環境福祉委員会会議記録

                        環境福祉委員長  小田島 峰雄 

1 日時
  平成22年1月19日(火曜日)
  午前10時2分開会、午前11時54分散会
2 場所
  第5委員会室
3 出席委員
  小田島峰雄委員長、岩渕誠副委員長、伊藤勢至委員、三浦陽子委員、嵯峨壱朗委員、
  吉田洋治委員、久保孝喜委員、及川あつし委員
4 欠席委員
  柳村岩見委員
5 事務局職員
  藤原担当書記、熊谷担当書記、佐々木併任書記、細川併任書記、小原併任書記
6 説明のために出席した者
 (1) 保健福祉部
   千葉保健福祉部長、福島保健福祉部副部長兼保健福祉企画室長、
   六本木医務担当技監兼盛岡地方振興局保健福祉担当技監、根子医師支援推進室長、
   野原医療国保課総括課長兼医師支援推進室医師支援推進監、
   佐々木保健衛生課総括課長、奥寺地域福祉課総括課長、岡村長寿社会課総括課長、
   菅原障がい保健福祉課総括課長、佐々木児童家庭課総括課長、
   石田保健福祉企画室企画課長、佐野医師支援推進室医師支援推進監、
   黒澤精神保健福祉センター所長
7 一般傍聴者
  なし
8 会議に付した事件
  継続調査(保健福祉部関係)
  「自殺対策について」
9 議事の内容
○小田島峰雄委員長 ただいまから、環境福祉委員会を開会いたします。
 柳村岩見委員は欠席とのことですので、御了承願います。
 年が改まりまして最初の委員会でございます。改めまして、委員の皆様そして執行部の皆様方に、年頭の御挨拶を申し上げます。新年明けましておめでとうございます。今年も精力的に所管事務事業の審査、調査に当たってまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 これより本日の会議を開きます。本日は、お手元に配付いたしております日程により、自殺対策について調査を行います。
 なお、調査事項の専門性にかんがみ、本日は特に、岩手県精神保健福祉センター所長の出席を求めております。黒澤精神保健福祉センター所長を御紹介いたします。
 それでは、調査の進め方についてでありますが、執行部からの説明を受けた後、質疑、意見交換を行いたいと思いますのでよろしくお願いいたします。なお、説明は一部パワーポイントを利用して行うとのことでありますので、あらかじめ御了承願います。
 それでは、当局から説明を求めます。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 本日は、自殺対策を調査していただくに当たりまして、当方からの説明は、まず菅原障がい保健福祉課総括課長から、資料によりまして説明をさせていただきます。続きまして、黒澤岩手県精神保健福祉センター所長から、パワーポイントを利用いたしまして御説明させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○菅原障がい保健福祉課総括課長 それでは私のほうから、お手元に配付させていただいております資料ナンバー1、岩手県における自殺の現状についてから御説明させていただきます。A4の横の物でございます。
 1ページお開きいただきまして2ページ目でございます。これは、年次別の自殺者数と自殺死亡率の状況について、平成9年度からのデータを載せているものでございます。ごらんいただきますと、全国の状況につきましては、平成9年の2万3,494人から平成10年の3万1,755人と、平成10年に大きくふえておりまして、その後、近年は3万人前後で推移しているという状況にございます。岩手県におきましても、平成9年の365人から平成10年には501人にはね上がっているところで、大体500人程度、あるいはその下のあたりを推移しているということでございます。
 なお、自殺死亡率につきましては10万人当たりの自殺者数の割合でございますが、一番下のところにございます岩手の全国順位をごらんいただきますと、平成9年の6位以降、平成10年から平成20年までは大体全国のワースト3位、2位、そのあたりを推移している状況にございます。
 それから、男女別につきましては、全国、本県とも、男性の自殺者が多いということで、大体3倍くらいの多さになっているということでございますし、あと本県に着目いたしますと、平成15年がピークでございまして、それ以降少しずつではございますが、自殺者数、自殺率とも減少傾向にございましたが、平成20年に再び増加に転じたという状況にございます。
 3ページ目をお開きいただきたいと思います。3ページ目は直近の状況でございます。全国、岩手とも直近の状況を見ますと、自殺者数は前年を上回っている状況にございます。月別に見ますと、全国、岩手とも3月に多いのが共通の傾向として見られるところでございます。なお、岩手の場合は、昨年で申しますと11月に急に人数がふえているといったような傾向にございます。
 なお、右側の下のほうに参考として箱書きで書かせていただきましたが、実は本日お示しするものは、厚生労働省の人口動態統計と警察庁の自殺統計、この二つの指標を使っておりまして、その二つの指標につきましては、以下のとおり、若干統計のとり方に差があるということでございますので、あらかじめお含みおきをいただければというふうに思います。
 それから、4ページ目をお開きいただきたいと思います。県内における保健所管内ごとの自殺者数あるいは自殺率の状況でございます。平成20年の順位で見ますと、地図のほうで黒く塗っているとおり、二戸、久慈、宮古、県央といったところが、いわゆる自殺率40以上を超えている地域でございまして、薄いグレーの部分が自殺率30以上40未満、白いところ――盛岡市と大船渡の部分ですが、ここは30未満ということで、保健所管内別では、平成20年で見ますと、二戸、久慈、宮古の順に高くなっておりまして、沿岸、県北が高いというような傾向がございます。なお、久慈地域につきましては、ここ数年減少傾向を示しておりましたが、平成20年は上昇に転じたといったような状況にございます。
 5ページ目でございます。(4)年齢階級別の状況でございます。男性、女性、それから総数ということで分けておりまして、男性の傾向を見ますと、40代、50代の働き盛り世代に自殺者数が多くなっております。女性につきましては、70歳代以上の高齢者の自殺者数が多くなっております。総合的に見ますと、10代、20代の若年者――絶対数は少ないのですが、ここの部分で増加の兆しが見られるといったような状況にございます。
 (5)原因、動機別の状況でございますが――これは複数回答でございまして、それを見ますと、健康問題、経済生活問題、これらを理由とした自殺というのが多くなっているというふうな傾向にございます。
 (6)職業別の状況でございます。これは圧倒的に職のない方の自殺が多く、次いで自営業の方が多くなっているといったような状況にございます。
 以上が岩手県における統計的な自殺者の現状についてでございます。
 引き続きまして、資料ナンバー2の平成21年度自殺対策事業の実施についてを御説明申し上げたいと思います。
 背景でございますが、平成20年の人口動態統計では、本県の自殺者数は454人、自殺死亡率33.7ということで、自殺死亡率が全国3位の悪さということでございまして、自殺対策を喫緊の課題として取り組んでいるものでございます。
 先般策定いたしましたいわて県民計画のアクションプラン政策編の目標につきましては、平成22年に自殺死亡率を全国平均並みに低減させたいというのが、自殺に対する本県の数値目標となってございます。
 なお、近年の自殺の状況に対します専門家――具体的には、自殺対策事業企画評価委員会というものを昨年6月に開催いたしまして、ここで近年の自殺の状況について御意見をいただいておりまして、主な意見がここに箱書きしてございます。
 一つ目は、先ほども御説明いたしましたが、本県の場合は、自殺者数は平成20年11月以降急増しているということで、景気の悪化、雇用問題の深刻化が昨年下半期以降からということで、経済雇用情勢の悪化が影響を及ぼしているのではないかといったような御意見をいただきました。また、平成16年から平成19年には自殺者数は減少傾向にありまして、平成20年も経済雇用情勢の悪化が顕著になる以前は前年より少なく推移してきたということを見ますと、これまでの普及啓発等の施策につきましては一定の効果はあったのではないか、ただし、長年の取り組みにもかかわらず自殺者数が減少した場合でも減少幅が小さいということから、今後は具体的、きめ細かな対策をとる必要があるのではないかといったような意見をいただいたところでございます。
 これらを受けまして、本県といたしましても、自殺対策事業推進上の課題として大きく三つにまとめさせていただきました。1点目は、行政と民間それぞれによる役割に応じた取り組みと連携を進めるということでございます。二つ目は、具体的な自殺者の減少に向けて対象を絞った取り組みを行っていくということでございます。三つ目は、各地域の自殺対策の取り組みを支援する仕組み、これを何とかつくり上げるといったような、この三つの課題を掲げさせていただきまして、それらにつきまして取り組みを進めるということとしたところでございます。
 課題への対応の1点目でございます。官民一体となった自殺対策の取り組みということで、この取り組みのベースとなりますのが、県内49の機関・団体から成ります岩手県自殺対策推進協議会――平成18年5月に設置し、知事を会長として進めている組織でございます。この機関・団体によります自殺対策アクションプランを進めていく、これが一番のベースになろうかと考えております。県におきましては、9月を岩手県自殺防止月間と設定してございます。国におきましては、9月10日から16日までを自殺防止週間として、そこの期間を集中的に取り組むということにされておりますが、県の場合はそれを1カ月に延ばして、そこで集中的に取り組もうということで、この期間内に、心の健康問題あるいは自殺防止に関する正しい知識の普及啓発などの取り組みを進めているところでございます。自殺防止月間の主な取り組みにつきましては、箱書きに記載しているとおりでございますので、後でごらんいただければと思います。
 続きまして次のページでございます。(2)地域、人など対象を絞った取り組みということでございまして、先ほども御説明いたしました県北・沿岸といったような自殺多発地域、これらの地域においては、きめ細かいうつ予防教室等の実施が必要と考えてございます。具体的には、久慈地域で成果のありました傾聴ボランティアの養成ですとか、自殺対策関係機関によるネットワークの強化等の推進を図りたいと考えておりますし、また、特に自殺率が平成20年におきまして一番高かった二戸地域におきましては、モデル事業を実施したいということで、具体的には、地区ごとの住民を対象としたうつ病予防等の健康教室、あるいは中学生・高校生なども含んで、それらの学生さんを対象とした啓発事業、それから自殺未遂者への支援、これらを二戸地区ではモデル事業として実施しているところでございます。それから、働き盛り世代の男性をターゲットといたしましては、事業所や失業者など職域等に対する普及啓発ということで、事業所に対する出前講座――心の健康関係の出前講座、あるいは産業医さん等を対象とした研修会、離職者に対するうつ病対策等を実施しているところでございます。三つ目といたしましては、残された人の苦痛を和らげる自死遺族支援の強化ということで、自死遺族交流会の開催等を進めているところでございます。
 3点目でございます。(3)地域の取り組みを支援する仕組みということでございまして、まず一つ目としては、専門家から成る委員会の設置ということで、自殺対策推進協議会のもとに、今年度新たに学術的、基礎的検討を行う学究委員会と、実施事業の検討を行う事業委員会を設置いたしまして、専門家の先生方からの意見をいただきながら、効果的な事業実施の検討を進めているところでございます。
 二つ目でございます。今年度7月1日に岩手県自殺予防情報センターを県精神保健福祉センターに設置いたしまして、自殺対策活動専門員等を配置しながら、専門的な相談の実施あるいは研修会の実施等に取り組んでいるところでございます。
 3点目は、国から交付されました基金を活用した自殺対策緊急強化事業ということでございます。国の経済対策によりまして、自殺対策緊急強化交付金が本県にも交付になっており、これを受けまして6月補正を経まして、7月に基金1億6,500万円を造成したところでございます。この基金を使いまして、10月以降順次自殺対策緊急強化事業を行っているところでございまして、主な事業につきましては、2ページの一番下の箱書きに記載のとおりでございます。
 なお、自殺者の状況については引き続き改善の兆しが見られないということから、特に年末年始にかけて集中的な取り組みが必要だということでございまして、昨年12月から本年1月にかけましての2カ月間を自殺防止緊急強化キャンペーンといたしまして――次の3ページ目をお開きいただきたいのですが、岩手県自殺防止緊急強化キャンペーンということで、これまでの自殺対策を進める上にさらに加えまして、ここに書いているような県本庁、精神保健福祉センター、保健所、それから民間の団体、市町村などで、緊急強化キャンペーンを実施しているところでございます。先日も、ボランティア団体主催の岩手県自殺防止フォーラムなどを開催し、県民に対する周知活動を行ったところでございます。引き続き官民一体となった取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上で私のほうからの説明を終わらせていただきます。
○黒澤岩手県精神保健福祉センター所長 黒澤でございます。パワーポイントを操作する手前上、座って説明させていただきます。よろしくお願いします。
○小田島峰雄委員長 席を移動しますので、若干お待ちいただきたいと思います。
○黒澤岩手県精神保健福祉センター所長 私は今、岩手県精神保健福祉センターのほうに勤務させていただいておりますが、精神保健福祉センターといいますのは、精神医療審査会であるとか、自立支援医療の判定事務機関でもありますし、また、保健所や市町村、それから住民の方々に対する組織育成や技術支援、そういう精神保健に関する技術支援センターでございますので、その立場から、どのような認識のもとに自殺対策を推進しているのか、もしくは自殺対策の技術支援をしているのか、そういうところの御説明と御報告をさせていただければと思っております。
 結論から申し上げますと、こちらの副題にありますように、自殺に傾いた人の問題の解決を目指すと。そこを中心に据えて、一つでも二つでもそちらの方向に持っていくことができないのかと、そういう認識で進めております。
 自殺予防の基本的な考えですが、これは国際的にも大体はこういうパターンでとらえられておりまして、一次予防、二次予防、三次予防という公衆衛生的な取り組みの仕方がございます。
 その次にありますように、コミュニティーモデルといいまして、問題の解決能力を高めると。専門家だけに任せるのではなく、住民の方々自身が自分の健康やストレス対策についてかかわりを持ち、それから困っている人のために何かすることはできないか、自分たちの地域の問題を解決しようと――そういう能力を高めようというモデルになります。アメリカのモデルと対比して考えられている内容でございます。
 具体的に、では効果が上がる取り組みってあるのだろうかというところを、これから例を挙げさせていただきたいと思います。
 これまでにも、地域における自殺への介入で、効果が上がる取り組みというのがありました。例えば、新潟県旧松之山町の地域のモデルであるとか、それから何といっても岩手県の久慈モデルというのがとても有名でございます。これは、国家的に戦略研究事業としてもなされていて――NO-COMIT-Jというふうな愛称で呼ばれていますけれども、さまざまな研究調査の中から科学的な根拠に基づいてメニューをつくって策定されたものでして、複合的なプログラム――先ほど申し上げましたように一次予防、二次予防、三次予防というようなもの、それ以外の六つの方式から成るモデルでございます。
 こちらにありますようにこれは一次予防で、一次予防と申しますのは、例えば住民の方々に対してうつや自殺に関する知識の啓発をする、研修をするというような取り組みを指します。これはもう久慈モデルになりますと、住民の方同士でうつの紙芝居をつくって住民の方同士で啓発し合うという、そういう成熟している状況になっております。
 二次予防の場合は何かといいますと、病気になった人を早期に発見して早期に治療するというものでございますから、例えばこういう特定健診とか、健診の場面でうつのスクリーニングをしたり、そういう取り組みがなされています。
 それから三次予防というのはリハビリテーションでございまして、例えば自殺の起きた後で御遺族が後追い自殺をしないように、こういう交流会を開催するとかそういう取り組みです。これは、こちらのセンターのほうでも支援させていただいております。
 今、三つの方式を申し上げました。残りの三つなのですが、一つが職域へのアプローチ――出前研修をしたりする、それからもう一つが精神疾患へのアプローチということで、統合失調症であるとかさまざまな病気に関する事例検討――これは地元の私の後輩の医師ですけれども、駆り出されてこうやって半分眠くなりそうになりながら検討しているというところです。それからネットワークづくりも重要です。こういったものを、どういうふうに流れをつけて事例を検討していくかというのはとても大事になります。これに関して、こういう取り組みによって効果が上がるというふうに推定されますので、私の立場としては、これをできるだけ現地に広めるように、そういう技術研修をするのが必要だろうなというふうに考えておりました。
 それで、内閣府の緊急基金が決定しました8月に、緊急ワークショップを開きまして、この手法についての技術研修をさせていただきましたところ、今、市町村数は34だと思いますが、21機関の参加がありまして、この久慈モデルを参考に積極的に推進を決定するというところは7機関でした。ちなみに、秋田県でも同様に、この複合的なモデルの実施決定がなされておりますけれども、すべての市町村に300万円ずつつけて実施するというふうなことを今、考えられているということでした。
 こちらのパワーポイントの画面は、自殺行動に関係する危険因子ということが示されております。どういうものが危険因子として考えられているのか。こちらに自殺念慮・絶望感、過去の自傷行動・自殺未遂、それから男性自殺率が高いということは、これはもう変えられない事実でありますけれども、精神疾患への罹患、それからがんなどの進行性疾患への罹患、死別・離別・失職・経済的な破綻・孤立、それから家族などの身近な人の自殺に遭遇した経験があるという――いわゆる遺族であるということ、それから手段へのアクセスが容易であるということと、自殺を誘発するメディア情報への暴露、こういったものが危険因子として挙げられています。
 そして、中でも重要な危険因子――強力な危険因子と言われるのが、自殺未遂と自傷行為のエピソードと言われています。自殺未遂者のおよそ10人に1人は、将来同様の行為を繰り返して、自殺によって命を落とすと言われています。半分の方が、例えば退院された後に再企図を起こすという報告が上がっています。自殺念慮を抱える人は、近い将来に自殺未遂を企図するリスクが高く、こういった方々への心理社会的な介入は、自殺のリスクを100分の1に減少させるという研究報告もございます。
 これはマンという方のモデルです。これがちょっとわかりやすいかなと思ってお持ちしました。自殺なさる方は――WTOの調査ですと、直前に約9割以上の方が精神障がいを呈していたという報告もあります。しかしながら、精神障がいだけが原因ということではなく、多くの方がほかにストレスとなるライフイベントを持っていたということが重要なポイントです。こういった幾つかの問題を抱えながら希死念慮――死にたいという感情を持たれて、そして自殺行動に至るということになります。ですから、介入ポイントは幾つもあるのです。何も医療機関――医師や看護師だけがやることではなく、さまざまな機関――民間のレベルでもそれから行政のレベルでも、介入ポイントは幾つもあるということがおわかりいただけるかと思います。
 私が副題に書きました自殺に傾いた人というのはどういう人かといいますと、今、少し御説明いたしましたが、自殺未遂者、自傷を繰り返す人、それから自殺を考えている人、ぼんやりでも死というものを考えている人、それから強いストレスライフイベントを抱えている人、こういう方々をイメージしてみました。
 そして、この傾いた人というのは――繰り返しますが、とにかくさまざまな問題を抱えているということが研究調査から明らかになっております。失業や負債、身体疾患、家族の不和、精神障がい、生活苦、いじめ、DVなどです。ですから、こういった傾いた方々を検知して、精神障がいを含めた生活上の問題を同定して適切に対応するということが、再起と既遂を防ぐというふうに考えております。
 これに関しては、それくらい簡単ではないかと思うと思うのですが、実はそんなに簡単なことではないということが、やってみながらの実感です。といいますのは――これは、ガイドラインとか教育研修用の資料に普通に載っているものなのですけれども、あえて自殺についてはっきりと尋ねるというのが説明として書かれています。自殺に傾いた人の対応にとって大事なのは、自殺についてはっきり尋ねる――こう書かないと、つまり検知できない、認知できない状況にあります。よく、氷山の一角の現象と言われています。自殺に傾いた方というのは、自分から死にたいと言って相談機関を訪れたり専門機関を訪れたりすることはまずないです。ほとんどの方が――例えばリストラに遭ったとかそういった問題を言いながらも、死にたいのだということを伝えたくても伝えられないような状態でお帰りいただくと、例えばそういう現状なのだと思います。ですから、しっかりと聞く、そして確認しなければ、自殺というものを検知することができないというふうにも言いかえられると思います。
 例えばこれは、私も経験しているうちのちょっと数例を具体的なイメージとしてお出しさせていただければと思い持ってきました。
 1番目の方はリストラに遭った43歳の男性で、光熱などのライフラインを断たれて精神保健福祉センターに電話をすると、死にたいと。これも聞くから死にたいというふうに答えるのであって、聞かなければ言わなかったことです。さて、このパターンにはどういうふうに対応していったらいいか、受容、傾聴でいいのかどうか。
 それから2番目の方は72歳の女性ですが、級友からのいじめによりお孫さんが自殺して、その後この方が閉じこもり――引きこもりをずっと1年ぐらいしていまして、その後、お孫さんの命日に後追い自殺をして、焼身で真っ黒になって運ばれてきたという女性です。この方のお孫さんにも兄弟がいます。このまま、あといいのかということです。
 それから三つ目は18歳の男性ですが、のどの気管、食道、男性の局部を電気鋸で切り取って救急センターを受診されました。これはどうでしょうね、このままつなげて帰していいのでしょうかということ。これは、死ねという幻聴があったということ――外科の先生が気をきかせて御紹介いただいたのを筆談で聞いて、ようやく幻聴があったということがわかった。これもこのまま帰していいのかということです。
 それから10歳の子供ですが、小屋の上から飛び降りて骨折して救急センターを受診された。死について漠然とした思いを持っていると。親からの虐待を受けていた、これも聞いたからわかった。大腿骨折の治療をしただけで帰していいのか。
 最後の方は56歳の男性ですが、ポケットに10円玉しか入っていない状態。頭に釘を刺して救急センターを受診された。何度も何度も事故に遭ったり何だりして受診される。そうしないと医療機関、社会資源につながらないというのを多分漠然と思っていらっしゃるのだと思いますが、知的障がい者の方。この方もどうでしょうか。こんなことをしてはだめだよと、頭をなでて帰すだけでいいのか。
 これは、それぞれの事例の、対応のゴールは何なのかということです。これを考えるのが自殺対策で、少なくとも私の現場の立場ではそういうことになります。
 時間がないと思いますのでこの辺は飛ばしますけれども、このあたりもそういう念慮者の方、自殺に傾いた方の、どのぐらいのリスクがあるのかというものを評価するための一覧表で、これはボランティアさん、それから行政職員に対して、こういうふうな評価をしてくださいというのを示すための表です。これは何も難しいことではなく、全国の支援者向けの研修資料としても使われております。ですから、必ずしもうちの県だけ難しいことを要求しているわけではないのですが、こういうふうな資料を使って技術研修をさせていただいております。確認するにはどういう方法で確認したらいいのか、過去の自殺歴があるかどうか、死にたいかどうか聞いていきましょうというような技術研修を、私のほうではしております。
 では、この傾いた人への介入として効果が上がる介入はあるのかどうなのかということなのですが、これは、国際的にも割といろいろなベーシックレベルでいい仕事が上がっておりまして、何といっても地元岩手県の岩手医科大学のモデル――ACTION-Jということですけれども、それも効果があるモデルの一つです。これは、自殺未遂者――いわゆる自殺に傾いた人に対するケース・マネジメントをして、自殺企図の再発防止の効果を検証するという事業です。ですから、ケース・マネジメントが基本となるわけです。そして、ケース・マネージャーさんがそういう方の医療それから地域の資源につなげるということをして、また、かかりつけ医を含めた地域医療連携・ネットワーク化を図ると、そういうふうな取り組みになります。
 ではこれは、ほかの救急基幹病院でやっているのかというと、もちろんやっていません、県内では。強いて言うならば、県立久慈病院のほうで――これも岩手医大のほうの事業の中身からお願いして助けていただいたのですが、リエゾンナースという方を1人つけておりまして、その方は病院の中の連携、それから地域の連携、それからケース・マネジメント、そういうことを担っていただいておりました。まず、そういう現状です。
 そうしますと、そういう二つの病院以外の病院の救急センターに来た――先ほど事例で挙げたような方々はどうなっているのかといいますと、ほとんどの方がそのままお帰りになっていらっしゃるという可能性が高いと思います。もちろんそういうふうに言われております。一般の救急のところに受診された方で自殺に傾いた方は、そのまま何かしら精神医療につながる――専門機関につながることなく帰ってしまう。そして、再企図を起こしたり、もう一回やって既遂に至るというふうなことが想定されておりますので、それ以外の病院の介入が少し足りない――届かないところを、私のところでちょっとやってみようかなということで、昨年度から指定救急機関における未遂者の実態把握と介入というふうな事業をさせていただいておりました。
 これも時間がないので簡単に申し上げますと、常勤の精神科医がいる病院ばかりではありません。もしくは非常勤でも精神科医のいらっしゃる病院は12機関ですので、そこの病院に対しては、つながっている状況が把握できましたけれども、それ以外のやはりいらっしゃらない病院というのは、なかなか自殺未遂者の方がつながっているというふうな認識は、どうも持てない状況でした。ただこれは、現場の先生方、救急スタッフの方の原因だけではなく、やはりこれも、今ここで申し上げるまででもありませんが、救命医療というのが余りにも忙し過ぎて、なかなかそこをケアするのが難しいというような事情も一般的には指摘されております。
 それから、アンケートなどをいたしましたが――その下のほうにございますが、従事する医者の6割、それから看護師さんの75%が、自殺未遂者の治療に困難や怒りを感じられているところも見られました。その理由としましては、やはり精神保健専門家がいないということ、それから診断・対処方法がわからないということであったり、何度も再企図で運ばれている方への対応に関しては、むなしい気持ちになると――これ、命を助けようとするのが医者なので、なぜ自分で命を捨てようとしていくのか、そこにどうも現場で納得がいかないということも了解するこができました。
 私のほうに今、少し御協力いただいているのが、県立一戸病院、県立二戸病院、県立軽米病院の、二戸地区の救急外来での取り組みです。ここで、先ほど言いましたようにケース・マネジメントというのはとても効果があるというふうに考えられているのですが、それ以外でも、運ばれた患者さんに情報提供をするというだけでも、全く何もしないでお帰りいただくよりも効果が上がるというふうな報告がございますので、そういうふうな事業を今させていただいておりました。
 患者さんが運ばれてきまして、メディカルチームの中で――医師、看護師、MSWの中で評価をしていただきまして、自殺未遂の可能性があるという方にパンフレットを渡す、そういうふうな事業です。主に看護師さんに対応していただいておりました。専用の電話番号も書いてありますので、私ども精神保健福祉センターのほうに電話をいただいて、そこでいわゆるケース・マネジメントをしようというようなシナリオです。
 今、やってまだ本当に数カ月なのですけれども、自殺未遂者の総数ですが、例えば平成20年度の1年の間に、三つの病院では31事例の自殺未遂者の方がございました。それが、強化して4カ月の段階で既に50人出た。これは、ふえてまずいのではないかということではなく、逆に検知できているので検知がふえたというふうに私は考えておりました。
 そして、実際に精神科に紹介された方も1年で12件でしたが、この4カ月で25件にふえているということで、つなぎがふえたということが実績として挙げられると思います。もちろんパンフレットも渡していただいていましたが、もちろん着信は――まだ事例が多くないのですけれども、多いわけではありません。ただ繰り返しますが、これはこの3病院のみの取り組みでございますし、感覚として、やはりこれ以上は医療関係の方々に負担をかけることはできないなという感じがございます。ですからあとは、病院に行く前にどれだけ介入できるか、サポートできるかというところが、やはり重要だなと思っております。
 私の勤めている精神保健福祉センターも、私が入りました平成17年度からですが、そこで自殺相談というのはゼロというカウントでしたが、165件にふえています。相談全体は2,000件を超えていますけれども、自殺相談の割合がふえておりますし、またこれからももっと検知がふえると、こういうふうに思うところでございます。地域支援のほうもふやしながら、何とか医療機関に行く前の取り組みというものをしようとしています。
 それから、ゲートキーパーの研修というのも、自殺対策――効果の上がる地域の取り組みの一つとして重要視されておりますので、これも継続して、少し見えるような形で御報告できればいいなというふうに思っております。
 あとは、自死遺族の支援というのも――自死遺族も自殺のハイリスク集団というふうな理解ができますから、この方々に、委員の先生方のところにもそういうパンフレットをお配りしていると思いますが、緑色のパンフレットになりますが、このパンフレットが自殺の遺体の検案時に御遺族の方すべてに配られておりました。このパンフレットに相談機関の窓口が書いてあって、そして遺族の交流会の御紹介も書かれていると思います。あとは、支援が必要だと感じた遺族がアクセスしていただくというふうな仕組みにしております。これは全県の中でそういうふうな取り組みになっております。それから、自殺の遺族の交流会も県内5カ所にできておりまして、そちらの支援、ネットワーク化ということもしております。それから、それを支えるボランティア団体というのも24団体を育成しておりますし、そのネットワークというものも持っております。県内のみならず北東北3県の交流会――これは藤里町で昨年度やった交流会なのですが、町長さんみずから自殺について語っていただきましたし、驚いたのが、そこの町の議員の先生方がみんないらっしゃっていて、遺族のワークショップなんかにも全部足をお運びいただいて、いろいろディスカッションしましたが、ちょっとやはりこの辺は、青森と岩手と違う雰囲気だなというふうな気がいたしました。
 あと、こんなことを言っていいのかなのですが、私のところの精神保健福祉センターといいますのは、全国でも一番小さい規模です。常勤の職員が一番少ない機関です。平成18年度の全国の平均が16.9人、今、私のところの常勤の職員は9人です。そういうところも含めて、推進の対象を県として検討していかなければならないともちろん私は思っておりますが、いずれにしても現状としては、とにかくそういう状況です。
 そして一方、これを進めるということに関しましては、いろいろな誤解とか意見があります。こちらにありますように、うちは自殺の関連相談はゼロ件ですと。それは、きょうお話しして気づいていただけたかと思いますが、これは聞かないからで、ゼロ件というのは余り褒められることでない、むしろ今のところはふえたほうがいいのだと思っております。そこが、何というか、評価の指標としても取り入れていいのではないかというふうに考えております。
 気が重い――やったほうがいいと言っても、やはりこの話は気が重い。それから、私の顧客というのは、住民の方のみならず、保健師さんであるとか、支援機関ですから、そういう実務者の方々が顧客になるのですけれども、その保健師さんが、ではこれをやりたいと言っても、組織としてそれは無理だと言われれば、なかなか進まないということも、これも私も平成17年度の調査を見させていただきましたが、そういう報告もございます。
 こういう取り組みというのは、医療につなげる仕事がふえるということ。やっぱり苦痛感、困難感というのがどうしても現場のほうではあると思います。ですから、相談をふやすということに関して肯定的な評価をしてあげないと、何か現場の方々は恐らく報われないのだろうなという気がしておりました。
 あとは、寝ている子を起こすのではないかとか、死にたいやつは死なせるのが武士の情けだとか、そういうことはよく現場で言われます。あと、何で自殺が減らないのかというのも、これもいろいろな――多要因性疾患ではありませんが、多要因の現象であるということなのですが、でもやはり何で減らないのかということを、秋田などでは、それはおまえが何もやらないからだという声が上がるくらいでして、これはみんなが取り組まなければならないことだということを、私はメッセージとして住民の方々に示したいと思います。
 また、この内閣府の緊急基金というのは2年で終わるわけでして、2年の取り組み方によっては、自治体によって本当に差が出るのだろうなというふうな危機感を、私は持ってやっていました。にわかに思いついたように芸能人を呼んで、例えばキャンペーンを張るとかというようなことに2年間もお金を使うか…。最終的にこの2年で残さなければならないのは、人材育成とネットワークだと――自殺に傾いた人の問題解決ができる人材育成とネットワークをつくることなのではないかというふうに私は考えておりまして、それを意識してやらない限り、こういった問題がありますから、何かそっちの方向にはいかないのではないかなというふうにも感じております。
 ちょっと言いたいことを言ってしまいましたが、以上でございます。
○小田島峰雄委員長 黒澤所長、大変ありがとうございました。ただいまの説明に対し、質疑、御意見はありませんか。
○三浦陽子委員 大変ありがとうございました。自殺につきましては、私も地域医療等対策特別委員会でも岩手医大の酒井教授からいろいろお話を伺ったのですけれども、そのときもちょっとお話ししたのですが、例えば、家族とか身近にいる方々が亡くなって、本当にあの時もっと早く気づいていればよかったという後悔の念というか、自分が何か、亡くなった方がシグナルを送っていたのに気づいてあげられなかったという、そういう思いをなるべく早くに発見できるのは、一番近くにいる人なのかもしれないという思いに至ったときがあって、それについて、住民の方々がいろいろ変わらなければいけないというお話があったのですが、そういうふうにやはりなかなかこういう見抜く力というのはまだまだ足りないというふうに思うのですが、先生からすれば、どうすれば早く発見できるというふうにお思いでしょうか。
○黒澤精神保健福祉センター所長 これはやはり、気づきと見守り、それからつなぎの教育研修しかないというふうには考えておりました。ですから、私のような専門機関のほうの研修に加えて、冒頭でありました久慈モデルのように住民同士の勉強会みたいなものなど、それを地域の中でどんどん広げていくということが、地道ながら一番近道なのではないかというふうに考えております。
○三浦陽子委員 ということは、逆に家族は発見しにくくて、もうちょっと第三者的な、冷静な人のほうがわかるような、そういうこともあるかもしれないのですけれども、本当にいろんなケースがあるので一概には言えないと思いますけれども、例えば高齢者の方が多く住んでいるところは、地域のいろんな町内会の集まりなんかで話題にするということも必要でしょうけれども、働き盛りで本当にいろんな悩みを抱えていても、その性格によって出す方、出さない方もいると思うのですけれども、その辺は先生からすればどういう注意を払えばいいとお考えでしょうか。
○黒澤精神保健福祉センター所長 職域に関してのことでよろしいでしょうか。職域に関して言えば、そこで効果が上がる方法というのは幾つかございまして、例えば労働者の方のストレスマネジメントの研修であるとか、そういったものは効果が上がると言われております。ただ、大企業なんかではそういう仕組みがきっちりできているのですが、岩手県では中小企業がほとんどでしょうし、そういう中小企業にはそういう仕組みがないので。先生がおっしゃるとおりで、そういうストレスマネジメントの研修を受けるという機会はあったほうがいいと私も思っています。
○三浦陽子委員 そういう大企業ではしっかりやっているようですけれどもとおっしゃいましたけれども、岩手県の中でそういう研修を受けている企業の割合というのは把握できているのでしょうか。
○菅原障がい保健福祉課総括課長 何件くらいがということは、特にデータとしては持ち合わせていないのですが、保健所ごとに、企業に対する出前講座などの研修をやって、毎年企業に対する――特に、中小企業さんに対する研修などは進めているところでございます。
○三浦陽子委員 件数を調べることはできるのでしょうか。というのは、大企業でと一概におっしゃるけれども、なかなかきめ細かく――中小企業の方のほうが、もっと経済的な問題とかを多く抱えていると思うので、逆にそういう調査をしていったほうが、それが啓蒙活動につながるのかなというふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。
○菅原障がい保健福祉課総括課長 ちなみにモデル地域でございますが、二戸地域におきましては、企業、施設職員等の働き盛り世代への健康教室などにつきまして、これまでに4回実施して115名の方が参加されたというデータがございまして、それぞれの保健所ごとにデータはとっておりますので、それをまとめますと全県の数字としてはお示しできると思います。
○三浦陽子委員 では、もしわかるようであれば、そのまとめた資料を後でいただけたらと思います。以上です。
○小田島峰雄委員長 それでは、後日、資料の提供をお願いいたします。
○嵯峨壱朗委員 自殺予防というか――メンタルケアというのですか、そういうとらえ方でいいですか、精神的なところで。実際この原因――動機を見ると、健康問題、経済生活問題というのが、ほぼ六、七割というか、そういったふうに見えますね。職業別に見ても、無職の方が、これで見ると、5ページ目ですと、平成20年、平成19年とも無職の方が490名のうち280名、そして自営業。恐らく精神的なケアとか、さまざまなことによって自殺予防される部分も多々あるのでしょうけれども、根本的にはそういった部分にリンクしなければ解決しないですよね、多分、と思って見たのですけれども。そういった、例えば職を紹介することによって解決するかもしれないし、もしかすると経済的なことに関すると、こうしたらいいとかああしたらいいとか、そういったところにリンクすることによって、より効果的なものが出てくるのではないかと思うのですが。もちろんこういった、私、久慈出身だからかもしれないけれど、平成20年にどっとふえたというのは恐らく経済的な問題なのかなという気がしますけれども、そういったところとリンクさせていけるようにならないものかなと思って。どうなのですか、そういうところ。
○菅原障がい保健福祉課総括課長 委員御指摘のように、無職者の方で自殺者が多いという中には、失業、離職といったような方も含まれると思います。いわゆる離職者に対する自殺防止ということで、今年度、国のほうにおきましては、これまで余り協力関係がなかったのですけれども、ハローワーク等を活用して求職活動をされる方に、ワンストップ的なサービスの提供ということで各ハローワークと保健所などが連携しまして、そこで求職された方々に、心の健康のほうに問題がある場合は保健師、あるいはお金の問題ですと、例えば生活相談の県民生活センターとか、そういう専門機関が一緒に相談を聞くという機会を、昨年12月から1月まで県内の各保健所で集中的に取り組んでおりまして、いろいろな相談を受け付けているところでございます。今後もそういう職域、あるいは雇用の専門機関との連携を深めながら、自殺対策というものの窓口を少しでもふやしていきたいというふうに考えております。
○嵯峨壱朗委員 よろしくお願いします。健康問題とかというものもどうやら半分ぐらい占めていますね。例えば先生に相談に行った場合でも、ここに行ったほうがいいのではないかとか、そういったこともセットで、もちろんやらないと効果が上がらないとか、そういったものもあるのですか。(黒澤精神保健福祉センター所長「はい」と呼ぶ)わかりました。では、がんばっていただきたいと思います。
○久保孝喜委員 先ほど来の説明で、自殺予防対策というのが、複合的なプログラムとネットワークの構築ということが大変重要だというお話を聞いてなるほどなというふうに思ったわけですが、久慈モデルと言われるものが、そういうものの地道な活動において形成されてきたのだということは理解できました。
 先ほど黒澤所長のお話の最後のあたりにちょっと気になることを聞いたのですが、岩手県の精神保健福祉センターが全国最小クラスであるというお話ですが、これは、所長さんに聞くよりも保健福祉部に聞いたほうがいいと思うのですが、これがどういう意味なのか。他の県のセンターとは違う方式なるがゆえに、恐らく最小の規模でいいのだという考え方なのか、それともまだ発展途上で、残念ながら今こういう状況だということなのか。その辺の意図するところ――センターの設置の意図するところを、もう一度お聞きをしたいと思います。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 端的に申し上げれば、体制的に、他県と比較してかなり少ない状況でセンターの運営をしているということに尽きるかと思います。
○久保孝喜委員 おくれているということなのでしょうね、そういう意味では。前段に説明があったとおり、全国でまさに上位――自殺率が高いという現状を、どう手を打っていくのかということを考えたときに、実際に、全体のネットワークだとかプログラムのサポートをする機関がそういう状況であれば、どんなに個別の事業の支援をしたところで、結果的には、言うところの複合的な事業の前進だとかネットワーク化というのは、結局、物になっていかないのではないかという気がしてならないのですけれども。今回の県の事業計画の中でも、そういう意味では、このセンターの充実とかというところが全くないわけでしょう。現状が遅れているのだという認識があるのだったら、年次計画的に、例えばセンターの拡充の問題だとかをきちんと打ち出すということが必要なのではないでしょうか。その辺はどうなのでしょうか。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 御指摘の部分も踏まえまして、これから例えば効果的であった久慈モデルを全県的に波及させる、それだけではありません。ほかのいろいろ、今、黒澤所長からも説明がありました内容で、取り組むべき点について、それらを全部含めまして、体制の強化について、全体的には人員体制については県全体としても非常に厳しい状況にはありますが、その中でとりわけ命を守る対策でありますので、センターとも十分に協議を重ねながら、できる範囲で体制強化については取り組んでまいりたいと思います。
○久保孝喜委員 ぜひ、全国での最上位に位置する我が県の自殺率を少しでも減少させるために、目先のコストだとかという問題はもちろんありますけれども、長い目できちんと対策が打てる体制をぜひつくっていただきたい。その意味で、これまた先ほど黒澤所長のお話の中にありましたが、行政的にさまざまな取り組みを進めていく上での久慈方式の全県的な拡大ということで言えば、まだ県内21機関でしかワークショップの実施がされていないというようなこと。お話の中には、例えばお隣の秋田県は全市町村で、なおかつ県が予算をつけてその事業を実施させる仕組みがあるのだという話がありましたけれども、そういう具体的でかつ効果的なことが実証されている事業を、なぜ見習おうとしないのかというところが、話を聞いていてちょっと不思議だったのですけれども、結局21機関にとどまっているということは、ほかの市町村はやっていないのか体制がないのか、その辺を含めた現状認識はどうなのでしょうか。
○菅原障がい保健福祉課総括課長 県内におきましても、自殺率の高い低いという地域差がございまして、その中でも特に、比較的自殺率の低い県南地域などの市町村におきましては、今回基金の事業として各市町村に事業要望など意向をお伺いしても、うちの市町村はまだそんなに自殺がない――まさに先ほど黒澤所長が話した、認識がないというところがまだございますので、そういうことで差が出てきたり取り組みが行われていない市町村も出てきていると認識しております。
 県といたしましては、そういう、まだ取り組みが進んでいない市町村に、ここ2年間をかけてしっかりとした認識を持ってもらうということも重要な対策であるというふうに考えております。
○久保孝喜委員 ぜひこれは、県内の中にあって今現在低いけれども、しかしもちろん、やらなくていい話ではないわけでして、低いところも高いところも押しなべて対策を打つことで、全体的に下げていくというのは当然のことでしょうから、ぜひそういう指導性なりを発揮していただきたいということを申し上げたいと思います。ただ、県民の感覚――私らの感覚からすると、例えばそういう地域で何か取り組むというときに、一方では保健所の統廃合で保健所の機能が遠くなっていくという実態も実はあるわけでしょう。だからそういう点では、保健所が中心になっていく、あるいはさまざまな市町村の取り組みに支援をしていくというときに、理屈がちゃんと立つように、県の組織運営なども含めてやっていく必要があるのだろうなという感想を私は持ちましたので、そのことをあえて最後につけて終わります。
○及川あつし委員 若干意見も踏まえながら、何点かお尋ねしたいと思います。
 菅原総括課長からはマクロ分析的な話だったと思うし、黒澤所長からは実際のミクロ的な話だったような感じがするのですが、時間の関係もあったと思うのですけれども、実は菅原総括課長からの説明でまだ足りないなと思う部分があるのです。それは、前々から本県が自殺率の上位県に位置づけられているときに、所得云々とか、今、秋田が1位ですか、そういった地域性の関係で高いのかなというような、漠然とした分析と解説、説明というのはいろんなものに書いていますけれども、何で自殺率がこんなに高いのかということを、いま一度マクロ的にもうちょっと分析してもいいのかなという気がしています。
 今議論があった精神保健センターの充実ですか、これも大事だと思いますし、久慈でやっている久慈モデル、これも大事だと思うのです。でも、その精神保健福祉センターの体制が悪いから自殺者が多いわけでもないと思うし、久慈モデルが普及しないから自殺者が多いわけでもないと思うのですね。根本の、自殺率が高いという原因を――恐らくつかんでいるのかもしれませんけれども、もう少し分析した上で対応を取るべきかなという感じがしていますが、地域的な自殺率の高低が何でここまで出るのか、それをどういうふうに、日本全体の中で岩手県がどうしてこうなっているのか、県内においては県北・沿岸地域がなぜこうなっているのか、もうちょっとさらに分析されたいと思いますし、あとは今の段階で分析されているものは教えていただきたいというのが1点であります。
 二つ目は、行政の役割がどこまでなのかなということは、すごく悩むところであります。今、各般にわたる対策はとられているようでありますけれども、もちろん行政だけではできないという認識のもとに、地域のネットワークとか人づくりとかというものを進めていると思うのですが、根本的にはこういう死を伴う問題については宗教の世界だと僕は思うのですよね。行政が宗教と連動して何か進めるということはなかなか難しいのかもしれませんけれども、もう少しいろいろな方に分析をもとにした問題意識を持ってもらうような、団体間のネットワークというかそういうものを、もう少し踏み込んでつくっていく中でみんなの協力体制が構築できないと、先ほどセンターの所長が言っているように、現場でこれ以上云々というような話にもなってくる可能性もありますし、もうちょっと幅広い取り組みも必要なのではないかなと思いますが、そこら辺の所感もあわせてお聞きをしたいと思います。
 最後にしますが、センター所長からの説明の中で、自殺相談件数という報告があったのですけれども、これは一体何なのか、自殺の相談で電話する人というのはいるのですか。そういう意味で、どういう過程でこういう件数を把握しているのか、そのプロセスを教えていただきたいと思います。
○菅原障がい保健福祉課総括課長 ただいま御指摘のございました、なぜ本県において自殺率が高いのかという部分でございます。さっきお示ししました資料ですと平成9年からの資料になっておりまして、平成10年から急に高くなっている。これは全国、岩手県とも共通ということで、御案内のとおりこの平成10年という年はバブル経済崩壊後の、株価が最安値を更新し、また企業倒産も極めて高い水準にあった年でございまして、このときから全国、岩手とも自殺者数がふえた。その中で岩手が高い位置を占めているということでございます。ただ、先ほど御説明した学究委員会、事業委員会の先生方の意見の中では、実は岩手県の自殺者数は、統計が残っている昭和30年以降におきましても、数は平成10年より前は少なかったのですが、それでも一時期を除いてはワースト10位以内でずっと推移してきているということで、世の中の景気がいい時期も岩手が高いということで、専門家の先生方からは、例えば産業構造――農業中心からそれ以外の産業に変化したときに岩手県の対応がどうだったのかといったような話とか、過疎の話とか、それから医療資源、特にお医者さんの数とかあるいはベッド数、そういうのが影響しているのではないかといったような意見をいただいておりますが、まだこれといった部分につきましては今後、事務局のほうでデータを集めながら、学究委員会のほうにもデータを提供して、引き続き分析をしていただくということにしているところでございます。
 二つ目、行政の役割あるいは官民一体となった民間の自殺対策に対する取り組みの中で、委員御指摘の宗教の役割といった部分につきましても、実は内部でも、例えばいわゆる宗教家といわれている仏教、キリスト教、そういったようなことに携わっている方々への自殺に対する理解を深めていただく手だてはないものかといったようなことにつきましては、事業を進める内々のところでは今検討はしておりますが、ただ具体的には今後専門家の先生の意見を伺いながら、具体化を進めてまいりたいというふうに考えております。
○黒澤精神保健福祉センター所長 たしかに自殺問題の相談、自殺関連の相談といいますのは、最初に私は自殺したいというふうな相談の仕方ではないのですが、最終的に相談をお受けした後に、先ほど説明いたしました自殺に傾いた人、それから自分が遺族であってちょっと消化できないとか、そういった自殺にかかわる問題に関して、それから再企図の可能性のある方だったり、そういう可能性のある方の相談というふうにくくられております。あくまでもチェック表といいますか、相談業務のチェック表に記載した数をカウントしてございまして、もうちょっと詳しく――希死念慮であるとか、自殺未遂というふう分けていくと、それを必ず聞くような体制にすると、もっと顕著にふえると思います。
○及川あつし委員 実は私も去年知り合いが、多分職場のストレスだろうと思われる方が2名自殺しておりますし、1月になっても、私の友人の母親が健康を苦にして先週自殺をしたばかりであります。何か非常に、どうなっているのかなというような思いでいつも考えていたわけですが、いずれ少し長年にわたる根本的に大事な問題でありますので、ぜひ取り組みをさらに進めていただきたいと思います。
 最後に、自殺に関しての所管は保健福祉部になると思うのですけれども、さっきの自殺原因で健康問題もあったと思いますし、失業されている方が多いということで、雇用相談の窓口のところで自殺の傾向をキャッチできる場でもあるのかなという感じもして聞いておりましたけれども、他の部局との、こういう対策についての取り組みはどうなってきているのか、それだけお聞きして終わりたいと思います。
○菅原障がい保健福祉課総括課長 他の関係機関との連携でございますけれども、昨年末に国のほうでも始めたのですが、国の出先機関である労働局を中心としましてハローワークにおきまして、ワンストップサービスということで、そこに生活保護の担当者ですとか生活福祉資金の貸付関係者ですとか精神保健福祉センターの職員ですとか、そういう方々が一堂に会して、求職された方がそこで一回に全部いろんな相談ができる、そういういわゆるワンストップサービスデーを設定して開催したところでございまして、そのような形で今後とも、労働局サイドあるいは社会福祉協議会等の関係機関との連携を図りながら、当保健福祉部としても改革を進めていきたいというふうに考えています。
○千葉保健福祉部長 ちょっと所管という話もございましたので、私のほうから最後にお話しさせていただきたいと思います。
 きょう冒頭のほうの御説明でもありましたが、アクションプランのほうでは、2010年度には全国平均並みまで低減させたいという強い意欲を、私どもは持っているところでございます。ただ、今御質問あるいは説明の中で出てまいりましたが、いろんな原因等が複合して出てきているところもございます。したがいまして、精神保健福祉センターの体制強化の話も一つございました。これにつきましては、そういうふうなことも検討していかなければなりませんし、あとはやはり、スタッフとしては福祉職とか専門性のある職員をサポート職員につけなければいけませんので、そういう職員の確保等も考えていかなければならないと思います。
 また、地域の仕組みづくりでございますが、昨年4月に地域福祉支援計画をつくりまして、それを踏まえて今、さまざま地域の見守り活動をやっております。今、ひとり暮らしの高齢者の方がふえていると、女性のほうは、高齢者の自殺がふえているという話もございまして、やはりそういうふうな地域でのいろんな、官民でのネットワークで見守り、かつそういう状況を察知してといいますか、そういうシグナルをきちんと受けとめていくような仕組みはきちんとやっていく必要があるかとは思っているところでございます。
 また、今お話ししましたように、DVとかいろいろな原因がございますので、庁内の各部局はもとより、いわゆる国の機関とも連携を踏まえてやっていく必要があるところでございます。
 いずれ基金の話もございましたが、せっかくの基金でございますので、とりあえず初年度はキャンペーン的なものを中心に使わせていただいておりますが、来年度以降については、そういう仕組みづくり等ができるようなものに活用させていただいて、できるだけその体制づくりも進めていきたいということで考えているところでございます。
 いずれいろんな課題等もございますので、今後一つ一つ対応していきたいと考えているところでございます。
○小田島峰雄委員長 ほかにありませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○小田島峰雄委員長 ほかになければ、これをもって自殺対策についての調査を終了いたします。
 この際執行部から、福祉灯油助成事業についてほか2件について発言を求められておりますので、これを許します。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 私からは福祉灯油助成事業について、それから二つ目は地域医療再生臨時特例交付金について、最後に県立病院等事業の経営形態のあり方に関する懇談会について、以上の3点について御説明をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず1点目は、タイトルが平成21年度福祉灯油助成事業についてと表題をつけました資料でございます。福祉灯油助成事業については、今年度の9月県議会において、この事業の継続を求める請願が採択されたところでございますが、その後の11月時点で、灯油価格が前2カ年のような状況にはないと――要するに低位で落ちついているというふうなことから、12月補正予算計上を見送りまして、灯油価格の動向、その後の動きを注視していたところでございます。今年度の対応でございますけれども、これから申し述べますような理由によりまして、今年度は福祉灯油助成事業の実施を見送らせていただきたいと考えております。
 まず今年度は、4月以降、灯油価格――これは配達ですけれども、1,100円から1,200円台で安定して推移しているところでございます。それから、福祉灯油助成事業を実施いたしました平成19年度、平成20年度の価格水準はもとより、その前の年度の18年度の価格水準と比較いたしましても、低い状況で推移しているところでございます。現時点では、独自に福祉灯油助成事業を実施する市町村が2市町にとどまっておりまして、多くの市町村が現在の灯油価格にかんがみまして、事業の実施に慎重な姿勢であるということでございます。なお、このような状況を見まして、国の特別交付税による財源措置も講じられていないという状況でございますことから、先ほど冒頭で申し述べましたように、今年度は福祉灯油助成事業の実施を見送らせていただきたいと考えております。
 なお、今後急激に灯油価格が高騰した場合には、その時点で各市町村と協議しながら、急ぎ対応を検討することもあり得ると考えているものでございます。御理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 続きまして二つ目でございます。地域医療再生臨時特例交付金の内示についてと表題を振っております資料を御覧願いたいと思います。
 まず、平成21年度地域医療再生臨時特例交付金の交付についてでございますが、昨年12月18日、本県に対しまして盛岡25億円、釜石25億円――これは、それぞれ圏域のことでございますが、交付予定額が内示されました。全国的には、各都道府県2地域各25億円、本県と同様の交付内示という状況になっております。交付決定は1月中の予定とされているところでございます。本県といたしましては、この内示を踏まえまして1月8日、申請額50億円とする交付申請書を国に提出しているところでございます。今後、基金設置条例及び関連する補正予算案につきましては、2月県議会定例会に提出する予定としております。具体的に個々の事業につきましては、国に設置されております医療関係者等の有識者会議から技術的な助言があるというふうに伝えられておりますので、こうした助言なども踏まえまして、さらに必要に応じまして県内の有識者からの助言等もいただきまして、毎年度の予算編成において具体的な取り組み内容を確定してまいりたいと考えているところでございます。
 資料の別紙に計画の概要として計画立案の基本的な考え方それから事業概要を掲載しておりますが、別紙の資料を御覧いただきたいと思いますけれども、特に1の基本的な考え方でございます。これにつきましては、いわて県民計画アクションプラン等を踏まえまして、周産期医療と小児医療の充実強化、それからがん医療の均てん化をさらに進めてまいりたいと考えております。医師確保対策、救急医療体制の整備、それからもう少し具体的に医療機関の機能分担と連携強化なども含めまして、計画の構成事業として盛り込むこととしたところでございます。その際には、対象とした二次保健医療圏のみならず、全県にその効果が及ぶことが重要であるという考えに立ちまして、最も適当と思われる二次保健医療圏を選定したところでございます。
 それが一つは盛岡保健医療圏、それから釜石保健医療圏ということでございますが、盛岡保健医療圏につきましては、重篤な患者の医療を担う高度な三次医療機能を有していると、そのほかに、県内の産科や小児科などの医師不足によりまして、県内の他圏域からの患者の流入が増加しているというふうなこと、また総合周産期母子医療センター等の現状を踏まえまして、周産期医療、小児医療における連携強化と、広域救命救急の迅速化に重点化を図ったところでございます。それから釜石保健医療圏につきましては、県内で唯一、地域がん診療連携拠点病院が整備されていない圏域でございますので、これを踏まえまして、地域がん診療連携拠点病院の整備、それからこれと関連しますが、在宅医療の推進に重点化を図って取り組んでいきたいと考えているものでございます。
 改めて申し上げますと、まず全県で取り組む事業といたしましては、周産期医療情報ネットワーク化の促進、それから関連しますが、モバイル遠隔妊婦検診の導入拡大等の周産期医療体制の強化を図ってまいります。それから地域病院の担い手医師、これは特に総合診療医などとして最近議論をいただいているところでございますが、この育成、それから医学部生に対する奨学金の拡充、さらには認定看護師の養成支援などの医療従事者の養成確保対策に取り組んでまいりたいと考えております。さらに、地域中核病院等へのヘリポート整備など救急医療対策を盛り込んでいるところでございます。
 それから、圏域で取り組む事業といたしましては、改めて申し上げますが、盛岡保健医療圏では高規格周産期医療専用ドクターカーの導入、県立療育センター整備構想というものがございますが、これの具体化に向けた検討に取り組んでまいりたいと考えております。釜石保健医療圏におきましては、繰り返しになりますが、県立釜石病院におけるがん医療機能の強化のため、放射線がん治療機器を整備する、また、在宅医療の推進等に取り組んでまいりたいと考えております。これは平成25年度までの計画期間において地域医療の確保のための取り組みを着実に進めてまいりたいというものでございますので、よろしく御理解のほどお願い申し上げます。
 最後になります、三つ目になりますが、表題が県立病院等事業の経営形態のあり方に関する懇談会についてとします資料を御覧願いたいと思います。
 この懇談会につきまして、平成21年12月に懇談会を設置いたしましたので、御報告するものでございます。この懇談会は、平成21年度岩手県一般会計予算及び平成21年度岩手県立病院等事業会計予算の編成がえ等を求める動議として、公、民の適切な役割分担、県立病院の経営形態の見直し、人事、組織体制を含めた病院事業の再検討を進めること等の要請があったことを踏まえまして、設置、開催するものでございます。懇談会におきましては、動議の内容を踏まえまして、公、民の適切な役割分担や県立病院の経営形態のあり方等について、外部有識者による専門的見地からの御意見、御提言をいただくこととしておりまして、今後、平成22年1月28日に第1回の開催を予定しておりますが、これを皮切りに、平成22年度末までに5回程度の懇談会を開催する予定としているところでございます。資料には別紙として懇談会の設置要綱、さらにあり方に関する懇談会の委員、県内、県外の有識者の方々でございますが、資料が添付されているかと思います。こうした形で今後懇談会を開催してまいりたいと思っております。
 以上で、県立病院等事業の経営形態のあり方に関する懇談会についての説明を終わります。以上3点御説明申し上げました。よろしくお願いいたします。
○小田島峰雄委員長 この際、何かありませんか。
○嵯峨壱朗委員 助成事業についての請願に対する対応についての説明というのは非常に――当然かもしれませんけれども、いいなと思いました。いわゆる内容について、説明してもらいたいと思います。
 それと、二つ目の臨時特例交付金、二つの地域を選んだ理由というのを説明されましたけれども、余りよくわからないのですね、なぜこうなったのかが。説得力に欠けていると思って聞きました。実際には、この2ページ目の計画2のところを見ると、例えばいろいろ全県で取り組む事業、1から5は盛岡保健医療圏として予算化する、どういう意味なのかちょっとわからないので、そこも説明していただきたいと思います。
 それとあり方懇談会、県内はいいと。なぜこの岡山大学医学部教授が入っているのか、お聞かせ願いたい。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 地域医療再生臨時特例交付金の関係でございますが、この圏域選定につきましては、民間団体はもちろんでございますけれども、市町村その他医療関係、さまざまなところから前提として御意見をいただいております。その中で、特に県と医療関係者で協議を重ねまして、本県の医療提供体制上、やはり岩手医科大学などを中心とした盛岡保健医療圏の医療提供体制を強化することによりまして、全県への波及と、それから全県からの要求に対してそれを受け入れる体制をつくるというのが、まずもって重要であるということが一つでありました。
 それから釜石保健医療圏について。他の九つの保健医療圏、それぞれの課題はあるかと思いますけれども、現在、死亡原因第1位のがん治療について唯一連携拠点病院がないというのが釜石圏域でございますので、これは早急に、まずここを強化する必要があるということで、釜石保健医療圏を選定した結果になっております。ただ釜石保健医療圏につきましては、そのがんの治療機器の整備だけではなくて、在宅医療はもちろんでございますが、それ以前に、医師養成事業についても全県に効果が波及するような事業もこの圏域の中には取り込んで、それぞれ上限の25億円に事業を整理いたしまして申請したというふうなことでございますので、この点については御理解を願いたいと思います。
 それから事業の実施につきましては、一たん25億円、25億円合わせて50億円の基金を積みまして、それを平成25年度まで各年度、各年度、それぞれ予算編成をする中で実施計画を具体的に御提示をして、事業実施をしていきたいと考えているところでございます。この計画期間については、国から示された計画期間ということでございます。
 それから県立病院等のあり方懇談会のメンバーについてでありますけれども、なぜ岡山大学の方なのかということでございますが、この方は専門が医療経済学の、我が国におきますかなり有名な方でございます。そもそも厚生省の役人でございまして、過去には本県にも福祉部の課長としておいでになった経緯があるわけでございます。それは直接の理由ではございませんけれども、その後、福祉関係から医療経済のほうに専門を移されまして、厚生省の現役中に信州大学で医療経済を教えられ、退官後、岡山大学のほうで同じ専門分野で教授になっておられるというふうなことで、一応、本県の状況にも精通しておられるし、全国的にも第一人者であるというふうなことと、本県において国保事業を中心とした保険医療の研究を先年来なさっておられましたので、県内の状況にも精通されているということで、いわばこういった方々の立場からの御意見をいただくのが、客観的な議論を進める上で大変重要かなと思ったところでございます。その他の方々はいずれも県内の方々という状況でございます。以上でございます。
○嵯峨壱朗委員 いずれ説明を聞いても説得力が……、これだというふうな理由に聞こえない。説得力がないというか、あまり納得しがたい。最後の岡山大学のことも含めて。すごく交通費もかかるだろうし、もっと近辺にいるのではないですか、この東北の中でもと思って。ストレートな説明がなかったですね。それはそれでしようがないですね。
 1点だけ、この医療圏域の考え方です。医療圏域というのは、どういう基準――何の基準で決められているのか。例えば、盛岡医療圏域といっても全然違いますよね、葛巻町と盛岡市と。それが同じ基準で……。どういう基準で決めたのか。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 この保健医療圏は、広域生活圏と一致した圏域になっておりますが、基本的には、医療提供の面から見てその圏域で、本当に重い、重篤な治療に関しては別といたしましても、通常の救急から通常の疾病の治療が完結するという、そういう観点からのエリアとして圏域を設定しているものでございます。
○嵯峨壱朗委員 素朴に聞きますけれども、盛岡市と葛巻町と同じ医療環境にあると思いますか。ベッドにしても、圏域で見ると過剰地域なのですよね、ここ、医療圏で言うと。過剰ですか、葛巻町とか。その辺ちょっと圏域設定した――これは県で決められるものであるのか、何か法律的なのかわからないですけれども、実態と合っていないような気がしますけれども、どう考えますか。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 圏域の中には、例えば盛岡市のような状況のところと葛巻町のようなところがあるのは、委員御指摘のとおりでございますけれども、そうした葛巻町といったようなところに対する医療提供をカバーする部分も含めての圏域というふうなことでございますので、ほぼ全県9圏域はそれぞれ、その圏域内には周辺部にかなり医療資源の薄い部分というのは含まれているところがあるわけでございますけれども、そこが全体として中心部からのカバーも含めて医療提供体制を考えられるという圏域で、それぞれ九つ設定されているものでございます。
○嵯峨壱朗委員 実態としてトータルで見て、だってベッド過剰地域となるのですね、これ。カバーするというのは、それは別に圏域でなくても当たり前ですよね、病院は。県立久慈病院から行くこともあるだろうし、葛巻の場合は。それは当たり前のことでしょうけれども、この医療圏域の設定の積極的な理由ではないですよね。もう実態に合っていないと僕は思って見ていますね、当然支援するのは当たり前ですけれども。統計で出てくる数字は、足して割って出てくる。そうするとすべてクリアしたことになる。医師数だってそうなのです。ところがもれるものがすごく多いですよね。だから、ちょっと別の基準で見ていくというのも必要ではないかと思う。受ける側としても、いや、盛岡圏域は何とかといっても、実態として、例えば沼宮内病院の問題もそうでしょうし。ないのですもの、実際。それで過剰地域などと言われたらとんでもないですよ、住んでいる人からすれば。僕は、その実態というのにきっちり合った内容に考え方を設定し直すべきだと思いますけれどもどうですか。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 この保健医療圏につきましては、医療法上求められている圏域設定ということで、幾つかの事業が保健医療圏の医療資源の状況に応じて、例えば補助を出すとか、こういった医師の配置状況にするとかというのが定められているベースになる圏域なのですけれども、委員御指摘の、実態に即した見方をすれば、例えば盛岡保健医療圏の中だけで医療支援とか応援をするわけではなくて、実際は、何とか頑張って余裕を生み出して隣の圏域の医療機関に応援するといったことは、通常これは行われていることでございますので、そういった面でも実態面での対応は、御指摘のとおりさせていただいているところでございます。
○嵯峨壱朗委員 それはわかりました、ありがとうございます。ただ、特に盛岡医療圏は、盛岡市は盛岡市で見たほうがいいのではないですか。そして、ほかはほかのところで。そうしないと実態がつかめないですね。そういうとらえ方をぜひしてもらいたいと。そうでないと隠れて見えなくなってしまう、実態が。四つの広域圏設定そのものもそうですけれども、せめてこの医療についてはそういったとらえ方をしてもらわないと、いかに周辺部の実態が深刻かというところがわからないと思うのです。そういう認識を――設定は、これは法律に基づいてやっていると言えばそうなのかもしれませんが、把握の仕方としては分けて把握しないと僕は思っているのです。どうなのでしょうか。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 医療法に基づく圏域設定ではございますが、その圏域を具体的にどのようにするかということにつきましては、本県の医療審議会における議論がもとになっておりますので、可能性としては、例えば圏域を分けるとか、合わせるとか、そういったことは理論上はできないことではございませんが、先見的には、医療審議会の御議論ということになります。
○千葉保健福祉部長 盛岡医療圏のお話も出ましたので、ちょっと補足させていただきますが、昨年来、議会の動議を踏まえまして、地域医療懇談会もさせていただいたところでございます。特に盛岡圏域の懇談会につきましては、市町村数、病院数等も非常に多いことから、一つの懇談会で全部議論できるのかというような御議論もございまして、三つの部会に分かれて議論させていただきました。したがいまして、まさに盛岡市部の状況と、あるいは――例えば今、御指摘のあったような葛巻町とかそちらのほうの、いわゆる県北部のほうの状況は全然状況違うということで、やはりそれに対応するような提供体制の議論等も行われているところでございます。ただ、そういうところ――これは多分うちの県のみならず、都道府県の県庁所在の医療圏は同様のお話があるのではないかと思っているところでもございます。いずれ医療圏の設定の仕方につきましては、副部長のほうから御説明もしましたが、やはりその対応については十分目を配りながら進めていく必要があるものと考えているところでございます。
○久保孝喜委員 県立病院等事業の経営形態のあり方に関する懇談会で、ちょっとお尋ねをしたいのですが。2点あります。
 この設置そのものは、議論のスタートとして議会の要望も含めて配慮していただいたということについては、私は了といたしたいと思いますし、ぜひその議論の結果というものに期待をしたいわけなのですが、要綱の中の第2に所掌事務について記載がございます。その第1番目に、地域医療における公・民の役割分担に関することということが掲げられているということが、私は非常に意味を持っているし、これは非常に大切なことだというふうに思ったのですが、その後、そのメンバーを見たときに、結局その公・民の役割分担の議論をしようとしているのに、例えば他の公立病院――市町村立病院なんかのメンバーが全く入っていないと。地域医療というのは、県立病院が公立病院とネットワークの中で、例えば診療応援も含めて、実際にはパートナーとして市町村立病院はあるわけでしょう。そういうところと公・民の役割分担を含めた議論がきちっとできて、初めて私はこの県立病院のあり方の議論に発展していくのだというふうに考えたものですから、そうすると、何でここに市町村とかあるいは市町村を含む公立病院の方が入っていないのかなと。あるいは、全国的なネットワークの協議会もありますよね。そういう方々を入れるとかということの配慮が、なぜなかったのかという気がしてならないのですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 基本的には、そもそもの動議が県立病院に関する議論からスタートしたということがございましたものですから、私どもといたしましては、そうは言いながらも実は、現場の医療局なり県立病院関係者を入れると、非常に議論が、ごちゃごちゃになるというふうなこともございましたので、少し時間を置いた県立病院関係者として、例えばメンバーの中で一番下に記載の方に入っていただく、それから、公・民の役割分担ということで、これはやはり民間の病院経営にも携わる、あるいは医療関係者といったような方に入っていただくというふうなことで、メンバーを選考させていただいたところでございますし、さらに全体としては、医師会の先生方にも入っていただいて、トータルな立場から医療問題について御意見をいただくということを考えたものでございます。
 御指摘の市町村立病院については、確かにメンバーをふやすことによりまして、そういった方々に入っていただく余地はないとは申しませんけれども、余りメンバーを多くしても、実質的、効率的な議論の観点からいかがなものかということと、焦点がそもそも県立病院の経営形態のあり方ということでございましたので、そのように絞らせていただいたと、こういう考え方でございます。
○久保孝喜委員 説明はわかりますけれども、ならば何で所掌事務の第1番に、公・民の役割分担という問題点を提示したのか。最初からそうであれば、かなり技術的、テクニカルな経営のあり方みたいなところで、第1番目に来てもよかったわけでしょう。そうではなくてやはり基本的な――原則的な議論をしていこうという趣旨があるのであれば、そこはやはり、市町村立などの病院の関係者も入れてほしかったなというふうに私は思うのです。そのことを申し上げておきたいと思います。
 それからもう一点は、懇談会の進め方の問題でちょっとお尋ねをしたいのです。例えばいろいろな懇談会を設置して御意見をいただいて、政策形成のいわば基盤的な背景として県の予算の段階に入っていくと。こういうスタイルをとられることは、この問題に限らずいっぱいあるわけですが――所管は違いますけれども、例えば高校再編にかかる長期構想などの委員会もそうだったのですが、実は委員会、懇談会の最初の第1回目から最終提言書の行政案が出されて、それを延々と回を重ねて添削していくという懇談会が何件か見られるわけですよね。そうすると完全に、いわば行政の事務方の用意した最終提言書の添削会議みたいになってしまうと、自由な議論だとか、こういうある意味原則的な議論を交わすということにならないでしまうというケースがこれまでも多々あったのですが、これについては、よもやそういう方向ではないのでしょうね。
○千葉保健福祉部長 今、お尋ねの件でございますが、やはりこの問題は――県立病院の経営形態のあり方というのは、非常に大きい問題であります。県民の関心も非常にあるはずでございますが、今回の懇談会の進め方につきましては、特に事前に私どものほうで、たたき台とかそういうものを用意することは考えておりません。
 知事にも協議申し上げましたが、知事からもできるだけ多面的な角度での、いわゆるレポート的な――平たく言いますと岩手県に即して考えられる選択肢、方策について、できるだけ広く取り上げていただくという形での最終的な報告をつくっていただくようにお願いしてほしいというような御指示もいただいておりますので、私どももそれに沿って進めてまいりたいと思っています。
 いずれ私どもは――私あるいは医療局長も席には入りますが、説明員という形で説明をして確認しまして、基本的には、この報告書については委員の方々に基本的なプロセスを書いていただく、お願いするということを私どもがサポートするという形で、最終的な報告についてはそういう形でまとめていきたいと考えているところでございます。
 先ほど委員のほうから、やはり市町村立の関係もございました。いずれ今回、基本的に公・民ということで、私どもちょっと民との役割のことで議論を大きくしたいということで、まず民間の方々も入っていただいているわけです。多分2回目になるかと思いますが、さきにこの役割分担の議論をした上で経営形態のあり方の本文に入っていきますので、まだこの時点ではちょっとあれですが、委員のほうとお話する中で、例えば議会の議論の中には、専門家のいわゆる意見の聴取というのができることになっておりますので、その際に適当な方に来ていただいて、一緒に入って御議論いただくとかそういうことは、当然考えられるものと考えているところでございます。これは十分配意していきたいと考えております。
 (久保孝喜委員「了解」と呼ぶ)
○及川あつし委員 では、この際ということで何点かお尋ねしたいと思います。
 きょう御説明いただいた福祉灯油の助成については、私は継続審議をするべきだという立場でありましたので、このような対応になったということは是といたしたいというふうに思います。
 県立病院等事業の経営形態のあり方に関する懇談会について、これは御説明がありましたとおり、私も賛同しました動議に基づいてこういう対応がなされたということは敬意を表したいと思いますし、今後の本県の医療政策の、多分根本になってくるのかなというような気もしておりますので、趣旨に沿う形で――1年余りだということでございますけれども、しっかりまとめていただきたいなというふうに思っているところでございます。
 この点、ちょっとお伺いしたいのは、昨年もいろいろな懇談会があって、我々にも適宜公開をするということで御案内いただいておりましたが、この懇談会についての公開度はどうなるのかというのが1点。
 2点目は、意見、提言を平成22年度末までにまとめていただくということになっていますけれども、この報告書をどういうふうに取り扱って、保健福祉部として県内の医療政策に対してどういうアクションをその次に出すのか、そこがちょっと見えないという感じがしますので、その報告書がベースになって次に何をやるのかというところをお尋ねしたいと思います。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 まず、この懇談会の公開の問題でございます。先ほど申し上げました第1回目を予定しております1月28日、これは、県立病院の現状とかさまざまな考えられる経営形態などについて一応の御説明はさせていただきますが、その後はどんどん幅広く委員から御意見をいただくということは、先ほど部長から申し述べたとおりでございますので、これは公開で行いたいと考えております。ただし、本格的な議論に入ります2回目以降でございますけれども、これについては、議論の対象となるデータの取り扱い、あるいは資料の中にはちょっと公にするには時期尚早かなというようなものも含まれることが考えられますので、公の場での議論の対象とした場合に、委員間での率直な意見交換がちょっとはばかられたり妨げられたりといったようなことを懸念いたしております。誤解、憶測などに基づきまして、地域住民の方に無用の混乱を与えるのもいかがなものかなというふうなことも懸念しておりますので、もちろん情報公開条例の規定に基づいてでございますけれども、懇談会の委員の皆様にお諮りをした上で、非公開で開催することも考えているところでございます。ただ、非公開といたしました場合でも、懇談会の開催状況とかその結果については、適時適宜、委員の皆様はもちろんでございますが、これらについては、御報告をさせていただくというふうに考えているところでございます。
 それから、この提言をいただいたものを今度はどのように取り扱っていくのかというふうなことでございますけれども、いずれこれについては、どういった扱いにするかということについては幅広く――先ほど部長が申しましたとおり、レポート的にいろんな考え方をまとめていただいて、そのいただいたものを踏まえて具体的に行政としてどのようにしていくかということを、今度はそれを踏み台にして検討させていただくと、こういう扱いになるかと思っております。したがって、提言そのものはかなり幅広くいただきたいなとこちらとしては期待しておりますので、そのうちのどれとか何とかというのはもちろん頭から決めないで、いただいたものを踏み台にして行政サイドとして検討していきたい、このように考えているところでございます。
○及川あつし委員 わかりました。私の最初のイメージでは、何かそこできちんとした方針をつくるためのベースなのかなという気もしましたけれども、限定しないで幅広にやって、その次に議論を進めるということであれば、それはそれで了とさせていただきたいと思います。
 あとは、岡村総括課長にちょっとお尋ねをしたいと思います。9月にさんざん議論をいたしました件でございますが、報道によれば、花泉地域診療センターを民間移管で活用する議論の対象になった七星会の件について、社会福祉法人の設立認可がなされたということでございました。私は、当初議論がなされたときはまだ不十分なので、ここで可決するわけにはいかないという意味で申し上げたわけでございますが、法人認可がなされたということでございますので一定の要件が整ったのだなとは理解しますけれども、一応、念のため、この場で経過と今後の事業開業見込み等についても御報告いただきたいと思います。
○岡村長寿社会課総括課長 社会福祉法人七星会につきましては、本年1月5日に県南広域振興局で認可を行いまして、法人の設立がなされたところでございます。
 経緯を申し上げますと、昨年12月22日に県のほうで内部審査――事前の審査をいたしまして、その上で県南広域振興局のほうに、社会福祉法人の設立代表者のほうから認可申請が行われ、本年1月5日に認可を受けたというそういう経緯でございます。
 現在、認可を受けた後、小規模の特別養護老人ホームの設立準備中というふうに伺っておりますけれども、施設の認可につきましては、同じく県南広域振興局のほうで行われる予定でございます。現在の予定では、3月中の開設を目指して、当面、施設の改修工事等もございますので、工事の準備事務を進めているという段階。市のほうと補助金の交付等の諸準備を行っているというふうに聞いております。現在のところは、年度内の開設に向けた準備を、地元市及び法人の間で協議しながら進めているという段階でございます。以上でございます。
○及川あつし委員 これは要望ですが、あれぐらい議論になった案件でありますので、逆に最初の段階で御説明があってもよかったのかなというふうな印象を持ちましたことを申し上げておきたいと思います。
 最後になりますが、保健福祉部が所管になろうかと思うわけですが、これも岡村総括課長でしょうか、長寿社会振興財団というものがございますよね。理事長の名前を教えてください。
○岡村長寿社会課総括課長 理事長は、宮舘岩手県副知事でございます。
○及川あつし委員 聞き方を間違えました。過日、地域振興部NPO・文化国際課所管のいわてNPOセンターというところがいろいろ不適切な運営があったということで、委託の取り消しもございましたし事業の一部認可の取り消し等がございました。そこの代表者であった方が保健福祉部所管の財団等の役員についているという実態はございませんか。
○福島副部長兼保健福祉企画室長 長寿社会振興財団ではなくて、私の記憶でございますが、これは県社会福祉協議会の何かの委員であったと、評議員であったと思います。
○及川あつし委員 きょうは詳細質疑はいたしませんが、今ちょっと私のもとに、老人クラブ関係の助成事業の通知の代表者名にその方の名前があったわけです。ですから、本当にないのかなという確認がまず一つですが、これ、長寿社会関連ではないでしょうか。
○岡村長寿社会課総括課長 委員お尋ねのいわてNPOセンターのほうの関係で申しますと、一つはNPO自体で助成事業を行っているので、あるいはそちらのほうの関係が一つ考えられます。
 それから、県の長寿社会振興財団のほうで高齢者保健福祉基金がございまして、そちらで社会保健活動等に対する助成事業を行っております。その際、活動の支援ということで、当該NPOセンターのほうに県で委託しまして、事業の普及啓発でありますとか申請事務の支援手続を、当該NPOセンターのほうで行っております。
 ただ、審査といいますか、補助事業の決定等は当然、長寿社会振興財団のほうが基金を所管して助成決定いたしますので、そういう申請事務であるとか説明会等の御案内は、いわてNPOセンターのほうから出しているという状況はあるかと思います。
○及川あつし委員 私は実は、去年の5月から詳細に調査をしておりまして、今、保健福祉部は直接関与しているものではないというのはわかりますけれども、まだまだ疑義があるというふうに承知をしておりますので、関連する部分があるとすれば、権限の及ぶ範囲でしっかり調査をやっていただきたいということを申し上げて終わりたいと思います。
○小田島峰雄委員長 ほかにありませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○小田島峰雄委員長 なければ、これをもって調査を終了します。
 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。御苦労様でした。