軽微な破損につきましては、自力復旧で対応済みでございますし、自力復旧できないほどの漁場全体にわたる被害につきましては、地元と協議を進めながら、復旧対策を検討しているところでございます。

 ワカメ、コンブなどの水産物につきましては、相当規模の被害が見込まれておりますけれども、現在も被害状況を調査中でありますが、漁業共済に加入している場合には、補償が受けられます。ただし、これは共済金の支払いにつきましては、漁期の終了後になるというふうに聞いてございます。

 漁港施設被害につきましては、被害箇所などの測量、調査を実施するとともに、復旧に向けた災害査定が早期に行われるよう国に要請してございます。なお、防波堤が倒壊いたしました白浜(鵜住居)漁港につきましては、荒天時の漁船係留などにつきまして、非常に危険なものですから、漁協や漁業者に対しまして、大槌漁港などへの緊急避難などにつきまして指導していくとともに、北防波堤の早期復旧を、現在検討しているところでございます。

 エの融資制度の活用についてでありますが、基本的に農林水産業全般に対応することができます農林漁業セーフティーネット資金、あるいは農林漁業施設資金がありまして、こういった制度資金の活用につきまして、13日に設置いたしました団体指導課なり広域振興局の窓口におきまして、相談に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

 4でありますけれども、水産、漁港関係に係ります激甚災害指定の可能性であります。特に被害が大きい水産、漁港関係の激甚災害指定につきましては、本県における被害額の調査、精査を現在進めておりますけれども、例えば鳥取県とか島根県、このような他県の被害状況も確認しながら、その可能性を現在検討しているところであります。

 なお、このペーパーには記載しておりませんが、既存の制度などで対応困難な復旧対策などにつきましては、国の交付金ですとか、県単独事業などの活用も現在、視野に入れておりまして、このような取り組みを通じまして、復旧、復興に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えてございます。以上です。

○小野水田農業課長 私からは、農業者戸別所得補償制度につきまして、先月末までに国が公表いたしました平成23年度の予算内示における制度の内容につきまして御説明申し上げます。

 まず、1の制度の概要についてでございますが、この対策は、販売価格が生産費を恒常的に下回っている作物を対象といたしまして、その差額を交付することにより、農業経営の安定と国内生産力の確保を図るとともに、戦略作物への作付転換によりまして、食料自給率の向上と農業の多面的機能の維持を目指すものとしております。

 対策の内容でございますが、この制度全体の予算額は、一部平成24年度の予算計上分を含めまして8,003億円となっております。参考までに今年度、平成22年度のモデル対策の予算額5,618億円と比較いたしますと、2,385億円の増となっております。

 この内訳といたしまして、まず今年度のモデル対策を自主的に継続する米の所得補償につきましては、定額部分に相当する所得補償交付金が1,929億円、変動部分に相当する米価変動補てん交付金が、平成24年度の予算計上分といたしまして1,391億円となります。さらに、新たに対象とする麦、大豆、ソバ等の畑作物の所得補償交付金が2,123億円となっております。また、主食用米以外の作物生産、いわゆる転作部分を支援する水田活用の所得補償交付金が2,284億円となっておりますが、このうち今年度のモデル対策においては激変緩和措置が講じられわけでございますが、この措置を発展的に解消する形で創設されました産地資金が481億円となっております。この産地資金につきましては、本県に対しまして159,400万円が内示されておるところでございます。この中には、先月、生産数量目標の減少を受けまして、1216日に実施した知事による緊急提案の内容を反映していただきました備蓄米優先枠分、1億8,900万円が含まれてございます。

 さらに、この制度の加算措置といたしまして150億円が手当てされておりますが、8月時点の概算要求後に措置された規模拡大加算100億円が、この中に含まれております。具体的な内容等につきましては、後ほど別紙1、2で御説明いたします。

 次に、今後の対応についてでございますが、県といたしましましては、農政事務所あるいは農業団体と連携しながら、速やかに地域に対する制度の周知を図るとともに、現地からの意見を伺いながら、実施体制の整備、特に産地資金の運用などを具体化し、農業者の方々の営農計画、これに支障が生じないように進めてまいりたいと考えております。

 スケジュールといたしましては、今月中に東北ブロックの説明会、あるいは県の説明会を国と連携しながら順次開催するとともに、来月にかけまして地域との意見交換会などを実施しながら、国との事前協議を進めてまいりたいと考えてございます。

 それでは、制度の具体的な仕組みにつきまして、資料に基づき、かいつまんで御説明いたします。2枚目のA3判の資料をお開き願います。

 この資料の一番左側の上段の部分、米の所得補償交付金についてでございますが、本年度のモデル対策とほぼ同様の仕組みとなっておりまして、主食用米の生産販売に対しまして、真ん中の棒グラフの濃い緑の部分、これが10アール当たり一律1万5,000円の所得補償交付金になります。また、上の赤い部分が、当年産の販売価格が左の標準的な販売価格を下回った場合に支払われる米価変動補てん交付金を示してございます。

 次に、上段真ん中の畑作物の所得補償交付金でございますが、これは新たに小麦、大豆、ソバ等の生産販売を対象といたしまして、グラフでいきますと下の濃い緑の部分が作付面積10アール当たり一律2万円の面積払い、すなわち営農継続支払いというものでございます。

 また、オレンジ色の部分は、これは右が数量で上が交付額ということになりますが、単収が増加すればするほど交付額が増すという、単収の増加に応じた数量払いという形で支払われる仕組みとなってございます。

 さらに、畑作物につきましては、真ん中から下段にかけて赤い点線で囲んだとおり、各品目ごとに農産物の検査の等級などに応じて品質加算が支払われることとなっております。したがって、こうした畑作物につきましては生産性を高める取り組みによって、この交付金のメリットが多く生じてくる、そういった制度設計となってございます。

 次に、上段右の水田活用、検査事業に係る所得補償交付金でございます。これは、食料自給率の向上に向けて、水田における麦、大豆、飼料作物や米粉、飼料用米などの戦略作物の生産に応じて10アール当たりの定額で交付される、そういった仕組みとなっております。これに加えまして、先ほど申し上げた新たな産地資金の創設ということで、地域の実情に応じて、麦、大豆等の戦略作物の生産性向上の取り組みですとか、地域振興作物、さらには備蓄米の生産の取り組みに対して支援措置が講じられたところでございます。

 産地資金の予算額につきましては、概算要求時430億円でございましたが、これに加えて米の生産数量目標の配分、いわゆる減少に伴う特例措置といたしまして、先ほど申し上げたような備蓄米の優先枠に応じた配分など、51億円が追加されて481億円、こういった内示の仕組みになってございます。

 次に、左側の下のほうに参りますが、この制度の加算措置についてでございます。まず、農地の面的集積による規模拡大に対しまして、10アール当たり2万円の規模拡大加算の措置が講じられてございます。さらに、再生利用加算ということで、畑の耕作放棄地に対して麦、大豆やソバなどを作付した場合に、平地では2万円、条件不利地では3万円の加算がなされることとなっております。さらに、集落営農の法人化の取り組みに対して40万円の事務費の助成といったような仕組みが講じられてございます。

 真ん中の下段は先ほど御説明したので省略いたします。

 右側の下段でございます。交付金の交付スケジュールでございますが、モデル対策と同様に6月までが申請という形で、3月までに制度内容の周知を図ったうえで4月から6月にかけて、交付申請書あるいは営農計画書などの受け付けが進められてまいります。この申請に基づきまして8月以降交付金の支払いという形でございますが、特に今年度のモデル対策と比較しますと、いわゆる畑作物の営農継続支払いあるいは数量払いといったものが、平成23年度新たに追加されたということでございますし、また、米の関係の補てん交付金でございますが、定額部分緑の部分の所得補償交付金につきましては、今年度のモデル対策と同様に、本年におきましては年内の支払いという形でございましたが、米価の変動補てん交付金、いわゆる変動支払いにつきましては、今年度モデル対策は3月までの支払いということでございますが、本格実施の平成23年度においては、3月までの相対価格の平均に基づき支払われるということで、支払いについては平成24年の5月、6月といった形が、モデル対策の変更点でございます。

 右側の一番下にありますとおり、関連支払対策といたしまして、中山間地域への直接支払いの交付金、さらには農地・水保全管理支払交付金及び環境保全型農業直接支払支援対策、こういったものが講じられたものでございます。

 次のページ、別紙2をごらんいただきたいと思います。別紙2につきましては今、御説明した制度に基づきまして、本県における作物別の10アール当たりの単価につきまして、未定のところが多いわけですけれども、現行のモデル対策と比較したイメージ図として作成したものでございます。左側が平成22年度のモデル対策、右側が23年度の戸別所得補償制度という形になっております。

 上から参りますが、まず主食用米につきましては、平成22年度のモデル事業の定額部分1万5,000円に加えて、3月までに支払う変動部分、その部分がございましたけれども、平成23年度におきましても、米の所得補償交付金、さらには米価変動補てん交付金によりまして同様の対策が措置されてございます。

 次に、戦略作物でございますが、麦、大豆につきましては、平成22年度は国から認められた本県の単価調整によって、全国統一単価の3万5,000円に、本県ならではの1万円の加算といった形。さらには、地域段階における激変緩和措置というのがございまして、トータルで4万5,000円以上となったところでございます。

 平成23年度の右側につきましては、全国統一単価の3万5,000円に加えまして、このたび創設された産地資金において、地域の実情に応じての加算措置が講じられるということでございます。さらに、畑作物の所得補償交付金といたしまして、現在の本県の平均単収から試算しますと、2万1,000円程度ということでございますが、これは収量に応じて増額されるという仕組みでございます。現在の本県の単収から見ますと5万6,000円程度の交付単価の計という形になります。

 次に、飼料作物でございます。飼料作物につきましては、平成22年度は単価調整によって減少分があったわけですけれども、この部分が全国統一単価になるということで、3万5,000円プラス産地資金という形になります。

 また、新規需要米米粉あるいは飼料用米につきましては、平成22年度と同様に、8万円プラス、地域によっては産地資金での加算という形になります。

 さらに、ソバ、菜種、加工用米についてでございますが、同様に2万円プラス産地資金となります。このうち畑作物のソバ、菜種につきましては、所得補償交付金の部分で2万円が加わり、4万円以上の交付単価になると見込まれております。

 最後に、その他作物のところでございますが、平成22年度は本県の単価調整によって、地域振興作物それからそれ以外という形になりましたが、平成23年度においては、この辺につきましてはすべて産地資金での対応ということで、この産地資金によりまして、地域の実情に応じて地域の振興作物といったようなものに重点化しながら、単価を今後決定していくという形になります。

 加えて右側の一番下の平成23年度の部分のところにだけ加えておりますけれども、平成23年度の対策として、備蓄米の優先枠という形で、備蓄米を生産した農家に対しては、産地資金から10アール当たり1万5,000円の、いわば米の対策の定額部分1万5,000円に相当する部分を産地資金で手当てをしていただいたといった形で、本県に対しての配分がなされているところでございます。

 いずれにしましても、右側の紫の部分の産地資金、これから県の統一単価、あるいは地域独自の単価という形で、今後もこの産地資金の活用について、理解の詰めを進めてまいりたいと考えてございます。以上で御報告を終了いたします。

○阿部整備課長 岩手県初のナラ枯れ被害の発生について、お手元の資料で御報告いたします。

 まず、ナラ枯れ被害の仕組みと特徴について御説明いたしますので、恐れ入りますが、2ページ目をお開き願います。ナラ枯れ被害とは、体長5ミリの甲虫でございますカシノナガキクイムシが、樹木の通水障害を引き起こし枯死させる菌ナラ菌と申しますが、これを媒介、伝播させることによって起こるものであり、キクイムシの食害で枯れるのではなく、ナラ菌の繁殖によって樹木が枯れるという被害でございます。

 ナラ枯れ被害のサイクルを下の絵で示しておりますが、まず左側、6月から7月に枯れたナラから成虫が飛び出し、雄が健全なナラに飛来して穿入します。その際、雄は集合フェロモンを出し、多数の成虫が集まり、集団で加害するとともにナラ菌を繁殖させます。このため、樹木が一、二週間で急激に枯れるということになりますし、またその中で幼虫が越冬し、翌春にまた成虫として飛び出すというサイクルになっております。

 ナラ枯れ被害の特徴を右側にお示ししておりますが、まず、ミズナラが最も枯死しやすく、カシワ、コナラ、クリの順に被害が受けやすい。また、小径木より大径木、樹幹の上部より地上から2メートルくらいの下部に被害が集中し、標高が500メートル以下の被害が多い傾向にございます。

 下に、また全国の被害状況でございますが、平成21年度はオレンジ色で示すとおり、日本海側を中心に2府21県で発生し、主な被害地は山形県、愛知県、新潟県などとなっており、さらに平成22年度は黄色で示すとおり、本県を含め5都県で新たに確認されたところでございます。

 隣県の状況ですが、秋田県では平成18年度、宮城県では平成21年度、そして青森県では本県と同じく昨年12月に被害が確認されていたところでございます。

 それでは1ページ目にお戻り願います。被害の状況でございますが、東北森林管理局において、昨年9月17日に奥州市若柳地内の国有林、下の地図で示すとおり、胆沢ダムの下流域の急傾斜地におきまして、ナラ類の枯損木を発見し、森林総合研究所に鑑定を依頼していたところ、12月8日、カシノナガキクイムシによりナラ枯れ被害による枯損と判定されたところでございます。東北森林管理局では、被害木を、成虫が羽化脱出する前までに駆除を実施するというふうに伺っております。

 なお、県では民有林を対象に、昨年8月から12月にかけて全県の一斉調査を実施いたしましたが、民有林での被害は確認されなかったところでございます。

 県の対応状況でございますが、昨年策定いたしましたナラ枯れ被害対策の基本方針及び初動対応マニュアルに基づき、以下の対策を実施しているところでございます。

 これまでの対応といたしまして、奥州市での発生を踏まえ、県南広域振興局において、昨年1221日、国有林、市町村、関係機関で構成する地区ナラ枯れ被害対策連絡会議を開催し、監視体制の強化と初動体制を再確認したところでございます。また、本年1月13日に全県を対象とした県ナラ枯れ被害対策連絡会議を開催し、市町村や関係団体の協力を得ながら、枯損木情報の提供や注意喚起を確認したところでございます。

 今後の対応でございますが、雪解け、芽吹きにより被害が確認できる今春5月に、再度今回の被害地周辺の民有林の詳細調査を実施するとともに、8月には県南広域振興局管内に重点を置きながら、県内一斉調査を実施してまいる考えでございます。今後とも国有林や市町村等の関係機関と連携しながら、早期発見、早期駆除により被害の拡大防止を図ってまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。

○菅原競馬改革推進監 岩手県競馬組合の発売状況等について御説明を申し上げます。

 最初に、平成22年度の発売状況でございますが、発売額の計画達成状況につきましては、平成22年度の岩手競馬の通常開催は1月10日で終了となりましたが、昨年の4月3日から1月10日までの124日間の開催の達成率は98.6%でございます。また、他の主催者の馬券を発売いたします広域受託発売につきましては101.0%でございます。

 それから、前年度比較でございますが、発売額につきましては1843,600万円で、前年度比が92.5%、入場者数につきましては、競馬開催場では305,677人、前年度比89.0%、それから総入場者数では123905人で、前年度比85.6%といった状況でございます。内訳につきましては、説明は省略させていただきますが、表をごらんいただきたいと思います。

 それでは2ページをお開きいただきたいと思います。岩手競馬経営の将来方向検討会議についてでございます。開催状況につきましては、1回目の会議は昨年の1126日に開催しておりまして、先月の委員会で説明をさせていただいております。

 第2回の会議でございますが、1222日に奥州市内で開催いたしまして、水沢競馬場の現地視察をあわせて実施しております。内容につきましては、1回目の会議を踏まえた岩手競馬の現状と説明の後、岩手競馬の課題とその解決方策について意見交換をいただいております。

 御意見はさまざまございましたが、主な意見を二つに集約しております。一つ目は、発売額、入場者数の確保に関するものでございますが、主なものとしましては、岩手競馬のプラスイメージの情報発信の取り組みを強化することが必要という御意見や、JRAとの相互発売は絶好のチャンスでありますので、全国を意識した魅力あるレースを提供することが必要との御意見。さらには、水沢と盛岡の競馬場の特徴を生かした体系的なレースの編成を考えることが必要などの御意見がございました。

 二つ目は、安定的に経営できる収支構造、事業体制の確立に関するものでございます。主な意見としましては、安定的な経営を考える上で、コストを他の主催者と比較して検討してはどうかという御意見のほか、二、三年後の運営可能な最低限の発売額のラインを前提として振興策等を検討してはどうかという御意見。そのほか5年後、10年後の将来の姿を描いて、その実現に向けてどのようなリスクや制約条件があるかを整理してはどうかといった御意見がございました。

 それから、今後のスケジュールでございますが、次回は1月24日に盛岡市内で開催いたしますが、馬主や調教師、騎手、厩務員など、厩舎関係者の代表4名の方々から、岩手競馬の現状を踏まえて今後の取り組み等について御意見をいただきまして、その後に岩手競馬の経営安定のための課題と検討事項について協議いただく予定としております。以上で説明を終わります。

○新居田弘文委員長 ただいま四つの報告がございました。これらを含めて、この際何かありませんか。

○平沼健委員 最初にお話がありました低気圧の被害についてお伺いいたします。

 昨年の1222日、23日に始まった低気圧災害、また年末年始にそれ以上の大変な被害が県内各地で出ました。農林水産業に限らず除雪作業とかの形で県の職員の方々が、年末年始にかかわらず出勤して、いろいろな形で働いていた姿を見て、本当にありがたく感謝した次第でございます。

 その中で私がお尋ねしたいのは、大雪、暴風、波浪等による農林水産関係の被害状況の対応について、特に水産について絞ってお尋ねしたいのですけれども、今説明がありましたとおり、この対応方法というのは伺いました。過去にいろいろな形で、津波にしても、あるいはこういう低気圧の大きな被害もありましたので、それに準じての対応ということかと思います。

 その中で、4ページにございますけれども、水産の被害というのは、定置網の大型、あるいは小型の定置網といいましょうか、そういうものの被害が本当に甚大だったというのが一つ。それから、養殖施設関係の被害。そういうふうに分けてお尋ねしますけれども、定置網については替え網があるからよかったというところも確かにあると思いますが、ほとんどは替え網すら持てないところが多いのです。今後、融資制度、制度資金を使ってということなのでしょうけれども、額が高くなるのです。その定置網についての、今後の支援の仕方と言ったらいいのでしょうか、何かメニュー的なものがないものかどうなのか。

 いつもこういう被害のときに話が出るのですけれども、保険といいましょうか、共済といいましょうか、そういうようなことが出てまいりますので、定置網は、大きさによるのでしょうけれども、年間で払う共済掛金が一カ統当たり年間600万円から800万円ということのようでして、なかなか対応できないというのが実態なわけです。

 その辺を含めて、これは津波等によっての被害もありましたし、保険に加入させるというか、していただくというか、そういうような形をとるためには、行政としても何らかの支援を考えられないものかどうなのか。定置網でも、施設については今のようなことがあるのですが、そこから得る生産物といいましょうか、そういうものについては、また別に保険があって、それには大分入っておられるということも聞いておりますが、定置網についての今後の対応をお聞かせいただきたい。

 それから、養殖が大変な被害でして、漁師の複数の方々の話を聞いてきたのですけれども、施設もそうだし、例えばカキとかホタテとか、こういうものが流れてしまって収穫できないということです。箱眼鏡で水の中を見ると、岩にすっかり傷がついて、海藻も何もどこにいったかわからないという状況が結構あるようでして、そうすると、共済金が出てくるまでの期間があるでしょうし、今すぐ生活に困るということが出てくるのです。そういう収穫というか、いそのものをとりにいくことがこれからあるにしても、そういうものがないわけですから、収入がないということになるし、そうするとそういうような方々に対する融資ということなのでしょうけれども、これは融資ですから、いずれ返す必要があるわけです。今までもこういう津波関係で、いろいろな被害を負って融資制度を受けてきた方々が、またさらに上乗せをして借りる。そうすると、水産業だけに限らず、後継者がなかなかいないわけです。そうすると、今回のその被害によって、もう水産というか漁業から離れてしまうというか、そういうことまで考えざるを得ないという場面が今出てきているようです。

 そういう生活支援も含めて養殖関係、今後これを検討するようなことがここに書かれております。早急にその辺のことも踏まえながら立ち上げていただきたいと思っています。以上、とりあえず二つについてお聞かせ願いたいと思います。

○寺島技術参事兼水産振興課総括課長 今、定置網が大変な被害だということで、それらに対応というお話ですけれども、確かに今、施設共済の加入は低い状況ではあります、通常の共済のほう。しかし、この間の津波被害によりまして、掛金の安い津波に対応限定のものがあって、それらの加入はふえております。このとき若干、それまで通常1カ統しか入っていないのが4カ統にふえてきてはおりますけれども、やはり掛金が高いというところで大変な部分があって、加入が進まない部分があります。

 それに変わる支援策というお話でありますけれども、これまでも平成18年の災害、その被害が30億円ぐらいあったと思いますけれども、そのときも制度資金の活用でやっておりました。それもやはりさっき説明でもありましたとおり、国庫の事業の対象にもなっておりませんし、また県単でも、漁協自営定置網あるいは周辺組合自営定置網となれば、いわゆる個人施設的な観点から見ての対応でありますので、そこら辺はやはり融資制度の活用でいくのかなと思っております。

 それから、養殖施設のほうでありますけれども、今、生活支援も含めてですけれども、その前の段階の施設の整備、そちらのほうに限って言えば、津波等と同様に、国の強い水産業づくり災害交付金あるいは県単の事業で対応できるのかどうか。今はまだ、はっきり被害の全貌がわかっておりませんので、それぞれ事業主体も、きっちりこういう形でというのを今まだ話し合いをしながら、概要だけで我々は今、積み上げで対策をとりたいと思っておりますけれども、そこら辺をもう少し聞きながら、どういう形でいくのか、それぞれ対応をチェックしていきたいと考えております。

○平沼健委員 ありがとうございます。まだ最終的な数字というか、特に養殖関係が出てきていないということのようですので、県に限らず国に関連することも出てくるかもしれませんし、各市町村との対応というか、そういうことも踏まえて、これはぜひ県が中心になって進めていただきたいと、このようにお願いをする次第でございます。

 それから、今の定置網の件で1点お尋ねしますけれども、岩手県に限らず全国でこういう被害を受けた県が大分ありますけれども、その辺も踏まえながら、国としての激甚災害指定といいましょうか、そういうことがこれから出てくるかもしれません。そうなったときに、今のまた定置の話に戻るのですが、定置が含まれていないのだと、そのようなことも聞くのですけれども、その辺はいかがなのでしょうか。

○寺島技術参事兼水産振興課総括課長 激甚災害についても、いろいろ被害の額、他県の状況や本県の状況を見て指定になり得るのかどうか、今詰めているところでありますけれども、お話がありましたように、定置は今、対象となっておりません。そこのところ沿岸を回ったときに組合長からは、それは指定になぜできないのだろうか、指定すべきではないかというお話もありましたので、そこら辺、まだ国のほうとも詰めていないところがありますので、その仕組みを聞きながら検討してみたいと思っております。

○工藤大輔委員 水産関係を中心に、先般の災害の関係について数点質問させていただきます。

 先ほど平沼委員のほうからもありましたとおり、定置網が激甚災害の要件に入っていないということで、定置網というのは、各漁協からすれば、年間の生産額の半分に当たり、あるいは7割、8割を定置で占めているというようなことで、定置がうまくいくかどうかによって年間の収益、漁協経営がうまくいくかどうかというほど大きい位置づけのものだというふうに理解をしております。

 例えばおかで言えば、田んぼや畑と同様な位置づけが、海で言えば、水産で言えば定置網なのだろうというふうに思います。田んぼが災害等で壊れた場合には、適切に原状復旧するというようなことで強い支援があるわけですけれども、こちらのほうはそういった形はない。融資制度ということで、これは県のほうでも例えば3年据え置き10年返済など、その返済等に当たっては、今日までもさまざま支援策を設けてもらってきておりますが、平成18年も同様の被害があり、3年据え置きでこれから返済が始まるというやさきに、また同じ被害をこうむってしまったというのが、今回の定置に関する事例だと思いますので、ぜひこれらについては激甚災害の指定に入ってくるような形で、他県ともさまざま連携しながら、要請活動等もしていくべきではないかという思いを持っていますが、それに対する所見をお伺いしたいと思います。

 また、災害は原状復旧だということですが、例えば野田村のホタテ等の今回の被害状況を見れば、大型のコンクリートブロックで養殖施設を維持しているわけでもない、打ち込みアンカーでもない、土のう方式なわけですね。ですから、外海に面している地域で、土のう方式で養殖をやるというのは、非常に災害を受けやすいというようなことが言えると思います。地域のほうからは、以前であれば国の制度への県の上乗せというのがあったけれども、ここ何年も前から7年か8年ぐらいになるのかどうか、それぐらい前から県の上乗せ2割というのがなくなってしまったということで、非常に手をつけにくくなってきているというのが現状だということであります。

 災害復旧は原状復旧というものが基本なのかもしれませんが、同じ復旧をしたのであれば、必ずまた数年のうちに同じ被害が発生するということが言えますので、原状復旧以上の何かそういった考えを持って、これから養殖業、特にも外海に面しているところでやれるものについては、そういった考えが必要になってくるのではないかと思いますが、それに対する考えもお伺いします。

○寺島技術参事兼水産振興課総括課長 定置網が激甚災害の指定になるように要請すべきというお話ですけれども、これについては、今のところは法的に養殖業はうたわれてはおりますけれども、入っていないので、今回こういう被害があれば、それについても内部でいろいろ検討してみたいと思っております。

 それから養殖施設、土俵でやっているところを、より強い施設にというお話です。これにつきましては、私たち、さきの津波のときもお話いただきましたけれども、災害に遭うたびに、より強い施設を整備して、それに耐え得るような形で生産していきましょうということで、これまでも国の交付金なり県単事業はそういう方針でやっております。そのときに共同利用施設であることが前提でございますので、そういう共同利用施設になるように漁協等に話を持っていきながら、今そういう促進をしてきております。

 そういう中で、土俵がすべて悪いわけではなくて、漁場の海底の形状とかいろいろなもので、やはり土俵でないとならないと。例えば斜めになっていたり、大きな石があったりしてコンクリートブロックがきちんと定着できない、あるいはスーパーアンカーを打ち込めないような海底もありますので、そういうところについては土俵でしかやれない部分もございます。漁業者もそこら辺は土俵を多く入れて、当然お金はかかるわけではありますけれども、多く入れることによって施設の強度を増したり、ロープを太くしたりして対応しているわけでありますけれども、そういうところ、どうしようもないところは別にして、できるだけ災害に強い施設にしていきたいと思っております。そういう形で進めていきたいと思っております。

○工藤大輔委員 わかりました。一層の取り組みを期待したいと思います。

 また、今回の災害の調査、民主党県連と民主党・ゆうあいクラブのほうで、2日間に分けて調査を行ったところでありますが、そのときも漁港施設等を見て、例えば普代村の太田名部漁協には、11.8メートルの高さの防潮堤ですか漁港施設になっているのですが、それを越えて波が、海水が漁港施設の構内のほうに落ちてきたという状況から被害が発生すると。12メートルを越えるというのは相当な規模だったのだということが理解できるわけですが、これまで県内の漁港施設を見ると、当然一定の基準の中で整備しているわけですが、ただ、しけ等の被害を受けやすいような、まだまだ整備不足であるという形の漁港であると感じております。

 ただ、今の計画に県全体の漁港をすべて整備するというのがあるわけですけれども、限りある予算のことを考えると、市町村とも話を詰めて、本当に安心して係留できる港を幾つかつくっておかなければ、今回のように12メートルの波が来るようなことがあって、そこで船をとめにくい、とめられない、あるいは避難港に指定されているにもかかわらず、避難港で係留できていないと避難港であっても危ないのだという状況が、ここ数年10年に1度というよりも、3年に1度のペースぐらいでも来ているのが実情だと思いますので、今後、漁港の整備に当たってはさらに検討を加えながら、また早急な対策を講じていただくように要望したいと思うのですけれども、所見をお聞きして質問を終わります。

○佐々木水産担当技監兼漁港漁村課総括課長 ただいま委員からお話がありましたように、県内の漁港111港あるわけですが、その中で安全に係留できる港というのが約4割程度という状況でございまして、残りの6割につきましては他港に避難しなければならない状況になってございます。いまだ整備が不十分な港が市町村営の港を中心にございます。

予算的にも現在、県の予算も市町村の予算も厳しい状況でございますので、拠点となるような港について、ただいま重点的に整備をしているところでございます。一層効果的、効率的な整備ができますようにやっていきたいと思ってございます。

○工藤大輔委員 今、4割という数字を出されて答弁をいただきましたが、恐らくその4割の中でも漁業者から見ると、特に今回のようなしけであれば全く安全に係留できていないというのが実態だったのだろうと思います。当日の写真等を見させてもらえば、波が来れば港の形がもうないのです。すべてもう海になっているのです。一部にしか漁港の施設、コンクリートが見えないというようなことがありますし、例えば港湾施設である、既存で言えば小港湾の八木の北と南で漁港施設としても使っているわけですが、小港湾でもそのような状況であったと。漁船漁業者は、寝ずの番をしながら年末年始を迎えたというのが実態であります。港湾のことになれば、これは県土整備部ということになりますが、利用の実態はそのような形になっていると思いますので、さらによろしくお願いしたいと思います。

○熊谷泉委員 私のほうからも低気圧の関係で何点か。

 私も沿岸広域振興局に調査に行ってきましたが、既に平沼委員のほうからも質問がありましたが、現地で言われたのは、定置網の復旧に対して、1カ統1億円以上かかるということで、漁協としても平成18年の最初から始まったところに再度ということで、4月から定置網の垣網というか、そういう設置をする普通の流れになっているのですが、今の被災の調査からいって、年末の30日から2日までの被害調査というのは、調査率70%から95%ということになっていまして、この辺がどの程度の、いつの時期に大体終了する見込みなのか。定置網に関しては、被害はもうある程度固まってきているというふうに思いますが、その方々が言われるのは、どうしても今までの融資制度では、交付以上の投資をこれからしていいものかどうかというお話があるわけです。

 先ほど来、激甚災害の対象にならないということで、何らかの県あるいは国の助成がなければ、今までのような融資だけでは、改めて定置網を設置すること自体考えなければならないというようなお話でありました。その辺の被害をどの程度、いつで区切って対策を練られていくのかが一つ。

 二つ目は、昨年サケが不漁で、せっかく海水が下がったところにクリスマスの被害を越して、新たに定置網をやったら、それが裏目に出て全部だめになったという本当に気の毒な状態なわけですが、生活支援を含めてどうやられているのか。養殖の方々は、野田村のホタテなどは大体2年たたなければ収入が上がらないということで、ある意味、あすからもう売るものがなくなったということだと思うのです。これを2年間かけて生活支援をしていかなければ、これはもとの状態に戻らないと思います。共済は早期に出されるように要請はしているようですが、その辺の再度浜の対策を長期にわたって2年、3年かけないと原状復旧はできないと思いますが、養殖施設の復旧も当然漁家の方がやるわけでございますが、ある意味、公共事業的なものをそこに入れていかないと浜は再生できないのではないかと思いますが、その辺のお考えを。

 あとは、昨年の津波によって、ほとんど網とか何かは産業廃棄物の処理扱いになるのですが、今回も恐らく浜の人たちは引き揚げて広げてみても、もう網目が狂っていてほとんどだめだということで、全部廃棄物ということでありますが、沿岸、県北のほうの廃棄物処理をどのようにされるのか、まずその辺をお伺いいたします。

○寺島技術参事兼水産振興課総括課長 定置網のほうですけれども、現在の調査率70%から95%というところでありますけれども、今まだ操業しているところは替え網を持っていて、それをかえながら対応している。それからあと、漁的に各地域、やはりもうそろそろ終了だというところは、これを機会に、あるいはちょっと早いけれども終了してということで対応しているわけです。この網についてどうするのかということは、やはりその被害の状況を見ながら、各漁協等で判断していくことになっていくと思います。

 やはりここら辺が、融資だけではない支援をということではありますけれども、当課で持っているいろいろな制度の中で考えてみれば、なかなかこういう、いわば個人施設的な観点から見れば、補助の対象にはちょっと難しいのかと思っております。

 それからあと、養殖施設の復旧につきまして、公共事業的にやるべきではないかというお話ですけれども、ここは今までも非公共として、国の強い水産業づくり交付金や県の単独補助事業、これらで整備をしてきたわけでありますので、より強い施設にすることを観点に考えていただきながら、要望をとりながら随時対応していきたいと思っております。

 それから、廃棄物になってしまった網等の話ですけれども、これらにつきましても今、各漁協に、その発生状況を確認しているところであります。ただ、なかなかみんなすぱっとは調べ切れない部分があります。というのは、ホタテや何かはまだ養殖され、つるされているものですから、高水温等で弱ってきたものを今ここで揚げたりすると、またかなりへい死が出るのではないかというようなおそれを抱きながら、もう少し時間がたってからホタテの入れかえ、分散作業をする、そういうようなときにもう一回、施設を見直すとか、いろいろ地域によってであります。ただ、中には年度内に処理をしたいと、次の準備に当たりたいというところもありますので、それぞれの漁協の事情を聞きながら、事業の要否について検討していきたいと思っております。

○熊谷泉委員 再度確認ですが、定置網のほうは、被害が、しけで実際よく確認できない部分があるようですが、大体いつごろ90%、100%に、年末の低気圧のほうはまとめられるようなあれですか。全然そういう見通しがまだ立たないということなのですか。

○寺島技術参事兼水産振興課総括課長 今、操業を既にやめているところ、あるいはもう流出してしまって操業ができないところが、実際70%の中に入っているわけでありまして、やはり定置のところも操業しながらの部分があったり、それからこういうしけの中できちっと水の中まで把握できない部分があるわけです。垣網の上から見える部分とか荷揚げの部分、そういうところ、操業に支障を来すところは速やかに直さなければ、直せないのであれば、それは漁をやめるとか、そういう形になるのですけれども、漁をしながら、まだ壊れたところがあったにしても、今の漁を続けながらということであれば、漁が終わってからというところもあるかと思いますし、そこら辺は操業をしながら、それから修繕の対応等一挙に全部とはなかなかいかない部分があるので、おくれているところもあるのだろうとは思っております。

○熊谷泉委員 昨日のニュースでしたか、知事が国に要請に出かけるということですが、全国の流れもあると思いますが、岩手県としてどういう重点項目で要望を出されるのか、その点お尋ねいたします。

○小田島農林水産部長 県とすれば、今回の被害はかなり甚大であると。これはまだ先ほど申し上げましたとおり、調査が7割から9割ぐらいということで、捕捉についても、ある程度大きいものについては捕捉はできているわけですが、びしっとした数字が固まるまでは、まだ時間があるとは思います。

 ただ、それを待ってから要望というのでは時機を失するということで、今現在で掌握しているもので、国が制度的にきちっと手を打つべきもの、そういうものについては国に要望していくと。それから、緊急的に県として措置をすべきもの、こういうものについては、できるだけ早い段階で予算措置をしながらやっていくという大きな考え方のもとに、国に制度を要望したいと考えております。

 何の項目を要望するのかということについて、この場で明確にはお答えはできないわけではありますけれども、基本的に、今委員の方々からいただきましたような激甚災害のお話ですとか、いろいろな国の予算の確保ですとか、早急な復旧ですとか、そういうことについて整理をさせていただき、それを要望してまいりたいと考えてございます。

○熊谷泉委員 先般の大雪被害で、酪農地帯で停電で搾乳ができなくて大変困ったわけですが、企業であれば、養鶏とかブロイラーは自家発電の設備もあるわけですが、特に今回葛巻町等の酪農地帯で、酪農家は搾乳ができないというのは、自分の飯を食う以上に大変な作業であります。こういう被害がいつ起きるかわかりませんが、畜産関係における停電対策というのは、何か県としては今後の施策を考えられておらないのか伺いたいと思います。

○山田畜産課総括課長 今回の酪農、停電による搾乳ができなかったとか、廃棄したという問題はかなり大きな問題だと思います。今回の被害については、全農のほうで補助金、補助対応をつくっておりまして、それで全額は対応できるということはしております。

 それから、これからの停電対策ですけれども、これは県だけでできるものでもなく、東北電力とかいろいろと関連するところもありますけれども、農協でも電源車を持っているところもありますので、そういうものも活用しながら、これから検討していきたいと思っています。

○熊谷泉委員 電源車、なかなかそういう設備を持っているところも少ないと思うので、その辺も今後台数をふやすとか、そういう方策もお願いしたいと思います。

 戸別所得補償についてですが、何点かお伺いしたいと思います。先ほど御説明がありましたが、平成22年度は激変緩和策ということで対応したわけですが、今回150億円の産地対策ということですが、岩手県で総額はふえたのでしょうか、減ったのでしょうか。もし減ったとすると、昨年度のような激変で個々の作物の交付単価が変わっていくと思いますが、何をどうするかはこれから決めていかれると思いますが、まず平成23年度の見通しについてお伺いしたいと思います。

 あとは、今回から畑作物も対象になったわけでありますが、岩手県の畑作物のソバ、菜種、あるいは麦で、どの程度の補償が総額でなされるのか。

 あと一つは、2ページ目にありましたが、再生利用加算のことでありますが、耕作放棄地に麦、大豆、ソバを作付した場合は、約2万円の補償が加算されるということですが、一般的に、私も地域に住んでいますから、水田の場合は共済加入で、ある意味、本当に1筆ごとに面積が把握されているわけでありますが、この畑作の場合は地目の畑地で面積を把握しているのか、あるいはだれがその面積を正確に把握されるのか。耕作放棄地の場合は、何年も前に畑地であったものがもう原野になっているとか、その辺はどういうふうに面積の確認が行われているのかをお伺いいたします。

○小野水田農業課長 戸別所得補償について3点ばかりお答えいたします。

 1点目の、産地資金の対応額は159,400万円です。これは今年度のモデル対策と比較して、要素としては激変緩和分があると、今年度8億3,000万円ほどでございます。この分がまず入っております。さらに、その他資金という部分で、別紙2の最後のところで御説明した、その他の地域振興作物、園芸作物とかあるいは雑穀というような、そういった作物については、これらのモデル対策は全国一律1万円という形だったものが、今度はすべて産地資金に移行したということです。加えて、説明の中でもお話ししたとおり、いわゆる優先枠に係る備蓄米の部分の産地資金での10アール1万5,000円、さらには生産数量目標の減少した県に対する配付分ということで、トータルとして全国で51億円、その分についての本県分が加わっておりますので、総額としては、今年度のモデル対策と比較しますと、そういった部分が増加しているといったところでございます。

 二つ目の畑作物に係る本県での対象、どのくらい交付されるかということについて、具体には、まだ試算しておりませんが、特にソバにつきましては、水田におけるソバの作付もございますし、あるいは畑作においてもソバの作付がございますので、そういったところが今回の畑作物に対する交付金の対象になっていたということでございます。菜種については面積がそれほど大きいわけではございません。これも対象になるということでございます。

 三つ目の畑作物とかかわる畑地の面積確認ということでございますが、現在、国からの説明の中では、特に麦、あるいは大豆といったような現に畑地で作付されている作物について、今回の面積払いの対象としては、前年度の作付面積を基本とするということで、委員からお話があったように、水田と異なって畑地においては面積確認というのが台帳が整備されているわけではないわけですので、前年度の水田所得安定対策等で対象となっている前年の作付の数量を面積に換算する形で、便宜そういった形で面積を確認する、そういった形で、事務の簡素化といいますか、事務の簡明化をするといったような説明をいただいたところであります。

○千田担い手対策課長 耕作放棄地の面積の件、お話があったのですが、本県の耕作放棄地の9割方は畑地でございまして、今回、国の制度で、それを再生して小麦、大豆、ソバ等を生産すれば再生交付金がいただけるということなのですが、どうやって面積をはかるのかと、まことにそのとおりでございまして、国から受けている説明によりますと、その地域でとれる標準的な単収でもって割り返して面積を推定する方法をとると伺っております。

○新居田弘文委員長 委員の方で、これから発言の予定者は手を挙げてください。

 それでは、昼食のため、ここで暫時休憩をいたします。午後1時再開とします。

 (休憩)

 (再開)

○新居田弘文委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

○熊谷泉委員 もう一度、最後の1点だけお尋ねします。先ほどの耕作放棄地と畑作についてですが、麦は多分ことしの秋に植えるということなのですが、大豆等についてはそんなに遅くない時期に播種しなければならないと思います。先ほど質問しましたが、ほとんど市町村というのは転作から離れているわけですが、その確認を農政事務所が行うのか。農協も販売物がそこを通らなければ、それに協力するメリットもないと思いますが、その辺、再度確認したいと思います。

○小野水田農業課長 お話しありましたとおり、畑作物の現地確認については、事前に国とも協議をする中で、市町村、農協が現地を確認するという事務は大変厳しいようです。それはやめてほしいという、このような強い要望をしてまいりました。先ほど御答弁申し上げたとおり、前年作付の実績がある部分につきましては、前年の作付実績に基づくということでございますし、収穫物の生産数量に基づいて面積を概算するといった形で、具体的な内容につきましては、これから国とも説明いただきますけれども、基本的には農政事務所が主体に進めるということで説明を受けてございます。

○佐々木博委員 私は、競馬のことについて伺いたいと思います。

 年末年始の大雪で大変だったのだろうというふうに思いますが、いずれ結果が出まして、計画額に達しないわけでありますが、単刀直入に伺いますけれども、収支均衡をさせるためのコスト調整は必要になるのでしょうか、ならないのでしょうか、いかがでしょうか。

○大友競馬改革推進室特命参事 ただいまの発売状況、収支の状況についてのお尋ねでございますけれども、1月10日で通常開催が終わったわけなのですけれども、先ほど御報告を申し上げたとおり、計画達成ができなかったという状況でございます。

 本年度の収支の見込みにつきましては、これから3月の下旬に6日間の特別開催がございますので、その結果と、それから冬期の広域受託発売ということで他の主催者の馬券を売りますので、その成績等を踏まえながら、今後の収支の見通しについて、現在精査中でございます。

 今後の広域受託発売と特別競馬の発売額の確保に全力を尽くすということを考えてございまして、冬期の広域受託発売につきましては、これまで余りPR等をやってきておりませんでしたけれども、地全協の支援もいただきながら、そういったPR活動もやってまいりますので、こういったことで来場促進のための広報活動は充実してまいりたいと考えてございます。

 今後の収支の見通し等は、やはり今の状況であれば収支が不足するということが見込まれますので、さまざまな手だてを尽くしまして、これを解消してまいりたいというふうに考えてございます。今後支出予定の経費について、さらに見直しを行いまして、来月上旬に運営協議会を予定しておりますけれども、その解消策について協議して対応したいと考えてございます。

○佐々木博委員 ありがとうございます。コストを調整するといっても、もうほとんど終わっていまして、支払い済みのものが多分かなりの部分だと思いますので、コストを調整することはなかなか大変ではないかというふうに実は思っております。

 それで、前年度と比較しますと92.5%でございますね。330億円の融資をした後、連続して売り上げがずっとまだ低下傾向に歯どめがかからないわけでありますけれども、ことしこういう184億円ということでありますと、久々に売り上げが200億円を下回るのではないかなと、そのように思われるのですが、いかがでしょうか。

○大友競馬改革推進室特命参事 今の発売動向で、通常開催期間で184億円でございますので、200億円は下回るような状況になろうかと考えてございますけれども、いずれ収入に応じました支出ということが原則でございますので、収支均衡のほう必ずするようにということで対応してまいりたいと考えております。

○佐々木博委員 競馬の売り上げに結びつきそうな、今考えられることで一番期待できるのは、恐らくJRAのネットの会員ですか、370万人ぐらいいると聞いていましたけれども、こういう方々が地方競馬の重賞レースを買えるように、今交渉中ですね。地方競馬、競馬場によっては重賞レースをやっていないところも多分あるのだろうと思いますけれども、この辺の今の協議の状況はどのようになっているのでしょうか。それから、特に岩手競馬の場合、かなりのレースの数が期待できるものなのかどうか。多分売り上げ増に一番期待できるというのは、当面、これが一番ではないかと思っておりますけれども、いかがでしょうか。

○高前田理事 JRAのネットを活用した地方競馬の発売ということでございますが、委員御指摘のとおり、JRAの会員は、ネット会員で今308万人ということでございます。これは私どもが現在ネットを通じて委託発売をしておりますオッズパークと比べましても、オッズパークは約20万人ぐらいでございますので、マーケットとしては相当期待できる部分があると。ただ、委員御指摘のとおり、308万人に対する発売ができるという環境ができるだけでございまして、これを通じて具体的な岩手競馬の発売を確実にしていくためにはやはり、そのネットを通じて売れるようなレース、これをしっかり用意していかなければならないということになります。

 今まさにJRAとのそういった基本的な合意ができた段階でございまして、具体的にそういったようなシステムを活用して、どういうものをどれだけ売っていけるのかということについては、これからJRA側と調整をするということになっております。

 具体的なスケジュールといたしましては、平成24年度の後半ということで、そういったような新しいシステムができ上がると。したがいまして、来年度、平成23年度、平成24年度の前半あたりまでに、そういったようなことをしっかりと詰めていくということになるわけですが、私どものほうとしてはできるだけそういうものを先取りするような形で、しっかりとそういったマーケットが広がった中で、岩手競馬の特徴というものを出しながら発売を確保していきたいというふうに考えます。

○佐々木博委員 これで最後にしますけれども、JRAの場合、ネット会員を自前で運営をやっているわけですね。地方競馬の場合は、オッズパークでやっているわけでありますが、これは相互発売ということになりますと、JRAのネットの会員も地方競馬の馬券を買えるようになるわけでありますが、反対にオッズパークの方もオッズパークを利用してJRAを買うということになるのでしょうか。現実には、オッズパークの会員になっている方というのは、かなりの部分がJRAの会員にも多分なっているので、そのことについては余り影響がないのではないかなということで個人的には見ているのですけれども、ただ制度というかやり方としては、お互いに販売できるということになりますと、オッズの会員もそのままでJRAの馬券を買えるようになるのかどうか、そのことだけちょっと教えていただきたいと思います。

○高前田理事 今、御指摘のございましたオッズパーク等のいわゆる民間ですね、それから楽天のネットもあるわけですけれども、そういうものとJRAの発売というのは、これはまた別な話でございまして、今話が進められておりますのは、各地方競馬に窓口がございまして発売機があるわけですけれども、その発売機、いわゆる地方競馬のネットとJRAのネットがあるわけですけれども、それを相互に接続をするということを今、協議を進めているところでございます。したがいまして、これはJRA側との協議にはなりますけれども、例えば岩手競馬の発売窓口、既に横手でありますとか種市でありますとか、そういうところでJRAの馬券を売っているわけですけれども、それ以外のところでもいわゆる地方競馬場の発売機でもってJRAが買えるような環境が整うということになります。ただ、具体的な協議についてはJRA側と協議をすると。いわゆる手数料率でありますとか、そういった関係について詳細を詰めていかなければならないということになります。

 それから、JRAのネットの会員とオッズパークとのダブりの部分というのは、確かに御指摘のようにございますが、具体的にどの程度の重なりがあるかということは、はっきりはいたしておりません。ただ、マーケットとしての有望性ということについて申し上げますと、実はJRAのネット会員に対するアンケートをとってございまして、要するに将来的にJRAのネットで地方競馬を売るとしたらば関心がありますかといったような質問に対して、約2割の方が関心があるというふうにお答えいただいていますので、それだけでも可能性としては非常に広がる部分があるのかなと思っております。

○工藤勝博委員 私も農林水産の被害についてお伺いしますけれども、平成22年は2月のチリ地震に伴って津波被害、そして夏場のゲリラ豪雨による多大な被害、そしてまた年末にかけての雪害、あるいはまた波浪、暴風の被害と大変な自然災害が続いた年だと思っております。そういう災害の中でも、今回の年末年始には相当な被害が出たわけですけれども、自然災害と一言で言えば片づくわけですけれども、それをある程度未然に防ぐといいますか、幾らかでも抑えるといいますか、対策があるのではないかと思っております。

 というのも、たまたま年末は23日、31日、1日と、特にも官公庁が休みという最悪の状況と言えば変ですけれども、そういう中で、ある首長は、警戒警報が出たと、災害気象情報で、例えば大雪警報が出た、あるいは大雨警報が出たという状況の中では、役所に行って災害対策本部を立ち上げたという状況があります。そういう中で、農林水産部ではそういう情報等の対策をもっととれないのかと思っております。

 例えば大雪で注意報が出た、警報が出たと。普及センターを活用しながら、十分施設の注意をしなさいとかというのもとれるのではないかという思いをしております。特にも今回の大雪の中では、道路の通行ができなかったと。県道なり国道の倒木があってできなかった。そしてあわせて停電が各地で発生したと。その停電も、道路事情が非常に悪くて、東北電力でも現地の場所を特定できなかったというのが3日間、あるいは4日間の停電にもつながっただろうと思うのです。そういうことを含めて、ある程度そういう体制ができればもっともっと防げたのではないかなという思いがしています。その点、まず第1点お伺いしたいと思います。

○橋本副部長兼農林水産企画室長 気象災害への対応についてでございますけれども、基本的には、さまざまな気象警報等が発令された際には、各広域振興局あるいは農林振興センター等とも、日ごろからシステムとして連絡体制、監視体制をとることにできております。したがいまして、警報等が出された場合には速やかに情報収集に努め、そのために市町村、あるいは関係農業団体等とも連携を図りながら情報収集をし、その影響度合いに応じて、必要に応じて農林水産部としての対策会議というようなものを設置することにマニュアル化されておりまして、今回の部分につきましても、警報等が発令された段階において、そういう連絡体制等については適切に対応してきたということです。被害状況が把握されるにしたがいまして、大きなものになるということで、年明け後の1月5日に農林水産部災害対策会議というものを設置しながら、連絡調整あるいは情報共有、復旧に向けた対策等の重要事項を協議するため、そういう会議等を設けながら、現在も対応してきているという状況でございます。

○小田島農林水産部長 補足です。今回は、特に1222日からそういう被害がかなり生じておりましたので、年末を迎えるということで、28日、資料にも若干記載をさせていただいております、2ページの2のこれまでの対応の(2)の年末年始等における情報収集体制の整備というところに記述させていただいておりますが、いずれ今、橋本副部長が申し上げましたとおり、情報収集体制をこういうふうにとるという仕組みがマニュアルの中で決まってございます。それを再度確認いたしまして、年末年始、きちんとした現場の確認と情報の収集、そういうことを再度確認したものでございます。

 例えば今回大きな漁港被害の中で、釜石市の鵜住居白浜というところで漁港被害をこうむったわけですが、そういう情報につきましても漁港関係では、状況についてきちんと把握しパトロールする、そういう管理をする役割を担っておりまして、そういう過程の中でそれが発見されたということでございます。そういう形でそれぞれの分野におきまして情報収集の体制、それを発見した場合の対応策、こういうものについて取り決めをしており、連絡をしつつ対応策をそのときにとるということで動いているものでございます。

○工藤勝博委員 そういう情報収集なり、あるいは危機管理なり、当然あっただろうと思いますけれども、先ほど私も言っていますけれども、年末年始、特にも官公庁が休みの中ですけれども、休みは休みとしても、当然あれですけれども、その危機管理というのはどういう状況、末端の市町村まで徹底した度合いというのはどの辺まであったのでしょうか、お聞きしたいと思います。

○橋本副部長兼農林水産企画室長 各農、林、水の分野、あるいはインフラ等に係る県土整備とか、それぞれの部門において被害状況、発生対応、連絡等については日ごろから、先ほども御答弁申し上げましたとおり、それぞれの分野においてマニュアル化されておりまして、連絡要員とか連絡体制、情報収集体制についてはシステム化をし、対応してきているものでございます。

 したがいまして、市町村等におきましても、そういった部分についての災害の警報等が発令された際には速やかに対応し、必要に応じて警戒本部あるいは対策本部というものを設置すると。県においても同様な形で各広域振興局等において、そういう部分も対応してきているところでございます。

○工藤勝博委員 その徹底した部分も確かにあったのだろうとは思いますけれども、現実的に、こういうことをやったのだということは実際あったのかないのか。それを確認したいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○寺島技術参事兼水産振興課総括課長 具体的な例といたしまして、山田町内において、30日からの低気圧災害で船が転覆いたしました。そこで連絡を受けて、宮古水産振興センターの職員が前の水産部の職員ですけれども、職員がそこに出て漁協なり役場なり、それから保安部の方々と一緒になって災害の状況を見たり、若干オイルも漏れたということなので、そこにオイルフェンスを張ったと。しかしながら、非常に波浪が強くて31日はなかなか近くまで行けずに、オイルフェンスはすぐには張らずに、吸着マットなどを普通使うわけですが、そこまで対応できなかったという情報を、私のほうにも水産振興センターから私の部下を通じて来ていますし、また水産振興センターから企画室を通じて、上のほうにも話が行っていると聞いておりますので、そこは私もここに来る前、宮古の水産部長をしておりましたけれども、災害があった場合はきちっと対応するような仕組みをつくって、担当者も決めております。

 ただ、我々水産職員といたしましては、津波という注意報が出れば、必ずここの職員は集まるということにしておりますので、体制は、津波対応は万全ですけれども、その他の災害のときも担当者を決めていて、具体的な被害があればそこに向かうというふうにして、情報を上げることにしております。

○小岩企画課長 ただいまの寺島技術参事の発言に補足いたします。今、現場と連絡をとりながらということでありますけれども、本庁のほうでも、1月1日もですけれども休日も出てきまして、当然休日ではありますけれども出て、現地のほうと情報収集しながら、対策について対応したという経緯がございます。

 いずれ災害等が起きた場合につきましては、広域振興局管内では市町村と連携して情報収集などもとり行うような形で連携しておりまして、そういう意味では市町村と連携しながら情報収集、さらには対応策につきましてとり行っていくという体制をつくっているところでございます。補足いたします。

○工藤勝博委員 ありがとうございます。特にも平成22年の気象災害、県北、沿岸に集中的にあったわけですけれども、本当に甚大な被害、そして農林漁業、水産に携わっている生産者にすれば、この先どうしようかという思いになっているだろうと思います。その辺を含めて、今後の対策もあるのですけれども、振興策をさらにまた吟味する必要があるだろうと思いますけれども、その辺の対策をお聞きしたいと思います。

○小田島農林水産部長 今回の災害については、かなり甚大な規模に上っているということ。それから、農林水産業を取り巻く情勢が非常に厳しいという、そういう背景がございます。したがいまして、私ども今回の災害の復旧をできるだけ早く、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、県でできることはできるだけ早く迅速に措置をしたいと思っておりますし、国の制度的、あるいは予算的な裏づけが必要なものについては、国にも要望ないし協議をし、これもできるだけ早く対応していただくような形で考えてございます。

 そういうこととあわせまして、やはり復興対策もきちんと置かなければならないというふうに考えておりまして、復旧とあわせて復興対策について、知事を初め私ども関係職員も随行し、いろいろなお話、要望も承ってまいりましたので、そういうことを受けて対策を早期に出していきたいというふうに考えてございます。

○工藤勝博委員 わかりました。最後になりますけれども、このような災害、これからもまた多分当然出てくるだろうと思います。そういう中で、先ほど言いましたけれども、道路とか鉄道、あるいは電気、生活にかかわる災害も当然あります。そういう中でそういう危機管理をいち早く下すのは知事の仕事だろうと思うのです。例えばどうしてもそこまで行けなかったと、除雪が間に合わなかったと。地元にある自衛隊を要請して速やかに行動するとか、手段は当然とれただろうと思うのです。そういうことも含めて議論をしていただければいいのかと思います。1月4日の記者会見の中で余り触れていなかったのです。私は、それだけ危機管理が薄かったのかなという思いをしています。ぜひ、これからの一つの災害にも、とる対策としても先頭に立って、それは当然やるべきだろうと思うので、その辺もあわせてお願い申し上げて、この件に関しては終わります。

 もう一つ、戸別所得補償について、先ほど熊谷委員からもお話がありましたけれども、産地資金の問題で、前年度よりは幾らかはふえると言いながらも、それぞれ空欄になっている部分は、多分各市町村でそれぞれの振興作物に、それぞれの品目を手厚くするのだろうと思いますけれども、それらの配分はいつごろになるのか。

 もう一つは、平成22年産米の下落対策については、どのような状況になっているのかお伺いいたします。

○小野水田農業課長 1点目の産地資金の今後の予定についてでございます。今月26日に県内の説明会がございますが、県の水田協議会でも協議した、県としての産地資金の配分の基本的な考え方、これについて各市町村、農協の方に御説明をしたいと思います。その上で、地域との意見交換、御意見をいただきながら、国と3月までに事前協議という形で、こうした配分の考え方でいいかということを国と協議した上で、地域におろしていきたい、そういった考え方でございます。

○菊池流通課総括課長 平成22年産米についてでありますが、まず平成22年産米の県産のひとめぼれを例にとりますと、さきの議会で1万2,000円というお話をさせていただいておりますが、それは1月11日から16日の値段で見て1万2,000円、そのままの状態になっております。いろいろな事情があるとは思いますが、価格の下落に歯どめがかかる条件は少しずつ整いつつあるのかなと考えております。

 我々は、米を売っていくときに、行政部門として値段を設定したり云々というところがないので、その間、我々が力を入れてきているのは、いわゆる消費の拡大の部分について、盛岡駅でおにぎりを配る活動を行うなど、あるいは連休に岩手県を訪ねてくる人たちにおにぎりを配るとか、そういった消費の喚起という部分について、この間取り組んできたところであります。

○吉田敬子委員 森林、林業の件について質問させていただきたいのですが、昨年末に堀江総括課長のほうから大変画期的な間伐材を有効活用した、ことしは選挙がたくさんある年なので、間伐材を使った選挙広報板を見せていただきました。ことしは国際森林年でもあるので、岩手県は特に森林の有効活用をして、地域活性化の可能性はすごく高くあると思うのですが、前回見せていただいた間伐材の広報板の、各市町村と行政等の反応と進捗状況を教えていただければと思います。お願いします。

○堀江林業振興課総括課長 現在、県森林組合連合会が中心となりまして、宮古市の合板メーカー、あるいは選挙グッズを製作している会社とそれぞれ共同しまして、県産材を活用しました選挙ポスター用の掲示板の作成を行っているところでございます。

 これまで昨年来、遠野市議会選挙、あるいは大船渡市長選挙などにも使っていただきまして、またその中でいろいろ御要望もいただいておりますが、そういったものを含めて改善を加えて、各市町村の選挙管理委員会のほうにお話ししているところでございます。

 来週、県主催の統一地方選挙に向けた説明会があると聞いております。これは、市町村課あるいは県の選管が主催するものでございますが、そういった場におきましても、こういった県産材を活用した選挙ポスター用の掲示板の活用について、私どものほうから御説明し、御理解をいただくようにお願いする予定にしております。

 これを決めるのは各市町村の選挙管理委員会でございますので、私どもは押し売りをするわけにはまいりませんが、できるだけ県民の皆さんの目に触れるような形で県産材を使っていくと。県民の方々にそういった県産材のよさというのを知っていただくように、それが一つの手段ではないかと思っておりますので、我々は力を入れて応援してまいりたいと思いますし、それ以外につきましても、もちろん森林の保全という観点からいっても、県産材を県民の皆さんのために使っていただくことが大事なことだと思っておりますので、そういったことも含めて、できるだけ多くの方々の目に触れるような形で、今後、県産材を使っていくように努力してまいりたいと考えているところでございます。

○吉田敬子委員 実際にどのような反応といいますか、コメント等をいただいているのか伺いたいことと、具体的に何%くらい普及させたいという目標値等を立てられているのか、お伺いします。

○堀江林業振興課総括課長 直接ではございませんが、私どもが伺っておりますのは、一つは軽いということで、使いやすい、設置しやすい、それから見た目として木目、通常のベニヤのとはまたちょっと違う優しさといいますか、そういった感じがあるというようなことを聞いております。そういった意味で、いい面も聞いております。それから、最初に遠野市議会選挙のときに使ったときは、水にぬれると少し変色するというようなお話もございましたので、それらにつきましては、ただちに改良を加えまして、多少の雨が降っても変色しないような形で改良などを加えているところでございます。

 具体的な目標というのは、私が直接売っているわけでございませんので、なかなか申しにくいところでございますが、我々とすれば、ぜひすべての、もちろん財政上の問題もありますので、それぞれ市町村の財政事情があるというのも伺っておりますが、すべての市町村で使っていただければということで頑張っていきたいと思っております。

○新居田弘文委員長 ほかにございませんか。

 (「なし」と呼ぶ者あり)

○新居田弘文委員長 なければ、これをもって本日の調査を終了いたします。

 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。御苦労さまでした。


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